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処刑当日

 タリバーンとヒートの処刑の日付が張られたポスターがベンスーラ全体に貼られていた。


「そろそろかと思ったけど、明日なんだね」


「しかも昼。ビガシャープ家の奴ら、わざと目立つ日にやるつもりだ」


「けど、何かあるに違いないよ」


「銀色の竜が黙ってるわけにはいかないしね」


 ポスターを見た町の人々はこう話をしていた。その中で、白いマントと黒いマントを羽織り、フードを被った旅人がその近くを通った。それを見て、町の人はこう話をした。


「見て、どこかの旅人よ」


「処刑があるからこっちに来たのね」


「珍しいものだと思ってるのかしら。やーねぇ」


「人の死を祭りだと思ってるのかしら」


 同時刻、スティーブとレノルはクアンタと共にセイントガーディアンの会議室に来ていた。会議の内容は処刑当日にあるであろう騒動に関しての話だった。真面目に聞いているスティーブだったが、横で座っているクアンタはまぶたに目を書いて寝てるのをごまかし、レノルはメモを取ってるように見せかけて落書きをしていた。


「レノル、ちゃんと話を聞けよ」


「聞いてるから大丈夫よ。どうせ私は後ろでバックアップするだろうから関係ないわ」


「オイオイ……」


 スティーブはため息を吐いて呟いた後、寝ているクアンタの肩を軽く叩いた。


「クアンタさん、起きてください」


「何だよスティーブ、今いいねーちゃんとあれこれしてる夢を見てたのに」


「真面目な所でエッチな夢を見るのはやめてください。今は真剣に話を聞きましょう」


「はいはい。これだけ働いても給料を一ネカ上げやしないケチなビガシャープ家の連中の為に頑張りますよーっと」


 クアンタは文句を言いながらこう言ったが、それから数秒後にまた眠ってしまった。レノルも相変わらずトープラーの写真にいたずら書きをしていた。その光景を見て、ダメだこりゃと思いつつスティーブはため息を吐いた。




 処刑当日。町の広場で行われる処刑を見るため、人だかりができていた。オマリー兄弟は朝早くから見えやすい場所を確保していたため、前の方で見ることができた。だが、目の前にはスティーブが立っていた。


「また貴様らと会うとはな」


「うげー、ミツルギ狙いのセイントガーディアンか……」


「何この兄弟? 知り合い?」


 スティーブの横にいたレノルがこう聞くと、ヴェルデが焦りながらこう言った。


「えーっと、ゲルグッグの騒動で会ったんだ。おいらたちはミツルギを狙いに、そこのセイントガーディアンさんもミツルギを狙ってたなー」


「そんでミツルギのボッコボコにされた」


「黙れ。貴様を斬り刻んでやろうか?」


 ロッソの言葉を聞いたスティーブは剣を装備し、ロッソに近付いた。ロッソも槍を持って構え、笑いながらこう言った。


「処刑前にここで一暴れするか? ま、お前のような奴は俺の敵じゃねーけどな」


「何を貴様!」


「兄貴!」


「止めなさいバカ!」


 戦おうとしたロッソとスティーブに対し、ヴェルデとレノルが拳骨をして二人を止めた。それから数時間後、処刑開始まであと数分と迫った。その時、処刑台の方に一人の男が歩いてきた。


「バーラードだ」


「後ろにいるのは部下か?」


「あいつが処刑を執行するのか……」


 現れたのはバーラード。そしてその部下のゲインたちだった。バーラードが指を鳴らすと、奥の方からギロチンに入れられたタリバーンとヒートが現れた。それを見てか、悲鳴が聞こえた。バーラードは町の時計台を見て、タリバーンとヒートに近付いてこう聞いた。


「あと数分で処刑だ。言い残す言葉はないか?」


 その言葉を聞き、ヒートはバーラードに向かってこう言った。


「いずれ私たちと同じように反旗を翻す者が現れる。そして、お前たちより強い者がいる。必ずいる」


「そうかそうか。だが、同じような輩が現れても同じように処刑台に送ってやる。タリバーン様は言い残す言葉はないか?」


 バーラードがタリバーンに近付いてこう聞くと、タリバーンはバーラードの顔に向かって唾を吐き、大声でこう言った。


「テメェら家族全員くたばっちまえ!」


「くたばるわけがないだろう。今、この場でくたばるのはお前だ」


 タリバーンの言葉を聞いた後、バーラードはハンカチで唾を拭いた後、時計を見て指を鳴らした。


「処刑の時間だ、くたばれ反逆者共」


 その瞬間、ギロチンがタリバーンとヒートの首に向かって落とされようとした。だが、その前に何者かが魔力を使ってギロチンを吹き飛ばした。


「何!」


 スティーブたちセイントガーディアンは武器を構え、何が起きたのか調べようとした。だがその前に、白いマントと黒いマントを羽織った二人の旅人が高く飛び上がり、処刑台の周りにいた処刑人を魔力で吹き飛ばし、タリバーンとヒートを開放した。


「貴様ら……何者だ!」


 周りが騒然とする中、マントを羽織った二人の旅人はフードを外してこう言った。


「よう。久しぶりだな、ビガシャープ家の奴」


「この人たちは処刑させません!」


 現れたのはミツルギとネレスだった。二人の姿を見て、歓喜の姿を上げる者もいたが、二人の姿を見たオマリー兄弟とスティーブが処刑場に上がっていた。


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