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序幕1-5
序幕1-5
「大変」と茜は白地に赤い十字のキャップと腕章を付ける。「洗濯物は良いのか?」と魔王が茜に聞いた。
「お洗濯物はもう壱度洗えば良いけど。命の方が大事」と茜は人間の軍勢の手当て行う。
「その人間共は我々を狙って装備整えて挑んでいる。殴り掛かってくる奴に黙って殴られやしない。殴り返される覚悟があって武器を手に取ったものと判断しての行為だ」と魔王が言った。
「魔王の言い分は解った。だからと言って‘助けない’という選択肢は私には無い」と茜は手当てを次々と行っている。
「後ろから刺されるかもしれないぞ?」と魔王
「その時はその時。元気になった。で良いじゃない」と茜は返した。「怪我人を野ざらしにしておくつもりか?」と魔王が言った。「取り敢えず。出血終わったら考える」と茜は答えた。溜め池壱つ「解った。私の城を使え」と魔王は諦めぎみに言った。




