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指名手配中1-3
指名手配中1-3
「お腹壱杯だよ」と母狐の子どもを守る姿に茜は胸を押さえ 涙目に川のせせらぎが聞こる方へと歩み行く。
「久しぶりに良いもの 見た」と川で顔を洗う茜。
「お前は茜とかいうこの人相書きだな?」と人間が数人。茜の顔と身長やら特長が書かれた人相書きを茜へと見せ付けた。
「手回しが速いわね」と茜は涙残る顔のまま言った。
「こんな幼児にこんな額が賭けられているとは、あの国もどうかしているぜ。まあ。楽な仕事で俺らは助かるけどな」と茜を舐めきっていた。「余裕 余裕」とあどけなく笑う。
「これ で俺らは壱時の間 遊ぶ金に困らず済む。悪く思うなよ?!。嬢ちゃん」と顔を洗い続けている茜に奇襲掛けた。
「後はこの死体を国に引渡すだけだ」と茜を亡き者にした。と確信した全員が高らかに笑った。茜も輪の中に入って笑った。「?」と解ってないまま笑う茜。




