お詫びとご連絡『アー子さんのラスト授業』
キーンコーン、カーンコーン……。
チャイムが鳴り響く。
教壇の上で、私はどうにも困って頭をかく。
そう、私だよ。
アー子さんさ。
ちなみに今日は三上ちゃんは召喚してない。
なんていうか……。
「召喚したのは、今ここを読んでくれてる君なんだ」
そう、君だよ。
いつも読んでくれてありがとうね。
めちゃくちゃ『第四の壁』を突破しちゃって、本当ごめん。
あ、『第四の壁』っていうのは演劇における役者と観客を隔てる壁のことね。
作品内のキャラクターが読者や観客や視聴者に直接語り掛けるような展開のことを『第四の壁』を破る、っていうんだ。
「で、なんで私がわざわざメタ展開をしてるかって言うとね……」
作者がどう伝えるべきか、相当悩んでるらしくて、活動報告だと気づかない読者さんもいるから、一応、番外編的な立ち位置の私がナビゲーターとして呼ばれたんだ。
あんまり長く話してるのもなんだから、結論を先に言うとね、書籍版の2巻出ないらしいんだ。
それに伴って、作者の生活もやばげになってきて、今後の更新が難しくなってくるみたい。
ずっと三日に一度の更新でやってきたから、いきなり何も言わずにストップってことにならないように、私が説明のためにきた感じなんだ。
というわけで、詳しくは活動報告をみてほしい。
「……本当、本編でもこの番外編でも私の負担大き過ぎない?」
いつも三上ちゃんが座っている席に話しかけてみる。
けど、もちろん返事なんてない。
なぜなら今ごろ三上ちゃんは幼馴染ちゃんとキャッキャうふふで……。
「……あ、なんか腹立ってきた」
なんか三上ちゃんを困らせる発明でも作っちゃおうかなー。
白衣を翻し、発明を開始。
そんなことをしながら、私はまた次の出番を待ってるよ!




