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彼の手紙 その1

 春の陽気はまだ北海道には訪れず、この白い大地の自然に驚くことが絶えない日々を私は過ごしています。慣れない私に対してやさしく温かく接してくれていることにとても感謝しております。

 

 まだ皆さんには御理解されないと思ってしばらくは止そうと考えていましたが、まず皆さんが私のことを好意的に迎え入れてくれたこと、また私について興味を持たれていること、そして何より、私自身がこのことについて話したいということがこの手紙を書いた理由です。

 

 私としましては直接皆さんにお話しするのが礼儀だと思ったのですが、皆さん全員の前でお話しするとなると、私としましてはとても緊張してしまいますし、お一人お一人に話して回るとなると話す度に内容が、とくに微妙なニュアンスが変わっていく気がして、本来の、私がお伝えしたい事柄が失われるかもしれません。

 

 そこで台本というか、カンペのようなものを書いているうちに「そうだ、手紙にしよう」と思いついたのです。これなら伝えたいことが確認しながら書けますし、なにより緊張しない。私としては絶好の意思伝達の手段なわけですが、しかしいざ文章を書こうとするとこれがなかなかうまくいかない。手紙なんてものを書くのはそもそも生れて初めてかもしれません。かなり悪戦苦闘しながら書いてみましたが、その甲斐あって私としてはお伝えするには十分なものまでにはなったと思います。

 

 時間があるときで構いません。珈琲、または牛乳などを片手に持ちながら、さりげなくお手に取っていただけるくらいが丁度いいのです。わたしとあなたが接することについて、どうかお読みください。


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