プロローグ
初めて書く性転換モノです
至らないところがあったらご一報ください!!
――ピコーン・・・ピコーン――
第1番世界イルミナトス
その世界のとある大陸のとある国が所有する森の奥深くに位置する今は破棄された研究所に1人の女性が大きな試験管のようなものの中で眠っていた。否、それは人ではなく生物兵器だった。
それは、当時戦争状態にあったその国は兵士の質と量で勝る敵国に対抗すべく国中の研究者に知恵を借りて行きついたのが生物兵器の生産だ。
それを作り出すにはたくさんの試練や問題があった。
まず1つは複製体技術の大成である。当時の複製体技術はほかの国よりは優れていたものの、人を複製するには及ばず家畜の複製体生産で精一杯だった。
次にコストがかかりすぎることだ。国の国庫はあまり潤沢ではなく、むしろ日々の国の調整などで手一杯なのだ。そこに生物兵器生産のための資金も使うとなると国が潰れてしまうのは火を見るより明らかだ。
そして、最後にして最大の難関、その肉体に精神と魂の定着であった。人とは『肉体』、『精神』、『魂』の三つによって成り立っている。そのうちいずれかを欠くと一生目覚めない植物人間と化してしまう。
人の手で『肉体』は作れても流石に『精神』と『魂』は作れないのである。精神と魂は死んでしまった人の精神と魂が自然に定着するのを待つしかない。
敵国との戦争が均衡状態に入ってはや5年、生物兵器に精神と魂が定着しなかったことから国は「生物兵器生産計画」は破棄された。
研究所が破棄されてから100年たったある日、研究所に一体だけ保存されていた生物兵器シリアルX-0028CVXが覚醒し、そのことが研究所に設置されていた報告魔術にて国に伝わった。
◆◆◆◆
第100番世界地球
第○○番世界というのは1に近づけば近づくほど魔法が発達していて逆に100に近づくほど科学に発達している世界になる。
だから第100番世界と第1番世界は第100番世界は科学、第1番世界は魔法しか存在しない。
この第100番世界・地球に住む天才な高校生がいた――
信号待ちしていた2人の少年がいた。
「やっと学校終わったなー!サヤ!」
サヤと呼ばれた天才高校生、阪上 早弥は左手を額に当て呆れながら言い返した。
「・・・お前は学校が嫌いなのか?」
すると彼、神楽崎 充彦は当然だと言わんばかりに胸を張って肯定してきた。
「じゃあなんで進学したんだよ」
「うるせー、天才のサヤと違って俺は最低高卒でないと就職できないんだよー!」
「そうか。それは残念だな」
早弥はそう言い放ち、ちょうど信号が青になった横断歩道を渡ろうとした。
ちょうどその場所に居眠り運転のダンプカーがものすごいスピードで早弥に向かってつっこんできた。
「っ?!」
「早弥ーー!!」
そのことに気付いた時にはすでにダンプカーは目前へと迫っていた。
――母さん、父さん、百合奈、ごめんな・・・
早弥は死ぬ間際に家族のことを思い出し、心の中で詫びて死んでいった。
◆◆◆◆
―――・・・ん?ここ・・は・・・
早弥はふわふわと漂うような感覚に背中がむず痒い感覚を覚えていた。
―――俺は・・生きて、いるのか?
と、次の瞬間いきなり引っ張られたような感覚に陥り、5秒ほどたっただろうか、牽引感はなくなり眠っているような安らかな感覚に体が包まれ、早弥は疲れていたこともあったその感覚に身を委ねた。
目を覚ますと同時にピーーーという音が鳴り響きその後にプシューという音が流れ早弥が入っていた試験管らしきものが開き、満たされていた水とともに早弥は覚醒した。
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