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45 酒場の完成

1 エドガーの酒場訪問


数日後。

マルクスとインゲは、エドガーの酒場を訪れた。


「エドガーさん、失礼します」


マルクスが扉を開けた。


「ああ、来てくれたか」


エドガーが迎えた。


2人は店の中を見回した。


カウンターが古びている。

テーブルも傷だらけ。

壁の色も剥がれている。


「ここがうちの酒場だ」


エドガーが説明した。


「営業は夜だけ。お酒を出して、凝ったものではないが、酒が進むような料理も提供している」


マルクスがノートに書き込む。


「カウンター、テーブル、壁。すべてを一新されるたいということですね」

「ああ。陽だまり亭みたいに、統一感のある空間にしたい」


エドガーが頷いた。

インゲが尋ねた。


「どんな雰囲気がいいですか?」

「嫌なことがあってもうちで酒を飲み、語り合い、また明日も頑張ろうと思えるような活力に満ちた雰囲気がいい」


エドガーが答えた。


「うちはしっとり静かに酒を飲むような店じゃない。下町の賑やかな酒場なんだ。その雰囲気は維持しつつ、とはいえ、今のがちゃがちゃした感じじゃなく、統一感が欲しいと思っている」


マルクスとインゲが顔を見合わせた。


「分かりました。職人さんたちとも相談して、提案を作ります」


マルクスが言った。


「よろしく頼む」


エドガーが笑った。



2 職人たちへの依頼


マルクスとインゲは、職人たちを訪ねた。

トビアスの工房。


「トビアスさん、酒場のカウンターとテーブル、お願いできますか?」


マルクスが図面を見せた。


「賑やかな雰囲気で、明日への活力が湧いてくるような雰囲気がいいです」


トビアスが図面を見る。


「なるほど。下町の賑やかな酒場だと明るい木の色は不向きかもな。ダークブラウンで、落ち着いた感じにしよう。経年変化で色もツヤも変わってくるのもいいと思う」

「ありがとうございます」


ディーターの工房。


「父さん、酒場の器をお願いしたい」


マルクスが説明した。


「酒器や料理の皿。下町の賑やかな酒場だから、陽だまり亭みたいな明るい雰囲気できれいな模様で明るい雰囲気を演出するというよりは、酔客が多少乱暴に扱っても割れず、酒や料理が進むようなものがいいと思う」

「分かった。考えてみよう」


グリムの工房。


「父さん、酒場の調理器具をお願いします」


インゲが頼んだ。


「…分かった」


グリムが頷いた。


「酒場の調理場で使う包丁と、料理道具だな」

「はい」



3 制作の日々


数週間。

職人たちは、それぞれ作業を進めた。


トビアスの工房ではカウンターとテーブルを作っている。

ダークブラウンの木材。

丁寧に削り、磨いている。

夜の酒場に置かれるもの。

丈夫で武骨でありながら、職人の技術の光るもの。


ディーターの工房では器を作っている。

深い緑と茶色の釉薬。

海綿で模様をつける。

落ち着いた、シンプルな模様。


グリムの工房では包丁と調理器具を作っている。

グリムが黙々と作業する。

軽くて、扱いやすいもの。


マルクスとインゲは、時々職人たちを訪ねた。


「トビアスさん、進んでますか?」

「ああ。順調だ」


「ディーターさん、器の色、素敵です」

「そうか。エドガーさんも気に入るといいな」


「グリムさん、用途ごとの包丁を作っているんですね」

「…酒場の料理は案外重要だ。大きな肉の部位をカットするものと、薄切りにするものでは刃の形状を変えたほうがよいと思う」


職人たちの丁寧な仕事。

マルクスとインゲは、それを見守っていた。



4 酒場の完成


数週間後。

エドガーの酒場が完成した。

カウンターは、ダークブラウンの木。

テーブルも、同じ色で統一されている。


壁は、温かみのあるベージュ。

器は、深い緑と茶色。

すべてが調和している。


「すごい…」


エドガーが感動した。


「こんなに良くなるなんて」


マルクスとインゲが笑顔で見ていた。


「エドガーさん、気に入っていただけましたか?」

「ああ。期待以上だ」


エドガーが頷いた。

トビアス、ディーター、グリムも来ていた。


「良い仕事ができたな」


トビアスが言った。


「陽だまり亭とは、また違う雰囲気だな」


ディーターも笑った。


「…悪くない」


グリムも頷いた。



夜。

酒場が開店した。

お客さんたちが次々と入ってくる。


「エドガーの店、変わったな!」

「すごく落ち着く」

「この雰囲気、いいね」


お客さんたちが喜んでいる。

エドガーは、嬉しそうに笑った。


「マルクスとインゲのおかげだ」


マルクスとインゲは、店の外から見ていた。


「成功したね」


インゲが言った。


「うん。エドガーさん、喜んでくれた」


マルクスも笑顔になった。


「これが、僕たちの仕事だ」


2人は、満足そうに帰っていった。



5 エンディング


エドガーの酒場が完成した。

トータルコーディネート業。

マルクスとインゲの、初めての正式な仕事。

職人たちの技術。

2人の調整力。

すべてが、調和した。

お客さんたちは、喜んでいる。

エドガーも、満足している。

新しい職業が、動き始めた。

これからも、続いていく。

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