表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/38

永久の森

どうしましょう。私とした事が!蔵刃と楓とはぐれてしまいました。



しかも現在怪しげな森をさまよってます。



「斬兎?」



振り返ると、大和が兎と猫に似たぬいぐるみを持っていた。



「大和。良かった。ここにいたんですか!助かりましたぁ。」



「迎えに来てくれたんじゃねぇのか?」



「はい?とりあえずその薄汚れたぬいぐるみを捨てて下さい。」



大和はさらに、見えない誰かに話しかけていた。



トリツカレテイル



「大和、こっちへ来てください。」



ペシッとぬいぐるみを奪い、近くにあった木の幹に優しく置いた。大和は寂しそうに、ぬいぐるみを見つめている。とりあえず、私の方に体を向かせた。




「大和ここは何処ですか?」



「永久の(とわのもり)だよ。」



「永久の森?」



「迎えが来ねぇと出れない森。」



「私が迎えに来たからには帰れますよ。」



大和の目が違う。またどこかを見て笑ってる。これはもしかしなくても幽霊を見てますね。除霊の呪文は覚えてますけど、ひとまず…


ドスッ



私は大和を気絶させました。



「私にも姿を見せてください。」



シーン…



「聞いてますか?おい。姿見せろって!」



私とした事が。ムキになってしまいました。ホワッと、人形のような少女が姿を現しました。



「大和は私のだから、離さないわ。」



「あなたの名前知ってますよ?名前を言ったら消えるんでしょう?私が言ってもいいんですか?」



無表情だった少女は、一変して目をつり上げた。幽霊にしかあり得ないほどの恐ろしい表情。私にはききませんけど。



「あなたが言う前にその口引き裂いてあげる。」



「はぁ。話の分からない幽霊さんですね。大和の中から出なさい。私もキレますよ?」



「私も仲間になりたい。お願い!仲間にして!」



幽霊が仲間ってのも面白いですね。さてどうしましょうか。



みゅー…



足に何かが擦り寄って来た。猫兎が薄汚れたぬいぐるみから本物になっている。



「かわいいですね!」


抱き上げて、頬を擦り付けた。



「私は仲間になっても構いませんが、リーダーは他にいるので、彼に確認するまでの間と言う事でいいですか?」


「本当?やったぁ!」


この幽霊…笑えたんですね。



大和のミゾオチに強く入れすぎて、あと3時間は意識を取り戻さなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ