表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/38

会話のズレ

女顔。それがオレのコンプレックス。あとは、気になる事を深入りできない。聞けない。教えて貰えないと、全てを拒否されてるようで嫌なんだ。


さっきから門番とか正直よく分からない。



「結局なんだかんだ言ってウルフは蒼にしか心開いてねぇからな。」



「当たり前でしょう。いいコンビだったらしいですからね。」



コンビ?お笑いコンビ…なわけないか。



「あのアンバランスな掛け合いが良いよね。」



アンバランスな掛け合い??



「じゃねぇだろ?今は行くか行かねぇか。って話だろ。」



ライブに?



「そうですね。タイミングが大切ですから、そんな急いでも」



「じゃ、多数決で決めよう!」


姉ちゃん<お笑いライブ



「ちょっと待った!」


「ん?李里くんどうしたの?」



注目されて、口ごもってしまった。



「いや、何の話か分かんないんすけど、その、姉ちゃん達の事気にならないんすか?」



「なるほど。李里に言ってませんでしたね。」



「今から探すに決まってんだろ。」


【扉の世界】

それは、あらゆる世界への通り道になっていて、生と死の世界に繋がる時もある。目の前に現れた扉がその人に与えられし世界なのだ。



説明を読み終えた斬兎がパタンと本を閉じた。



「その扉の世界に行くんすか?」



「さっきからそう言ってんじゃねぇか。でも、あんま好かれてねぇからひょっとしたらヤバいかも。」



「蔵刃!余計な事言わないでよ。私がいるから大丈夫だよ。」


流れ的に…。



「もちろん李里も一瞬ですよ。」



「ですよねー。」



正直、生と死の境って所に行くなんて信じられない。けど、このドキドキは今までと違ってワクワクした感じがするんだ。



斬兎の部屋のドアに、何か不思議な落書きをしてる。しかも、最後にそれぞれの血で名前を書いた。



すると、緑色の光がドアから漏れ始めた。



「正式な儀式をしたので、門番には伝わってるはずです。」



「間違ってねぇだろうな?」



「私も確認したら、ミスッてないよ。」



オレは上手く息ができないくらい、緊張していた。どうにか深呼吸した。



「合い言葉は」



「ク」


「ル」


「デ」


「リ」



もしもの時の合い言葉は「クルデリ」。オレ達はお互い頷いて、蔵刃がドアを開けた。最後に入ると、そこは、まるで雲の上みたいで天国を連想させた。



「誰もいないみたいね。」



「見えねぇだけだろ。」



「すぐ近くにいます。」



斬刃が呟いた瞬間、オレは誰かに足を回し蹴りされ、掴まれていつの間に後ろにあったか分からない扉に、引きずり込まれそうになった。



「李里!」



3人に腕を持って貰ったのは有難いんだけど、足元の力もすごくて体がちぎれそうで悲鳴をあげてる。



「いっ…!」



「こんな事をするのは、モンキーしかいませんね。」



パッと足元をはなされ、前に倒れた。



「きるっち、さっすがー!オレが今回の担当らしいよ。」



ソイツはすでに、オレの隣にいた。髪の毛は赤茶で、悪戯っぽい中性的な顔だち。服は真っ白な同化する色を着てる。



「なぁ。モンキーさんよぅ。早く奏たちの居場所に連れてけや。」


蔵刃が胸ぐらを掴んでも、モンキーのふざけた調子は変わらない。


「蒼リンが行ってるらしいから、もうお家に帰ればー?」



「蒼はピンチを楽しむ傾向がありますからね。残念ながら、私たちが行かないと危ないんです。」



「モンちゃんお願い。連れてって?」



楓さんの必殺おねだり決まった。



「もうちょっと楽しみたかったんだけどな。しょうがねぇ。」



モンキーが空間に触れたら、桃色の扉が現れた。



「一様言っとくけど、出る時はこの世界の人に頼んでよ。ごゆっくりー。」



蔵刃がガチャっと扉を開けた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ