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テトリス

タ~タラタ~タラタ~タラタ~タラタ~タラタ~タ~タ~ラタ…



「ねぇちゃん、次ぼくの番だよー。」



「あー!」



上まで重なるブロック。ゲームオーバー。私はゲームが下手だった。マrオもドnキーコングもドラクeも李里のしてるのを見るのがスキだったし。

小さい頃から、手先が不器用な自分にイライラしてた。







私はテトリスの曲を口ずさんでいた。まだアジトの扉の前で緑の光が消えるのを待ってる最中で、暇で暇で暇で…。



「蒼、俺達が来たのも扉からだぜ?そろそろ白状しろよ。」



私の口笛に変わったテトリスを止めて、扉をふさいでる蒼を見た。


「ソレばっかりはオレ一人じゃ、判断出来んのや。今は黙って言う事聞いてや。」


三人とも離れた位置にいる。もう待ってどれくらいだろ、空に白みが帯びて来た。



「何か開けるなって言われると開けたくなるよね。扉を開けたらお婆さんになったりして。」



こんな状態続くくらいなら、禁断の扉を開きたい。



「それ以上近づくと、奏でも許さへんで。」


静かにトンガリコーンが鉄になった様な不器をポケットから出した。



「なんか蒼、門番みてぇだな。」



「元門番やからな。」


さらりと衝撃発言をした蒼を私と大和はアングリと口をあけたまま見つめた。



「マジでか!?そんなのいるのか?」



しばらくして大和が口を開いた。



「せやで。公務員みたいなもんや。クビになったんやけど。」



「公務員ってよく知ってるね。」



ダラダラと冷や汗を流す蒼。



「奏を勝手にこっちの世界に送って、クビんなったのかよ。」



次の瞬間、ガチャっと扉を開けた。



「これ以上はあかん!」



バタン…。



「え…今の見た?」



「あぁ。床無かったよな…?」



まさか…。秘密をバラすより、自滅!?


「大和が言い過ぎたからだよ!」



「は?全部俺のせいかよ!」



と言いながら、足がガクガク震えてる二人。とうとう膝を着いた。


「公務員みたいって事はさ。」



「私たちアポなしで来ちゃったって事だよね?」



「てことは、元の世界に戻れるのは蒼の力がいるワケで。」



だんだんと弱まる光がもれる扉を二人で勢い良く開けた。



落ちる覚悟して目をつぶり固く手を繋いだ。


…ん?



「普通に歩けたな。」


握った二人の手はびっちょりだった。まっ逆さまに落ちると思ってたから、もう一段あると思ってた階段がなかった時のビタッとした足を押し上げられた様な感覚になった。



後ろを振り返ると、来た扉はもうなかった。


「何もないね。」



まるで飛行機から見た空が広がる空間。一歩ずつ出る度に足をカバーするような見えない道ができるから不思議な感じがした。



「蒼を探すしかねぇな。」



とは言うものの、見渡す限り人の影どころか何も見えない。



「誰かいませんかぁ!」



私がいきなり叫んだから、大和ばビクッとした。



「びびった!急に叫ぶなよ。」



「だって、お腹すいちゃって…。」



グルルル。

大和のお腹が鳴った。


「食べ物の扉よ出ろ!」



目の前に豹柄の扉が現れた。



「…ほんとに出た。違ってたらどうしよ。逆に食べられる扉とかさ!」



「ともかく、今はこの扉しかないんだぜ。」


「いっせーの」



「で!」



ガチャ。


そこは弱肉強食の世界。私の頭の中で危険信号が鳴り響いた。

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