72th 遺跡内侵入経路
謎の建物間近まで来たエレットたち。
入口の扉のようなものは閉まっている。
建物は淡く光りを発しており、傷一つ見当たらない。
フラーが近づき幻想的な程美しいそれに触れてみると、ひんやりと冷たかった。
「すごい……何これ。こんな素材他の惑星でも見たことが無いわ。
何で出来てるのかしら」
「姉ちゃん、何かわかるか?」
「いいえ。これは大発見かもしれないわ。私にもまだ見たことが無い金属があったなんて」
「これは金属何ですか? 何か神々しいものに見えますけど」
「ばうー?」
「叩いてみてるけど、何の音もしないの。不思議……」
「どうにか中に入れないかな。扉、押して開かない?」
フラーが扉前に移動して押してみるが、びくともしない。
取ってのようなものもついておらず、開け方がまったくわからなかった。
「ここは俺の出番かな。セイソー、分析頼む」
「承知シマシタ。少々お待ちクダサイ……これは機械の類ではありまセンネ。
これは一見すると入口のようデスガ、ここからは入れないようデス」
「あのー、もしかしてこの小さい穴の池とか、中に繋がってたりしませんかぁ?」
アオアシラが指さす方を見ると、確かに小さい穴が、その建物の方へ向けて空いていた。
中を覗き込むが、建物側へ繋がっていそうだということしかわからない。
「こういう時はシェラリルの出番ね。中をさぐってきてちょうだい」
「わかったなす。行ってくるなすよ」
ドボンと穴の中へ入り、しばらく待つと……戻って来たシェラリルが、見てきた情報を
投影する。どうやらここで当たりのようだ。
「中は広い空間になってたなす。正規の入り口かはわからないなすよ」
「行ってみよう。姉ちゃんはその機械のままだと入れないんじゃないか?」
「うーん。少し待ってようかな。中から開けられる気がするのよね」
「それなら俺とレグア、シロッコで様子を見てくる。セイソーと一緒に探してみるよ」
「それならシェラハも連れて行きなさい」
「私とフラーさんは護衛で待ってますね!」
「別にあたしが行ってもいいのよ?」
「無理。フラーはお尻がつっかえて入れないと思う」
「何ですって? あんたより小さいわよ! やっぱりあたしが行くわ!」
「まぁまぁ。お尻の大きい女の子、可愛くていいじゃないですかぁ」
「あんたは黙ってなさい!」
「うふふっ。フラーちゃんは少し休憩。ルシールに手伝って欲しい事もあるし、こっちにいてくれる?」
「ミシーハ博士のお願いじゃ断れないわ……わかったわよ、もう」
フラーをなだめると、俺たちは小さい穴の池に入る。
ちょうど俺一人が通れるくらいの大きさだ。
少し泳ぐと直ぐに建物の中に入れた。明らかに人工的に造られた穴だ。
建物内部に入ると四方形の水場に出る。
隠し逃げ道として造られた道だったのだろうか。
水場から上に上がると、穴の入り口は見えなくなった。
「不思議ね。こんな場所があったなんて知らなかった」
「警戒しながら探索してみよう。セイソー、さっきのマッピングでこの建物の中の
構造とか、わからないか?」
「ダメデス。何か遮断されるような構造になっているのでショウカ?」
「仕方ない。歩いて少しずつ探索してみよう」




