68th 対巨大水中生命体
どうにか陸地には上がったものの、敵として完全に目をつけられたようで、直ぐ近くを徘徊
している謎の巨大な魚のような生命体。
裸同然のレグアには急ぎセイソーが衣類を装備させた。
「こんなものシカ作れずすみまセン。本部に戻って素材を補充する必要がありマスネ」
「悠長にしている暇はない。他の皆も近くにはいるはずだ。セイソー、弓使い装備を」
「申し訳ありまセン。素材が足りないようデス」
「弓使いでもダメか。いけるのは何だ?」
「木材を全て使い切ってしまいマシタ。機銃士ならいけマスガ、相手が水中であるとあまり
効果は期待できないカト」
「気を付けて、出てくる。私がやるわ」
次の瞬間、バシャァーンと水をはじく音がしたかと思うと上空に巨大な生命体が現れる。
口を大きく開けたままエレットたちを一飲みにしようと襲い掛かって来た。
レグアはアクションインパルスを放ち、軌道をそらさせるが、勢いを殺すだけにとどまった。
それを見たレグアは直接打撃を叩き込みに突撃した。
「レグア! 危ないぞ! セイソー、麻痺の矢か投擲物作れないか?」
「可能デス。メイン、投擲用痺れ玉を作成シマス……数は三つが限界デス」
レグアが上空で蹴りを眉間部分に放ち、軌道を大きく逸らしてくれたおかげで
この場所から移動はせずに済んだ。
しかし……。
「うぅっ……」
「レグアが……怪我?」
蹴りを入れた方の足を抑えている。
フラーがどれだけ攻撃しても傷一つ負わなかったのに。
「セイソー!」
「承知しておりマス。突起型ヘヴィガーティアンシールド生成。投擲盾使い、完了しまシタ。
材質が全て金属デスガ、レアメタル使用のため軽量化されてイマス」
全身を覆い隠せる程大きな盾をしっかりと左腕にはめ、右手に麻痺用の玉を持ち、急ぎレグアへ近づく。
攻撃を逸らされた巨大な生命体は、再度勢いをつけるためか、水中奥深くへ一度潜っている。
「レグア、大丈夫か! レグアが怪我をするなんて……」
「あの生物、今の私には勝てない。私の足より表面が硬いの」
よく見ると足の腫れがとても酷い。これは折れているかもしれない。
レグアを肩へ掴ませると、ゆっくりと奥へ移動していく。
当然この盾ごと飲み込む程の口を持っている巨大生命体には、一見効果がないかもしれない。
しかし、さっきレグアが攻撃しにいったとき、見えたことがあった。
「よし、レグア。ここでちょっと待ってくれ。後でおぶっていくから」
「早く逃げないと。アレは私たちじゃ倒せない」
「いや、倒せるかはわからないけど、少しだけ試してくる」
そう話していると、再び陸地にいるエレットとレグアに向けて、勢いをつけた謎の巨大生命体が
二人を飲み込みに突進してきた!
「あまり長時間は飛べないが……お前の相手は俺だ!」
麻痺玉を顔面目掛けて投擲しつつ低空で飛翔する。
レグアがアクションインパルスで攻撃をはなち勢いがかなり落ちたところで相手の側面部へ移動。
「セイソー、行くぜ!」
「マスター、麻痺玉を投げてそれをねじ込むように突起をあててくだサイ!」
「わかった!」
恐らく額部分は硬いが側面は柔らかい部分があると見たのだ。
この生命体はレグアの攻撃を真正面からばかり受けていた。
麻痺玉を投げつけそこへ向けて勢いよく突進する。
「行けぇー!」
ちょうど投擲した麻痺玉があたった部分に盾突起部分がめり込んでいく。
すると予想通り、突起物が深々と突き刺さり、勢いと盾の重さで横の水場まで謎の生命体を吹き飛ばした。
「どうにか……なったか」
「マスター。麻痺が効いているうちに捕獲シマス。それと……ようやくマッピングが完了しまシタ」




