59th レグアと出会った場所へ
「マスター。鑑定した結果、精々Eランク相当の鉱物しかありまセン」
「そう簡単にはいかないか……レグア。地面を掘るのはそれくらいにして
土そのものを調べてみよう」
「土を調べると何かわかるの」
「おおよそこの一帯でとれる鉱物や宝石の元となる原石なんかかな。それと
動植物、虫なんかの生態系なんかもね」
「そんなに色々わかるの。私のこともわかるのかな」
「それはどうかな……レグアはここの星に産まれたのかもわからないんだろう?」
「わからない。私がここにいるとわかったのは、もっと小さい頃だった。
エレットと出会った場所よりずっとずっと北の方。一人、戦いながら暮らしていたの」
「……レグアが生活していた場所、行ってみないか?」
「もう、どこかわからない」
「セイソー。グロウコーピオに襲われた場所、わかるよな」
「勿論デス、マスター。」
「ってことだ。俺の相棒、最高だろ?」
「凄いのね。シェラハもそういう機能がついているのかな」
「ふ、ふん! そんな変な機能なんて私にはついていないわ! 位置トレースだけじゃなく
演算で位置を割り出すなんてこのサイズじゃキャパオーバーなのよ!」
「セイソーもとても小さいけど」
セイソーとシェラハを見比べてみると、体積的にはあまり変わらなかった。
「ほ、ほらお腹につまってるのよきっと! そんなことより早く地質調査を
終えなさいよね」
「セイソーは姉ちゃんでもいじれないブラックボックスが沢山あるんだ。
ある……星で見つけたものを姉ちゃんがカスタマイズしたものなんだけど」
「ちょっとあんたたち! もう終わったの? こっちは大収穫よ。Dランク素材三つもあったわ」
「凄いですぅ! これ、とっても高く売れますよね……」
「ばう!」
「売るんじゃなくて納品だろ? 納品すればポイントがたまるから、新しい装備なんかを
換装できるしな」
「そうなんですかぁ? うーん! 新しい忍機械具、欲しい!」
「シェラリルが提案するなす。この場所の毒素は定期的に濃くなったり薄くなったりするなす。
濃い時間にここへいるのは危険すぎるなす。早めに移動するなす」
「シェラリルは視界が特殊な構造になっているの。毒の濃度などもわかるのよ」
「つまり長居は無用ってことか。移動は……」
「シェラノールが移動道具を出すでござる。待ってるでござるー」
「シェラノールは主に乗り物用形態のモードへシフトできるわ。便利なのよー、すっごく!」
「ばう!」
「場所はX二八一三、Y五七五地点デス。行きまショウ」
シェラノールが移動形態になると、五人乗り程の大きさのホバークラフトとなる。
視界部分をシェラリルが担当、空の警戒にシェラハがあたる。
セイソーがマッピング表示を行い、ルシールがそのマッピングを読んで操縦を開始した。
「ヘッツ五体もいると贅沢ね。これは目立つから、他の素材集めの人間に狙われそうね」
「さすがにシェラハたちはヘッツと認識されないんじゃないか? 最新過ぎて」
「まるで動物見たいだしね。この子たち」
「あんまり話してると舌を噛むぞ」
毒ガスが噴射しているエリアを離れ、再び移動する俺たち。
惑星アルバメデスを駆け抜ける。
着陸した地点からは見えなかったが、移動を開始すると様々な物が見えてきた。
不思議な木や動物も見える。以前見かけたどう猛なグロウコーピオなどではなく、この地には
やはり多くの生命体が存在しているようだ。
「ねぇねぇエレット。お姉ちゃんちょーっと調べに行きたいんだけど」
「だめです」
「けちー! ちょっと降りて調べてくるぐらいいいでしょ?」
「だめです。姉ちゃんって危機感本当に無いなぁ……」
「だってー、あんな面白そうな生物見たら気になるのー!」
「はぁ……あのエリア、心音がしないグロウコーピオもたいなのがいるから、姉ちゃんが
心配だなぁ……」
「やっぱり私を一番に心配してくれるのね、エレットー!」
暴れる姉を抑え込み、次の目的地へ向かうエレットだった。




