45th 三次試験は?
勝利した三名は、その行動から順位付けされた。
一番活躍したのは他でもないシロ・コボルト。遠く離れた惑星から参加してきたようだ。
尚、通訳道具があれば言葉もしっかり交わせるらしい。
次にオール零。レグアの事だ。今は隣で特製スイーツを食べている。
とてもお気に入りのようだ。それを見ていたフラーも、ここで見ていただけなのに食べだす。
女子の波長合わせというやつなのだろうか。
そして三位は不知火・青井という女性。
今は隣で特製スイーツを食べている。
なんでだ!? これも女子の波長合わせというやつなのだろうか!?
「うーん! とっても美味しいですぅ! こんな美味しいもの食べるの、久しぶりで……
ご相伴に預かり、感謝にたえません!」
「さっき戦ってたお兄さんは、いいの?」
「いいんですいいんです。兄はトコロテンしか食べませんから。
忍たるもの甘いものなど食わん……ふっ。みたいに言うんですよ? 時代遅れですよね!」
「時代遅れっていうか忍者って文献でしかみたことなくて。てっきり架空のものかと思ってたよ」
「ちゃんと実在したんですよ!? お兄さん知らないんですか?」
ずずいとエレットの間近まで顔を寄せてくる不知火・青井。
そんなに寄られても知らないものは知らないなぁ。
「ちょっと! 食べながら行儀悪いわよ! あんた!」
「ご、ごめんなさぁーい! 忍の話になると夢中になっちゃって」
「セイソーは知ってるか? 忍者のこと」
「勿論デス。古来日本において、乱波という特殊な者たちがおりマシタ。
各地に点在する忍の里は有名デス。伊賀忍者、甲賀忍者ナド、多くの文献が残っておりマス。
特に有名な忍は、石川五右衛門や服部半蔵でショウカ」
「あー、それ知ってる! 泥棒よね!」
「あれ? 俺の知ってる話だと義賊という話だぞ?」
「詳細は不明点が多々アリマスガ、厳しい時代。権力者による反発が考えラレマス。
権力者への反発はおおよそ三百年続いたと聞いていマス。その後平和から混沌の
時代へ進んでいったと記憶してイマス」
「そうなの! やっぱりヘッツって凄いのね! 忍者がいなくなってから、権力者を
恐怖させる存在がいなくなっちゃったの。だからやりたい放題だったらしいんですぅ」
「機械に統治されていない世界って、不安定そうだもんな。月や火星は今でこそ
統制がとれてるけど、人が管理してたら穴だらけになりそうだ」
「それは言えてるわね。ところであんたたち。三次試験はまだなの?」
この観戦席にいるのはシロ・コボルト以外の勝利者だけだ。
他の選手たちは見当たらない。
次の試験がいつ始まるのかも今のところ告知されないまま、戻って来たようだ。
そう考えていたところ、観戦席画面に映像が映し出される。
「あれ? 父さん?」
「あー。少々まずいことに次の試験、中将同士で話し合った結果……
先ほど敗退した三名を含め、筆記試験をさせることになった。
俺は猛反対したんだが……マテリアラーズにおいて、知識や礼儀は必要という
古ー--い考えのどうしようもなー--い爺がいてね。悪いが筆記試験を
始めることになる。各自時間を少しやるから準備しておくように。以上」
『えー--!?』
俺とフラーと不知火・青井は絶叫する。
レグアだけが一人、はむはむと特製スイーツを食べていた。




