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180th パラドックスタワーにて

「シーフォーとレグアを別々にして検査してくれ」

「承知しまシタ。データ照合……一致。シカシ、火器データ検出」

「やっぱレグアの調子がおかしくなった原因でもあるのかもね」

「そうだろうな。レグアの脚にのみ、火器データとしてエラーが出てる。つまり持ち込み禁止武器として検出されたってことだろう」

「取り調べを行いマス。P68担当。至急検査室ヘ。イレギュラー事態発生。暴漢ではありまセン。マテリアラーズ関係者と特定。害はありまセン」


 結局取り調べでレグアの脚にエラーが発生していたので、見せに行くまでもなく、担当する者に取り次いでもらえることになった。

 余計な手間が省けたっちゃ省けたが……一応レグアは機密事項なんだよな。


「あー、その。検査担当機械さん。ちょっといいか?」

「なんでショウ。エレット様」

「実は……彼女のことはエレヴィン中将より極秘扱いなんだ。なので、その話を通しておいてもらえるかな」

「エレヴィン中将からそのヨウナ指示はパラドックスタワーに出ておりまセン。確認が必要……」

「おっと。エレヴィン中将にエレットから聞いたときけば必ずそうだと答える。なので確認する前に早期対応を。これはマテリアラーズであるパープラー隊長からでも確認できることだ」

「……承知しまシタ。早急な対応が必要とのコト。お話を通しておきマス。それでシタラ、別室へご案内しマス」


 それが賢明な判断だ。

 ここは通常取調室。マテリアラーズ以外の外部者も入って来れる。

 それはあまり好ましくないんだ。

 ――速やかに別室へ案内されると、P68担当と思われる者がしばらくしてやってきた。

 眼鏡を掛けた医者のような男性。

 だが、右手が機械で右顔も機械だ。


「初めまして。P68担当の(ミナト)と申します」

「日本人かしら? 珍しいわね」

「はい。生存している日本人は多くありませんからね」

「アジア圏は特に少ないらしいからね。早速診てもらいたいけど……検査担当からは聞いた?」

「はい。ご安心下さい。私もマテリアラーズ所属です」

「……動いてたのか。根回しのいいことで」

「それも仕事ですからね。レグアさんの情報は入って来ておりません。ですが……」


 現在レグアは歩けないので、シーフォーに搭乗している形だ。

 人に見せる予定だったので、フラーが足より上がばっちりと見えないような服を着せてある。

 レグアの脚や脈などを取るP68の港さん。

 俺たちの目的はこの人ではないと思う。


「火器の検知で引っ掛かったと聞いていましたが?」

「ああ。脚が武器として認識されている」

「これだけでは分かりませんね。しかし、どうしたものか」

「あんたには悪いんだが……パイエオンに会わせてもらえないか?」

「それが目的でこちらを訪れたのは、レグアさんを見て理解しました。しかしパイエオンは今……少々事情がありまして、システムダウン状態なのです」

「システムダウンってどういうことかしら? 人型生命体じゃないってわけ?」

「いえ。パイエオンは私と同じく、日本人です」

「ええっ? パイエオンって日本人だったの!?」

「セイソーも驚きマシタ。性別年齢全テ、データ上不明デスカラ」

「これはあなた方がマテリアラーズであり、パイエオンの興味を十分引く方をお連れしたからお話できることです。パイエオンは本来、誰とも合いません。Pの名を持つ者が多く存在し、パイエオンに会うのも全て我々止まりです。ですので、このパラドックスタワーにおいては、我々こそがパイエオンであると認識されています。ほら、コードもP68でしょう?」

「Pは港……ではなくパイエオンから来ているのか」

「お察しの通りです。そして、パイエオンは多くのPを統括しています。レグアさんを拝見するに、これは我々ではどうにもできない存在であると診断出来ました。パラドックスタワー最上階へお連れしましょう」


 そう言うと、港さんは部屋の装置を触れる。

 部屋が音を立てて動き出し、上へと昇っていく。


「この部屋はそもそも特別来客用です。そこでパイエオンの状況を見てもらいます。どうするかはあなたたち次第」

「一体どういうことだ? もっと詳しく話してくれ」

「それは、部屋に到着すれば直ぐに分かることです」

週一でまーた気になる終わり方! 

いえ、ギアセカンドで終わるよりはあれなんですが。

つまりもっとキニナル終わり方をするのもいいのかも……? 

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