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176th フルバースト発動! 

 空洞を奥へ奥へ進むと、そこかしこに緑色の繭のようなものがある。

 鱗粉がもれだしているのをみるに、この場所が鱗粉を産み出している場所

であるかもしれない。

 

「この先は歩かないと進めそうにないな……セイソー。乗り物ここに置いて行っても

平気だと思うか?」

「大丈夫でショウ。少なくトモ機械には反応しないと思われマスガ……マスターが動けば反応

する可能性はありマス」

「仕方ないだろ。この場所を破壊するわけにもいかないし」


 小型機から降りると直ぐに周囲を観察する。

 今のところ襲ってはこない。

 この機械と認識させている装備は取り外し可能ではあるが、重量もそれなりにある。

 装着を外すとどうなるか試してみよう。

 僅かに外してみると……周囲の鱗粉が動き出す。

 やはり装着したまま向かう必要がありそうだ。


「どうしまショウ。フルバーストいたしまスカ?」

「いや、もしこの先にレグアたちがいたらただじゃ済まないだろう?」

「そうでスネ。その可能性は低いと思われマスガ、進んでみまショウ」


 気味の悪い洞穴の先に進んでいくと、奥に行けば行くほど緑色の繭数が増えていく。

 中身は全て鱗粉のようであり、更に奥には驚く程の繭が存在していた。


「マスター。中央の柱デス。どうやらあれから繭が産出されているようデス」

「柱から繭が? あの柱が生命体だっていうのか?」

「どうやらそのようデス」


 中央の柱は一見するとただの土柱のようだが、かなり大きい。

 この洞穴を支えているようにも見えるのだが、破壊してしまっても平気だろうか。


「破壊して此処が崩れる可能性は?」

「百パーセントだと思われマス」

「つまりあれを破壊してから速攻で小型機まで戻り離脱しないといけない。そのためには

この機械スーツを解き、装備換装を行って急ぎ離脱ってわけか」

「マスター。短時間であレバ、鱗粉を阻止することは可能でショウ」

「分かった任せるよ相棒。必須装備、防衛水刃士!」

「イエス、マスター」


 アクアエンドとバージアスの鱗を組み合わせた、今出来る一番の形態。

 重い機械装備を外して直ぐに装着すると、周囲の鱗粉が一気に動き出した! 


「防衛、バージアスの片鱗を発動しマス。三十秒あらゆる攻撃を絶えた後消滅シマス」

「マジかよ。たったの三十秒!? でもどうにかするしかない。フルバースト準備……

はぁ、勿体ないなぁ」

「仕方ありまセン。報酬でまた新しいのを漁りますカラ! そうでしたマスター。セイソーより

マスターにお願いがありマスガ……後にしまショウ」

「何だ? ……いや、いい。七千三百二十一万二十二番目、一……よし、三十六か所改変。アクアエンド

ファイナルクラッシュモードへ移行確認」

 

 フルバーストとは……エレットのみが使える素材が持つ情報を大きく書き換え、性能を暴発させる技術。

 これは遺伝子によるものなのか、ミシーハ博士でもエレヴィンでも行うことが出来ないような情報操作。

 あらゆる物質が持つ情報の渦を瞬時に書き換え、二度と元に戻らないような形とした上で爆発的な威力を

産み出すことが出来る。

 使用するとものによっては核爆発を越える程の威力となるため、マテリアラーズにより使用を制限されて

いる。

 

「いけ! フルバースト、アクアエンド!」


 新しく入手した武器アクアエンドは、水素を自在に操り薄い膜のような剣で対象を輪切りにする恐ろしい

武器だが、その幅は数メートルしか無い。

 フルバーストで解除されたその剣は、真正面の柱だけにとどまらず、洞穴の前方面全てを真っ二つにする

と同時に、本体もろとも粉々に砕け散った。


「フルバースト完了! 残り時間は!?」

「もうありまセン! マスター! 急いで逃げまショウ!」


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