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【マテリアラーズ】 惑星を巡る素材集め屋が、大陸が全て消失した地球を再興するため、宇宙をまたにかけ、地球を復興する  作者: 紫電のチュウニー


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157th シンバースの森

 ドレイクさんに案内され、町へと到着した俺たち。

 町中は殺風景だが、要所要所不思議な世界が広がっていた。


「ここがシンバースの町だよ。それでこちらが町長の……」

『木だ!』

「いや、町長のウドバルさん。木ではないよ。よく見て」

「どう見ても巨大な木ですよ!?」

「本当だー。たっかいなぁ。あの幹の穴も大きい」」

「幹が動いた!? 中に何か……」


 ドレイクさんに紹介されたのは、一本の樹木のような存在だった。

 だが、これが町長だという。

 どう見ても木ですけど。


 そうすると木に目があって、動きだしたり喋ったりするのか? 

 そう思っていた。

 しかし……先ほどの幹の部分がぽこっと取れて、小さい木のような

 二足歩行の何かが挨拶する。


「ようこそようこそ。驚かせてすまないね。人間がくるといつも驚く

んだよ。これが当たり前なんだけどね。要件は聞いてるよ。物資の補給と

物々交換だったね。大歓迎だ。シンバース付近を選んでくれて有難う」

「い、いえ……こちらが物資の補給資料になるんですけど、読めます?」

「どれどれ……うん。全然読めないから解読してもらうね。それより君たち

よく会話が流ちょうに通じるね」

「ああ。最新のヘッツ……仲間がいて。そのお陰です」

「凄いんだねー。初めてここを訪れた人間は泣き叫びながら逃げ

帰っちゃったのに」

「その気持ち、わかるわ……」

「ニッキーも……」

「私もですぅ……」


 女子からしてみれば、目が三つある巨大な昆虫が空を飛んでいたら恐怖

らしい。

 でも、話が通じれば皆優しそうだ。

 物資交換もうまくできるといいな。


「それじゃ、解読して物資交換が可能になったら呼び出すね。それまでは

町を自由に見物していいよ。森も奥まで行かなければ安全だから」

「奥は危ないんですか?」

「道に迷いやすいし、毒性の強い植物も生えてるからね。散策するなら

気を付けて。森の中は誰かに案内してもらって行くといいよ」

「わかりました。有難うございます。皆、ここからは自由行動にしよう」

「わぁーい! ニッキースイーツ食べに行く!」

「私も。レグアはどうするの?」

「私も行く」

「じゃあ私も。えへへ……」


 女性陣は四人固まってスイーツを食べに向かった。

 ……残ったのは俺と仁んさんだ。

 そういえば、まともに話をしたことがなかった。

 

「あの。仁・不知火さん。ですよね。よろしく」

「仁でいい。あんたは艦長だろう。俺は部下にあたる。敬語もいらない。

俺も敬語は使わない」

「わかった。よければ一緒に周囲を回ってみないか?」

「いいだろう。一つ提案がある。俺は戦闘用の武器を見て回りたい。

それらしい物が置いてありそうな場所へ行こうぜ」

「それは俺も興味あるな。町長さん、この辺りに武器や防具なんかが

売ってたり置いてあったりする場所ありませんか?」

「うーん。人間の使う道具ならコッペパンダというお店が、ここから東へ

向かった場所にあるよ。そこへ行ってみたらどうかな」

「わかりました。ありがとうございます。コッペパンダ……」



 ――町長さんに言われた通り、仁と東へ進むと、町の中でも時折見受けられる

ような、ここに人が住んでます! という建物に辿り着いた。

 そして、ちゃんと看板も外に出ている。

【コッペパンだ!】

 と書かれているけど、コッペパンダという店ではなかったようだ。

 そして周囲にはパンの焼けるいい匂いがする。


「これ、絶対違うよな」

「絶対違うな」

「でも、人がいるならその人に尋ねた方が早いよな」

「そうだな。入ってみよう」


 仁さんと二人で、パンの焼けるいい匂いの店に入ってみた。


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