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148th アッシェンM改のシステム名を命名

 移動要塞といわんばかりのサイズにまで進化したアッシェンM改。

 この大きさならアルバを搬入できるけど、本当に持って行って動かすつもりなのだろうか。

 

 まずは入り口を……と思ったけど、入り口はどこだろう。

 直ぐ近くまで行くと、美しい黒黒とした外面ボディーには、先ほどミシーハ博士が

装着していた手の素材と似たような素材であることがわかる。


「これを応用したのがさっきのやつか。それにしても入り口はどこだろう」

「おーーい、エレ君ーーー!」

「ん? ああ、アーニィか。こんなところで何を?」

「搬入作業ですよ。もー、暇ならちょっとは手伝ってください!」

「暇というか明日出発なんだよ。それなのに新しいアッシェンMの事全然わからないから困ってるんだ」

「えっ? フラーさんから何も聞いてないんですか?」

「ああ。怒ってばかりいたから」

「あー……フラーさん、カンカンでしたからね。いつ戻って来るのよあのバカは! って」

「そうでなくてもフラーはいつも怒ってるけど。それよりもアッシェンMの搬入手伝うから

色々教えてくれない?」

「本当ですかー? やったぁー! これで早く終わってシェラリルちゃんとお話しできる!」

「アーニィはシェラリルが好きなのか。てっきりシェラノールかと」

「えー? ござるはちょっと。やっぱシェラリルちゃんの喋り方が一番可愛ゆすなんです!」

「そうなんだ。俺はセイソーが一番だけどな!」

「あ、それはわかります。セイソーちゃんも可愛いです。でもエレットさんにべったりじゃ

ないですかー」

「変な言い方はやめてくれ。セイソーと俺は相棒同士なんだ」

「それってべったりって意味とあんまり変わらないですけどね。それじゃ、そこにある

黒い塊を持ってついて来てください」


 そう指示されると、ドッグ内にある黒い金属の塊のようなものを持ち、アーニィについて行く。

 しかしどれだけ歩いても、見えるのは黒黒とした金属のみ。

 入り口らしいものは見当たらない。

 

「あ、そろそろです。飛びますよ」

「飛ぶ?」


 アッシェンMの先端方向目指して道なりに歩いていたら、突如飛ぶと言われて警戒する。

 なんだ? どこに飛ぶんだろう。


「ん? あれ?」


 歩いているとガラッと視界が変わる。これは……遠距離偽装システム? それとも少し違うような。


「うちの所属服に含まれている金属に反応して、入り口が見えるようになる仕組みらしいですよ。

これだけ大きいと入り口を普通に見つけるだけでも困難みたいですけど。

エレットさん、こっちきて認証させてくださいね」

「俺、登録してないよ?」

「何言ってるんですか。ミシーハ博士がとっくに登録してますよ。髪で」

「髪? ヘアー認証なのか、これ」

「いえ、髪を媒介にして作ったクローン認証らしいです。もう訳が分からないので

アーニィは気にしない事にしました」

「……俺も気にしない事にしよう」


 先ほどまで黒黒としていた艦の一部に自信を映し出す鏡のような部分があり、その正面に立つ。

 すると自分同様のサイズ感の形の窪みが出来るので、その部分へとはまった。


「チェックスルー。艦長と照合を一致。以後、どの場所からでも艦長は入れます」

「おお、喋った。これもAIか」

「申し遅れました。システム名二十九と申します。以後お見知りおきを」

「システム名二十九? ちょっと機械チックな名前だな」

「何だったらエレットさんが名付けてあげればいいんじゃないですか? この艦の艦長なんですし」

「うーん。勝手につけてもいいのかな」

「構いません。システム名二十九は名づけを要望します」

「そうだな……二十九……二と九……ジクウか。それじゃシステム名時空でどうだ?」

「承知しました。それでは以後、システム名二十九は時空と改めます。

艦長、宜しくお願い致します」

「へぇ……素敵な名前ですね。時空ちゃんかぁ。私も早く、ヘッツ欲しいなぁ……」

「それより急いで搬入作業を行った方がいいんじゃないか?」

「艦長。そちらの鉱石は燃料資源です。燃料保管庫へお願い致します。ご案内しますので

そのままお待ちください」

「え? そのままって、ここ認証ルームの入り口だろう? 誰か取りに来るのか?」

「私も最初驚いたんですよねー。ここ、全部自動で動くんですよ、床」

「へ?」


 すると本当に地面が勝手に動き、揺れなどがないままあっという間に燃料保管庫と書かれた

場所まで移動させられる。

 これは便利だな……物資を運びながら暫く艦内を見て回ろう。

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