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107th 明るい惑星シドー

『待機時間終了。お疲れ様でした。BOS活動時間は48時間となります』

「ふっ! あーーーー。よく動いた。所持金たったの七レギオン銀貨しかないな……。

レットちゃん、ニッキィ。行くぞーー。あれ? レットちゃん? 

あれ? レット、ちゃん。ダメだ。おいニッキィ! 名前、レットちゃんになってるじゃないか」

「紫電、勝負しよーっ!」

「やらないって! やってる場合か! 人の話を聞け!」

「本当だ。紫電としか呼べない。なんでだろう。紫電が紫電だってわかってるのに

紫電としか呼べないの。悲しい」

「そのうち慣れるよレットちゃん。にしししっ。やっぱいつか垂れろおっぱいの方がよかったなぁ」

「それより任務なんだから早く済ませるぞ。まず、マトリスの酒場という場所に

行って予算を受け取ろう。二人とも……というかニッキィ。案内してくれ」

「えぇ? 私わからないよ?」

「……へ?」

「だっていつも場所言えば連れてってくれるんだもん。道なんて全然わからないよー。

でも大丈夫、直ぐ近くにマッピングトーチがあるはずだよぉ?」

「そっか。それじゃまずそこからだな。この建物はマテリアラーズ専用ビルだよな。

ひとまず外に出てみるか」


 BOS装置の部屋から外に出ると、かなり高い建物の一室だったのだろう。

 窓から見える外の世界はキラキラと輝く文明の栄えた都市。

 海しかなくなった地球とは違い、人、獣、宇宙人が無数に混在する都市。

 惑星シドーは超文明大国な上、多要素を詰め込みまくった星だ。


 厳しい統治と激しい文明発達により巨大マーケットが無数に存在。

 その中でもぶっちぎりの巨万の富を持つのがシドーカンパニー。

 そのご令嬢がニッキィというわけだ。


「凄い。圧倒された」

「大丈夫かレットちゃん。この規模の町は初めてだもんな」

「うん。月でも驚いたのに、ここはもっと凄いのね」

「にしししっ。凄いでしょ? これでもまだ、本都市じゃないんだよぉ? ねぇねぇ

紫電、お腹すいたよぉ」

「今着いたばかりだろ!? それにグリズリー先輩の料理あんなに食べておいて……」

「だってぇ、これアバターじゃん。お腹すいたすいたー」

「はぁ。マトリスの酒場って場所なら何か食べれるだろ、きっと。それまで我慢しろ!」

「やーだぁ。ニッキィもレットちゃんもお腹がすいてあるけないぃ。焼きそばパン買ってきてぇ」

「焼きそばパン。美味しそう」

「おい。どこぞの番長みたいなこと言ってもダメだぞ。タイムリミットもあるんだ。まずは……下に降りよう」


 ニッキィをズルズルと引きずりながら昇降式のマッハで動くエレベーターのようなものに乗る。

 行先は数字ではなく文字が書かれている。これはおおまかによく使われる行先が書いてある。

 

「ないな。検索……マッピングトーチと。あったあった、これだな。げっ、二レギオン銀貨もする」


 検索入力後無音で動き出し、目的地まで向かってくれる。ここからは思ったより距離があったようだ。

 残りは五レギオン銀貨。物価高だが一人の食事をするのに大体銀貨一枚くらい。つまり三人で食べたら

残り二枚しかなくなってしまう。


「直接酒場に向かえばよかったのに、行かないのぉ?」

「そりゃそうだろう。この辺りの地図を把握しとかないといけないし。

セイソーがいない以上自分たちで頑張らないとな」

「セイソーは凄いものね。何でもできてしまう」

「ヘッツに依存しすぎるのはよくないっていつもいってるでしょぉ! だからちっともニッキィと

遊ばなくなるんだよぉ!」

「別にセイソーで遊んでるわけじゃないって。マッピングトーチ……これか。げげ、マッピングに

銀貨二枚!? ここの物価、高っ!」

「最近じゃエネルギー源の使用増加で困ってるんだよ? だから早くマテリアラーズが資源回収して

くれないと困るのっ!」


 マッピングトーチにお金を支払い、データを転送してもらう。

 これでよし……よかった。マトリスの酒場は近そうだ。 

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