エピローグ
エピローグというより、告知みたいなものです。
全体的にメタ発言多めですので、ご注意ください。
イベリスの営む店にて。
先ほどまで飲み交わしていた姉妹達さえも消え、シルフィは困惑していた。
「……あれ?何でまだ続いてんの?前回で終わったよね?」
「終わりましたよ、でも、今は完全に摂理から外れた世界……まぁ、番外編?いや、エピローグ?宣伝?」
「え?何の?」
リリィの発言に、シルフィは更に困惑した。
自分がやたらとメタい発言ができてしまっている事にも驚きだが、リリィの言葉に首を傾げた。
しかし、そんなシルフィの反応を無視するように、カウンターに座るリリィは、背もたれでだらける。
「いやぁ~それにしても、ようやく終わった~って感じですね~」
「ここに来るまで2年半近く、よくもまぁ失踪しないで続いたね先輩」
「(……え?誰?)」
「本当に、てっきり5話位で止まるかと思ったら、最後まで書ききるとは」
「そうそう、私は3話位で終わると思った」
そんな話を行うリリィの横に座るシルフィは、奥に居る人物を凝視していた。
さりげなく会話に入ってきたが、シルフィに見覚えは無い。
白髪をなびかせ、どう見ても機械にしか見えない身体をしている少女。
明らかにアンドロイドだが、チハル達の同系列と言う訳ではなさそうだ。
「ね、ねぇ、リリィ」
「ん?なんです?」
「……あ、いや、その、隣の人、誰?」
恐る恐る指をさしたシルフィに合わせ、リリィは少女の方を向く。
数秒程考え込むような素振りを見せると、何かに気付いたように手を叩く。
「そっか、シルフィは知らなかったんですね、あの、自己紹介を」
「はいは~い、どうも奥さん!私はオメガチーム所属、識別名リージア!次回作で主人公を務めま~す!」
リージアと名乗った少女は、なんとも眩しい笑みを浮かべながら自己紹介をした。
しかし、シルフィからしてみれば、何のことだかさっぱりだ。
数秒程硬直し、造り笑顔を浮かべる。
「……あ~、成程、摂理から外れてるから、次回作の主人公がゲスト参加してるのね、あ~、そう言う事」
それを聞いていたシルフィは、理解したかのように返した。
当然上辺は分かったが、内容までは理解はできていない。
すぐに我に返り、机をぶっ叩く。
「いやどういう事!?」
「さっき自分で答えたじゃないですか、それに、次回作の主人公がゲスト参加なんて、仮面〇イダーとかでよくありますよ」
「そうだけど!何か、その、何て言うか、全然呑み込めないって言うか……えっと、私達の後輩って事?」
「そう!よろしく!リーちゃんって呼んでね!奥さん!」
何て事を言いながら、リージアはシルフィの手を握った。
数秒程握手をしたリージアの事を引き離したリリィは、早速本題に入る。
「はいはい、その辺にして、貴女は貴女のお仕事を」
「あ、そうだった、おほん」
嫉妬と殺意を向けられながら、リージアは仕事を始める為に立ち上がる。
「えーっと、読者の皆さん、お知らせです、ウチの作者の新作『ロスト・フラワー アンドロイド少女はエルフ少女に恋をするか』が、今年5月19日より、日・月の週2回更新で、投稿を開始します!よろしければ、またご愛読頂けたらと思います!」
眩しい笑顔で宣伝を行ったリージアの横で、シルフィは目を細めていた。
「……え、またその路線で行くの?何?流行らせたいの?」
「それも有るのでしょうが、やり損ねたシチュエーションとか、こういう展開もありだったな、とか、没案の中で良さそうなのを彼女達がやる感じですね……後、作者って、百合要素無いと書くモチベが上がらないらしいです」
「えー、でも、見に来てくれるの?要するに、私達の話の焼き直しみたいなものでしょ?」
「まぁ、奥さんのいう事ももっともだけど、一部設定は引き継いでいるけど、舞台は別世界の話になるみたい」
「言って良いのかな?それ、てか、問題の解決になってないし」
「あ、それと、物々しいタイトルしてますけど、雰囲気は私達の世界とあまり変わらない様にするらしいですよ」
「ま、シリアスとギャグの使い分けは、作者のその時の気分だけどね」
シルフィの不安はさておき、仕事を終えたリージアは、リリィの方を向く。
少々困ったような顔をしており、リリィに相談を持ち掛ける。
「それはそれとして、この後どうしよう、できれば全部で三千文字くらいは行きたいんだけど」
「あの、ここは私の世界ですよ、貴女が取り仕切らないでください……しかし、そうですね、とりあえず、制作の裏話でも話します?」
「え、ウチにそんなのあるの?」
「ま、こんな作品にロクな物は無いですよ、せいぜい、デュラウスの名前は記憶違いとタイプミスで、元々は桃のスペイン語読みのドゥラスノだった、とかですかね?」
「それで、ミスった方が恰好良かったから、採用した感じだっけ」
「へー(どうしよう、本当にどうでも良い事だった)」
割とどうでも良い事だったので、シルフィは聞き流してしまう。
しかし、リージアとリリィはこの話題にハマったらしい。
シルフィそっちのけで、二人は色々と話を始める。
「そう言えば大尉、いえ、ジャックは元々男性の設定でしたが、諸事情で女性に変更されたんですよね、男勝りな言い回しは、その名残らしいです」
「ああ~確かに、立ち回りとか見てると、正体が判明するまで、百合の間に挟まる野郎に見えるよね」
「ええ、初登場回を投稿する直前に決めたので、無理矢理な設定を追加する羽目になったんですよ」
「(……何だろう、知りたくなかったような、そうじゃないような)」
話に入ろうにも、リリィ達のようにその手の話を持たないシルフィは、どうしても孤立してしまう。
楽しそうに話す二人に嫉妬するシルフィは、話題を探り始める。
数秒考えていると、先ほどの告知を思い出す。
「……そう言えばさっき、次の作品は日・月投稿って言ってたけど、何で?」
「ああ、それですか、実は最近、リアルの方がかなり忙しいらしくて、今の文字数を維持しながらだと、ペース的に結構ギリギリらしいんですよ」
「そうなんだよ、積みゲーとか色々有るらしくて」
「そっちに忙しいのかい!」
「んで、ちょっとでもヒマを確保する為に、一日減らしたの」
「あ、でも、文字数が今のままでも問題無いとかは、感想の方で教えてください、可能な限り調整します」
リリィの発言を横で聞いていたリージアは、少しだけ硬直。
数秒で回復し、リリィに話しかける。
「あ、そろそろ丁度いいかも」
「え、もうそんなに話してましたか……仕方ありません、そろそろお開きですね……さ、シルフィも」
「え、あ、うん」
「はいこれ、カンペ」
立ち上がった三人は、横に整列して一礼した。
リージアからカンペを受け取ったシルフィは、内容を音読する。
「えーっと……読者の皆さん、こんな作品ですが、最後までご愛読ありがとうございます!」
「それでは最後に、当作品の最終結果だけ記録します」
「まず、2024年4月22日現在、ブックマーク数91件、いいね数35件、評価ポイント合計128ポイント、総合310ポイント!皆さん、本当にありがとうございます!」
「自画自賛だけど、無名からの出発の割には結構行ったんじゃない?」
「目標のブクマ100人、もう少しだったんですが」
「まぁ、まぁ、でも、ここまで活動できたのは、元々の予想よりも評価貰えたからだよね」
「はい、始めたての時は、終わるころには総合100超えてれば良いか、位でしたから」
話を終えた三人は、再度姿勢を正す。
「と、言う訳で、次回作の方も、よろしければどうぞ」
「投稿開始日は、5月19日、時間は何時も通りの、午後10時過ぎ、ですね」
「その日に投稿されていなかったら、失踪したと思った方がいいかもね」
「それでは当作品を最後までご愛読してくださった貴方、くどいようですが」
『最後までご愛読、ありがとうございました!』
私の方からも、ご愛読ありがとうございます。
気が向いたらでもよろしいので、来月から投稿する新作の方もよろしくお願いします。
感想の方も受け付けておりますので、作品の品質向上のために、ご意見もお持ちしております。
ついでに、気に入ったキャラクター等も有れば、どうぞご記入ください。
最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。




