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エルフとガイノイドの百合劇場  作者: B・T
モミジガサ編
276/343

解き放たれた巨人 中編

 降下が成功した数分後。

 ライラックはヴァーベナの支援に向かうべく浮上し、成層圏を突破していた。

 だがその途中で、緊急のアラートが響き渡った。


「どうした!?」

「え、えっと、だ、第一格納庫で異常!出撃ハッチが勝手に開いています!」

「何だと!?」


 オペレーターの一人から報告を受けた艦長は、すぐ格納庫に連絡する。

 この高度であれば、ハッチが開いたとしても特に問題は無い。

 だが、出撃許可が下りていないのに出撃しようとしているのが問題だ。


「こちらブリッジ!何が有った!?」

『こ、こちら整備班、え、エーテル・アームズ一機が無断出撃』


 どうやら本当に無断出撃のようだが、整備班のテンションがやけに低い。

 いうなれば、信じられない光景を前に、唖然としているかのようだ。

 そんな事より、艦長にとって気にする所が有る。


「誰だ!?誰が勝手に出撃した!?それとレーザー通信!すぐに呼び戻せ!!」

『か、艦長!待ってください!』

「何だ!?」


 無断出撃を呼び戻すように通達しようとした直後、整備班はそれを阻害した。

 そして、誰が無断出撃したのかを告げる。


『それが、誰も乗っていません!』

「何!?」


 艦長は一瞬耳を疑った。

 エーテル・アームズには、ある程度であれば自立で動ける。

 それはあくまでも、パイロットの補助程度。

 勝手にハッチを開け、出撃するようなプログラムは、どの個体にも組み込まれていない。

 組み込まれているとすれば、一機だけだ。


「ま、まさか、あの機体が……」

『は、はい、その、まさか、です』

「そ、そんな、あ、あの機体が、無くなったら……」


 顔面蒼白になりながら、艦長は思わず通信機を手放してしまった。


 ――――――


 地上にて。

 降下したカルミア達であったが、アンスロポス隊を前に、苦戦を強いられていた。

 その機動力は、カルミアのレッドクラウンとほぼ同等。

 装甲の強度こそそれ程ではないが、機動性に関しては同じと言える。


「おい葵、どうだ?続けられるか?」


 葵と肩を並べたカルミアは、ライフルを構えながら調子を尋ねた。

 何しろ、護衛についていたオセロット隊は、既に戦闘不能。

 ファナティクは、異常と言える程にアンドロイドを毛嫌いしている。

 そのおかげで、カルミアに攻撃が集中し、葵やオセロット隊の負担を減らせた。

 葵以外は相打ちと言える形となり、敵のアンスロポス隊も、隊長機以外は破壊している。

 しかし、葵はこの連戦によって、肩で息をするほどに疲労している。


「はぁ、はぁ、なめんなよ、人間のタフさってやつ、見せてやる」

「お前の武士道って奴か?その心意気は、有難い」

「(……変わり過ぎて調子狂うが……もう慣れた)」


 以前のイメージとまるで違うカルミアの様子だったが、葵はこの三年で慣れていた。

 だが、それは置いておき、目の前の脅威だ。

 ファナティクの駆る隊長機は、他の四機とは桁違いの性能を持っていた。


「ヨクモ、よくもワがドウシを!ユルせん、ナニより、ショウジョをマドわすキサマは、バンシにアタイする!!」


 地鳴りを起こし、地面をえぐる程、大きな足音を響かせた。

 少し姿勢を崩しながらも、カルミアは苦笑する。

 はっきり言って、勝てる気がしない。

 ここまでの戦いで、ファナティクの戦闘力と執念は良く解った。


「(コイツも相変わらずだ……頭はあれだが、腕は確かだ)」


 逃げ回り続けながらも、カルミアはファナティクの腕だけは認めた。

 レッドクラウンとそん色ない動きは、五機とも同じだった。

 だが、彼だけは完全に人機一体と呼べる動き、完全にカルミアとレッドクラウンをしのいでいた。


「(けど、アタシは一人で戦う、もうアイツを、苦しめない……)」


 カルミアは視線を葵の方へ向けた。

 スーツの補助や、Aランク冒険者としてのタフネス。

 この二つが有るとはいえ、行動不能のオセロット隊を守りながらでは分が悪すぎる。


「葵」

「何だ?」

「あいつ等安全な所に避難させて、他の所の遊撃に行ってくれ」

「ッ、何言ってんだ」

「なに、何時か腹ぶち抜いた詫び賃だと思え」

「お前」


 ライフルを構えながら前へ出るカルミアの背中は、覚悟が決まっていた。

 本来であれば、将である彼女が前へ出るのは、止めるべきだったのだろう。

 しかし武人の一人として、止める気にはなれなかった。

 それに、今ここで、そんな事を言い争える状況では無い。


「(とりあえず、ジャックの雰囲気で)よう!挨拶がまだだったなデコ助!三年前は腹ぶち抜いて悪かった!」

「ッ!?キサマ、まさか、あのトキの……」

「(あの野郎マジで引き受ける気か)」


 まるで友人にでも話しかける様に、カルミアはファナティクを刺激した。

 もちろん悪かったなんて微塵も思っていない。

 むしろ、ざまぁ見ろ、と言いたい位だ。

 葵が逃げる為の時間稼ぎなのだろうが、ファナティクの怒りに火を付けるには十分な物。

 だが、カルミアは更に油を注ぐ。


「けどお互い様だ!こっちも、腕持ってかれたんだからな!(昔のアタシだったら確実に吐いてたな……いや、撤回、アイツのマネってだけで吐きそう)」

「そうか、そうだったのだな……キサマアアアア!!」

「(オエ……けど、かかった!)


 怒りに任せて叩きつけられた拳を、カルミアは飛び上がって回避する。

 今の彼女が使っている義体は、アキレアと同じ104型をベースとしている。

 性能も103型より劣り、勝率もゼロに近い。

 それでも、理性を無くした相手を誘導する分には丁度いい。


「(それに、七美やキレンの所にコイツを誘導できれば、何とかなりそうだ)」


 だが、ここには七美とキレンも来ている。

 今もどの場所よりも激しい戦闘が繰り広げられている。

 あの二人の事なのだから、隊長の一人が加わったところで、戦況に影響はない。


「コンドこそ!キサマをハカイしてやる!そして、キサマというソンザイが、どれだけツミブカいか、そのミにキザムがいい!!」

「……クソが」


 城内を縦横無尽に駆けるカルミアは、彼の言い分に腹を立て、屋根の上で立ちどまる。

 いや、立てざるを得ない。

 彼女を作ったのは、紛れも無い、彼ら人間。

 勝手に作っておいて、罪深いなんて言われる筋合いは無かった。


「テメェ!三年前もなんかゴチャゴチャ言ってたが!アタシらの何処が罪深い!?作ったのは紛れも無い!テメェら人間だ!!」


 カルミアの言葉に、ファナティクは立ち止まり、彼女の前でため息交じりの言葉を出す。


「……ナニをイいダすかとオモえば……そんなコトもワカらないのか」


 拳を強く握りしめたファナティクは、機体を震わせる。

 頭部のセンサーアイも、黄色から赤く染まり、怒りが表面に現れた。

 いや、心なしか、哀しみさえ感じられる。


「(なんだ?この感じ、なんで泣いてやがる?)」

「アワれ、イヤ、だからこそ、このワタシがタダさなければ!シゼンのセツリにハンし、コトワリをミダすことさえキづかぬ、キサマのツミ!このワタシがジョウカする!!」

「(……何が罪だ、アタシら作ったのは、テメェらの罪だろうが、そもそも)」


 両手で顔覆う姿で、カルミアは確信した。

 ファナティクは、自分の中の正義に酔っている。

 カルミアにとって、一番醜悪な存在だ。

 自分に重ねてしまうし、なにより、単純に腹が立つ。

 そして何より、今の説教臭い言葉に、カルミアの怒りに火が付く。


「そして」

「んな姿のテメェに!自然の摂理がどうとか言われたかねぇ!!」


 大声で叫びながら、カルミアは話を遮るようにライフルをぶっ放した。

 スキャンすればわかる事だ。

 もうサイボーグと言えるか怪しい彼の状態の彼に、自然云々と言われたくなかった。


「ッ、キサマ、ハナシをサイゴまでキくコトすらできないのか!!?」


 撃ちだされた高出力エーテル弾は、アンスロポスに着弾と同時に爆発。

 本来であれば、通常のエーテル・アームズさえ破壊できる威力だが、それを数発くらっても効果が見られない。


「テメェの話なんざ!校長先生の朝礼位の価値しかねぇ!!」

「キサマアアアア!」


 それどころか、何事も無かったかのように、カルミアへと巨大な拳が繰り出される。


「クソが!(まさか、アタシがこんな目に遭う事に成るとはな)」


 カルミアの乗っていた建物は、巨大な拳によって崩壊。

 何時もは自分がコックピット内で見ていた光景を、こうして生身で見る事になっている。

 その事に恐怖を抱きながら、カルミアも撃ち返す。


「ムダなコトだ!ワタシのケツイをタイゲンした、このニクタイは、そんなオモチャではキズすらツカン!」

「クソが!」


 猫のようにすばしっこく動くカルミアであるが、ファナティクもその動きに力技で対応していく。

 建物だろうと、連邦の兵士が近くにいようがお構いなしに破壊する。

 そんな滅茶苦茶な戦い方を始めだす。


「(見境なしか!)」

「そこオオオ!」

「しまッ!」


 建物の陰に隠れようとしたところで、ファナティクはカルミアを捕まえる。

 まるで虫を捕まえるかのように、鷲掴みにされてしまった。


「これで、シゼンのセツリを、タダすことができる」

「この、クソが!」

「ッ!」


 幸いな事に、ライフルを持つ手は無事だったので、ファナティクの顔面に向けて射撃。

 だが、そんな事をした所で、彼の装甲を剥がす事は不可能。

 むしろ、怒りを勝ってしまう。


「これだけイっても、まだワからナいのかぁぁ!!」

「グッ!」


 怒りに任せ、ファナティクはカルミアを叩きつける。

 しかも、その衝撃で、カルミアはライフルを手放してしまう。

 無防備となった彼女へ、アンスロポスの巨大な足が繰り出される。


「フン!」

「ガアアア!!」


 首から下全てを、鋼鉄の足によって潰される。

 痛みこそ無くとも、義体のほとんどを潰されては、多少のダメージを感じる。


「これで、キサマのツミは、ジョウカされる!!」

「クソ、ガハ!」

「このセカイは、またイッポ、スウコウなセカイへ、チカづける!!」

「アアア!」


 瓦礫ごと破壊する足に、カルミアは徐々に損傷していく。

 視覚センサーも乱れ、システムにも異常が出始めて来る。

 今の義体の頭部ユニットは、リリィ達ほど頑丈ではない。

 これ以上潰されれば、本当に破壊されてしまう。


「(……はは、流石に、アタシも、もうダメか?……アセビ、レッドクラウン、シルフィ、ごめんな)」

「そのイシズエとなれるコト、コウエイにオモえ!!」

「(これも、アタシへの罰か)」


 カルミアは目を閉じ、迫りくる鉄塊に身をゆだねる。

 後何度か潰されれば、義体も限界を迎える。

 自分が死んだところで、この任務に支障はない。

 完全に諦めたカルミアの耳に、とてつもない金属音が響き渡る。


「どわっ!!」

「ッ!?」


 激しい衝撃と、建物が大量に瓦解する音。

 巨大な何かが吹き飛ばされたような音としか思えない。

 疑問に思いながら、カルミアはゆっくり目を開ける。


「妹に触るな」

「……な、なにが……ッ!!?」


 女性のような声を聞き、カルミアは目を開いた。

 開かれたカルミアの目に、最初に映り込んだのは黒く、人と竜を合わせたような巨人

 所どこに赤いラインが刻まれた、鋼鉄の肌がきらめいている。

 どう見てもエーテル・アームズだが、始めて見る機体だ。

 長く、太く、鋭い尾をなびかせながら、その機体は、カルミアを守るように立ち上がる。


「ッ……き、キサマは、ナニモノだ!?ショゾクをイえ!!」

「……僕は、どこにも所属していない、でも、強いて言うのなら、僕は、君の敵だよ」

「ッ!その、構え」


 巨大な翼をしまった巨人は、格闘技の構えを取る。

 彼女の構えに、カルミアは見覚えがあった。

 それは、かつてアセビと一緒に試行錯誤し、カルミア自身も使っていたオリジナル。

 戦い方と構えを、完全にコピーしているかのような動き。

 それを見て、カルミアはその機体の正体に気付く。


「レッド、クラウン?」

「ダレであろうと、そのガラクタにミカタするのなら、キサマもシんでもらう!!」


 身体に降りかかった瓦礫を払ったファナティクは、地響きを鳴らしながら襲い掛かる。

 そして、レッドクラウンらしき機体も同様に、勢いをつけて接近する。

 二つの巨大な鉄の巨人がぶつかり合い、衝撃波で辺りの建物が吹き飛んだ。

 お互いの拳が、お互いの顔を捉える、クロスカウンターの状態と成った。


「ッ!このウゴき、キサマ、キサマも、ワレワレとオナじショチを!?」

「違う、僕は僕だ!これが、この機体が僕その物だ!コックピットをスキャンしてみたらどうだ!!」

「ナニッ!?」


 もう片方の拳で殴られたファナティクは、彼女の言われた通りに、コックピットをスキャン。

 後退しながらであったが、コックピットには生体反応が無かった。

 あるのは、エーテル・ドライヴ一つの反応のみ。

 この結果に、ファナティクは息を飲んだ。


「ッ!?き、キサマら、まさか、エーテル・アームズまで……おマエタチはどれだけ、シゼンのセツリをミダせば、キがスムンダ!!?」

「自然の摂理?そんな姿の君にだけは言われたくないよ」


 激高するファナティクは、レッドクラウンに凄まじい勢いで襲い掛かる。

 もう哀れみなんて無くし、怒りだけを乗せ、拳をぶつけて来る。

 彼の言葉を否定するように、レッドクラウンも打撃を繰りだす。


「これはワタシのケツイだ!キサマのようなニンギョウゴトきとは、カクゴがチガう!!」

「覚悟?それなら僕にもある、僕の中の、多くの子供達の為にも、そして、僕の妹の為にも負けられない!」


 巨人同士の殴り合いを前に、カルミアは圧倒される。

 エーテル・アームズ同士がぶつかり合う事は、今の戦いにおいては珍しくない。

 だが、彼女の前で繰り広げられる殴り合いは、まるでスレイヤー同士のぶつかり合い。

 質量の分、衝撃も振動も迫力も、全てがジャック達を上回っている。


「ッ!(しかし、何故だ?レッドクラウンは、自立ができない筈)」


 衝撃波を身に受けながら、カルミアは疑問を浮かべる。

 レッドクラウンは自立が不可能、自我がある事だって、カルミアも最近気づいた事。

 その筈が、今の彼女は、完全に自立している。


「グ!」

「レッドクラウン!」


 だが、考えている余裕はなかった。

 ぶつかり負けたレッドクラウンは、カルミアのすぐ近くに吹き飛ばされてきた。

 彼女の元へ近寄ったカルミアは、機体の状態を確認する。

 造りはカルミアも見とれる程の出来栄え、損傷もこれと言って見られない。

 それでも、戦闘の技術面では、ファナティクの方が一枚上のようだ。


「……クソが、何でお前まで」

「……はは、恰好付かないな、やっぱり、僕は一人じゃ、無理みたいだ、カルミア」

「チ、初めて話したのに、アンタもクソだとは思わなかったよ……フフ、ほら、何時もみたいに操ってやるよ!」

「うん、お願い」


 綺麗な笑みを浮かべながら、カルミアはコツンと、拳で彼女の身体を叩く。

 カルミアの言葉に応える様に、レッドクラウンはコックピットを開いた。

 その様子を見て、ファナティクが黙っているわけ無かった。


「ナニをするかシらないが、それイジョウシゼンをボウトクするつもりなら、ジャマさせてもらう!」

「急いで!」

「解ってる!……(何か、不思議な気分だ)」


 コックピットに入り込んだカルミアは、以前の自分の義体を目にする。

 そして、今の義体は、アセビを模した物。

 いつの間にか二人乗り用に改造されているが、迷う事無く後ろの座席につく。

 スーツのコネクターと、席のプラグを差し込む事で、彼女の五感はレッドクラウンと一体化。

 おかげで、レッドクラウンに何が有ったのかが、カルミアにも流れ込む。


「……やれやれ、あのエセ魔王、活きな事しやがる」

「うん、僕も、彼女のおかげで、君と話せるようになった」

「クク、これは、アイツに感謝だな!」


 レッドクラウンの目が光り、嬉々としてオーバー・ドライヴを発動。

 黄色を通り越して、黄金の光がレッドクラウンの周囲にまき散らされる。


「そんなミかけダオしで!!」

「うるせぇ!このクソが!!」

「な!!?」


 再びぶつかり合った双方の拳。

 レッドクラウンの拳は、アンスロポスの拳を、腕から肩を粉々に破壊。

 その結果に、ファナティクは驚きを上げた。

 確かにレッドクラウン程の強度は無い。

 それでも、さっきまで殴り合っていたのに、カルミアが乗っただけでこれである。


「バカな、このカラダを、イチゲキで」

「テメェ、さっきアタシらが自然の摂理に反してるとか言ったな」

「ッ!それがシンジツだ!」

「下らねぇ!」


 ファナティクの言葉を反論しながら、カルミアはもう片方の腕を破壊。

 殴り掛かられた所を鷲掴みにし、無理矢理引きちぎり、その腕をその辺に捨てた。

 カルミアも、レッドクラウンも、考えている事は同じ。

 とてもファナティクの言葉に、賛同する事はできなかった。


「人が創った物なら」

「その全ては、自然の一部と言って」

「良いだろうが!!」

「良いだろう!!」


 二人の想いを乗せて、赤と黄金の入り混じった光の拳が繰り出される。

 アンスロポスのコックピットを原型無く破壊し、機体を天高く打ち上げた。


「……アセビとの約束、ようやく守れそうだよ」

「……クソが、二人だけで水臭ぇ約束してんなよ」

「はは、ごめん」

「良いよ、あのクソをぶん殴れたし、気にするのもおこがましい」


 拳を持ち上げた状態で、レッドクラウンは微笑みを浮かべていた。

 それは、その中のカルミアも同じ事だった。


「ねぇ七美、あれも敵?」

「いや、あれは違うな」

「良かった、流石に疲れた」

「くぅ~ん」


 その様子を、大量の死体とスクラップの山の上から、疲れた様子で、七美とキレン、そしてマルコも見ていた。


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