戦う理由 前編
カルミアの町の攻防があった一週間後。
マクスウェルは宇宙へと上がり、シルフィの世界の月へと移動していた。
宇宙艇から見える、何とも美しい宇宙と、間近で見る月の光景は圧巻だった。
その光景の中に、大きな山さえスッポリと入ってしまいそうな、大きなリングが見えて来る。
「……あれがリング、既に完成していたのか」
「はい、これより、転移を開始します……こちら、連邦軍所属、コールス少尉より、管制室へ、現在、マクスウェル外交官を護送中、リングを起動させてください」
宇宙艇を操舵するコールスは、リングから一定距離を取り、通信を開始した。
無線と一緒に、ライトの点滅を使用したモールス信号を使用し、リングの管制室とコンタクトを取る。
リングの起動には、膨大な量の電力とエーテルが必要なので、無線が通じづらい事はよくある。
なので、宇宙艇に備え付けてある専用のライトの点滅で、通信を行う事に成っている。
「……お、通じたようですね……今、通信用の機体をこちらへ向かわせるそうです」
「そうか……エーテル技術は素晴らしいが、こういうのが面倒だ」
「全くです」
エーテルを用いた技術は、人類に革新をもたらした。
だがその反面、電子機器は扱いづらくなっている。
今の状況が良い例だ。
その事に憤りを覚えていると、通信の中継用装備を付けたエーテル・アームズが配置につき、レーザー通信が行われる。
『こちら管制室、パスを確認しましした、これよりリングを起動させます、誘導に従ってください』
管制室の言葉通り、リングは起動。
リング中に、気味の悪い色をしたゲートが出来上がり、誘導が行われる。
「……では、行きますよ」
「ああ」
宇宙艇は前進し、数分後、リングを潜り抜ける。
すると、あの気色の悪い色のゲートは無くなり、代わりに宇宙が広がる。
感覚としては、ただリングを潜り抜けただけのように思える。
だが、宇宙艇のコックピットから辺りを見渡すと、その考えが誤りという事に気付く。
「す、素晴らしい!」
「ええ、私も初めてくぐりましたが、よもや、これが現実になるとは」
二人の目が捉えたのは、懐かしい故郷の姿。
教科書やニュース等で、度々見ているだけに、見間違えるわけがない。
人類の偉大さに、マクスウェルは改めて誇らしさを覚えた。
「少尉、人類の未来は明るいな」
「はい、人類の崇高なる未来は、遠くないかもしれません」
何時も唱えている掲句は、数世紀先の遥か未来と思っていた。
しかし、この状況を考えると、もはやその掲句は間近の事のように思える。
その事に大志を抱きながら、二人は目的地へと移動する。
連邦軍総司令部へ。
――――――
秘匿された場所に設置された総司令部。
そのデッキに案内された二人は、宇宙艇を降り、大勢のヴァルキリー隊に出迎えられる。
彼らは式典のようにライフルを構え、マクスウェルへ敬礼する。
その中から、最も階級の高い人物が前へと出る。
「……貴官は?」
前へ出て、敬礼した兵士の階級は中尉。
戦闘スーツでくっきりしている体のラインから見て、恐らくは女性。
ヘルメットを脱ぎ、草色の髪と長い耳をさらすと、彼女は改めて敬礼する。
「どうも、プラム中尉です、本日は、司令部内の案内約を承りました」
「プラム……そうか君か!スレイヤー殺しというのは!」
「……はい、外交官殿にまで名を覚えられ、光栄の限りでございます」
スレイヤー殺しという二つ名を聞いた瞬間、プラムは一瞬だけ顔を曇らせた。
だが、すぐに姿勢を正し、顔に力を戻す。
それでも、内心は屈辱感と劣等感にさいなまれていた。
「(……スレイヤー殺し、あんな物、ただの漁夫の利だ……アイツの右腕も取り逃がした)」
所詮は漁夫の利で得た二つ名だ。
その上、新型のテスト中に対峙したジャックの右腕を逃している。
新型の性能のおかげで、互角の戦いを繰り広げたが、生身で戦っていたら、敗北していた所だろう。
「……それでは、新鋭機の元までご案内いたします」
「ああ、頼む」
「では、行ってらっしゃいませ」
「少尉も、案内ご苦労だった」
敬礼するコールスと、ヴァルキリー隊の見送りを受けながら、マクスウェルはプラムの案内を受ける。
あまりにも広い総司令部の移動を行う為に、移動用の車へと、二人は乗り込む。
兵器の搬送を行うために、かなり広い作りとなっている。
もはや、徒歩では移動に支障が出てしまう程だ。
「……しかし、総司令部というのは、ここまで広いのか」
「あ……初めての来訪でしたか」
「ああ、ここに司令部が移る前に、あの世界へ行ったからな」
「そうですか……私も、去年配属されたばかりですが、安心してください、ルートはしっかり頭に叩きこんであります」
道中に会話を繰り広げながら、マクスウェルはソワソワと落ち着きがなかった。
新鋭機を見に行くにあたって、覚悟を決めてはいたが、いざ向かっているとなると、どうしても緊張してしまう。
設計がわかりやすく書かれた説明書を見た時から、このソワソワした気分が続いている。
「……どれ程で着く?」
「後十分程です」
「そうか……それで、君は、彼ら志願兵についてどう思う?」
「……とても尊敬できます、果たすべき大義と、忠誠心と、人類の崇高なる世界を作ろうという覚悟が、ひしひしと伝わってきました」
「そうか……私と同じだな」
「はい、それと、次の戦いは、確実な勝利をお約束します、我々ヴァルキリー隊のトップ二名が、今後の作戦に加わりますので」
――――――
普通の公道を走るのと同じ要領で車を走らせること、およそ二十分。
二人の乗る車は、目的の場所にたどり着く。
まるで隔壁のように頑丈な扉に隔てられた、特別な部屋。
その前に、二人は立つ。
「ここか?」
「はい、新鋭機専用の第一格納庫が、この先に有ります……プラム中尉です、マクスウェル外交官をお連れしました」
「は!ご苦労であります!」
警備兵と敬礼を行うと、その扉が開かれる。
しばらく通路を進み、もう一つの扉が開かれ、その中があらわとなる。
「ッ、これが」
「はい、リユース・エーテル・アームズ『アンスロポス』です」
二人の視界に現れたのは、通常のエーテル・アームズより、一回り大きな黒い機体が一機。
全体的にアスリートのようにバランスの良い体格で、従来の物より人間に近い。
その機体だけが置かれているなら、まだ良い。
特に目を引くのは、周辺に設置されている病院で使われているような機器。
とてもエーテル・アームズの整備に必要とは思えないが、詳細を知るマクスウェルはその意味を理解する。
「……に、任務、ご苦労」
「ッ、これは、遠路はるばる、ご足労いただきありがとうございます」
「ああ、挨拶は良い……ところで、パイロットと話せるか?」
「はい、バイタルは正常ですので、会話は可能です」
「そうか」
「では、こちらのマイクで、どうぞ」
「ああ、ありがとう」
研究員の一人に案内されたマクスウェルは、コンソールの前に立つ。
珍しく挙動不審となりながら、呼吸を整え、視線を落とす。
目の前の機器には、パイロットの容態を示す数値が、いくつも見られる。
その中央に、会話用のマイクが置かれており、スイッチを押しながら話しかける。
「あ、あ、き、聞こえるかね?私は、マクスウェル、外交官を務めている」
『オお!これハ、マクスウェルガイコーカン!オハナシはキいております!』
「ッ、げ、元気そうだな……えっと、ファナティク軍曹だったか?」
『ハイ!』
少々活舌がおかしいが、パイロットはずいぶんと元気そうだ。
その事に安心しながら、マクスウェルは彼のプロフィールを思い出す。
三年前、ストレンジャーズを倒すべく、異世界の基地へと出兵した人物だ。
ファナティクの戦績は、アリサシリーズを一機大破させたことになっている。
エーテル・アームズを駆る特殊な個体を、行動不能にまで追いやったそうだ。
その際、身体の機能の全てを失う重傷を負ってしまった。
「……身体の機能を全て失ったと聞いたが、辛い所はないか?」
機能を失った彼は、もはやアンスロポスの中でしか生きられない。
この機体そのものが、生命維持装置にもなっており、接続が失われれば、彼の寿命は尽きる。
つまり、この機体に乗ったら最後。
二度と普通の人生は歩めない。
『ダイジョウブです、ココのスタッフは、ミなユウシュウですので』
「そうか……私がここに来たのは、他でもない、貴官がこの機体を駆り、戦いに赴く事に、志願した理由を聞きたい」
『……』
マクスウェルからの質問に、ファナティクは息を飲んだ。
本来なら、ドレイクのようにサイボーグ手術を行えば、普通の人生も送れた。
だが、その道を拒み、アンスロポスのパイロットに志願した理由。
それは、三年前の戦いが由来していた。
志願を決めたその理由を思い出した途端、心電図の音が激しくなる。
『はぁ!はぁ!ヤツを、あのイマまわしきソンザイ、ヲ……ケっしてユルされるワケがない、いや!ユルされてはいけないのだ!』
「おい!どうした!?」
『コのスガタこそ、ワレワレのケツイ!オノレのミライを、フツウのジンセイをステテでも、ジンルイのミライをマモル!そのカクゴのアラワレだ!!』
今にも拘束を引きちぎりそうな程、ファナティクの機体は揺れ動く。
拘束具は決して破れないように設計されているとは言え、無理に暴れれば双方に異常が出る。
その事を忘れてしまう程に暴れるファナティクを、マクスウェルはなだめようとする。
『ヤツらにワからせるのでス!ワレワレのタダしさヲ!アンドロイドとイうソンザイが、どれだけツミブカいか!』
「落ち着け!ここで異常が起きたら、君の望みは叶わなくなるぞ!落ち着け!」
『ッ!……はぁ、はぁ……』
機体の中で呼吸しているのかはともかく、深呼吸をしているかのような挙動が垣間見える。
どうやら、少し落ち着きを取り戻したようだ。
だが、未だに怒りがくすぶっているようで、機体はかすかに震えている。
「……良いかね?君がかつて、その命をとして戦ったアンドロイド達は、人類に牙を向いている……今まで恐れていたことが、現実となったのだ……君の覚悟は解った、そして、その決意も」
『ッ……もったいなキ、オコトバを、アリガトウございまス』
「……君と同じように志願した者達と共に、人類の敵を、打ち倒してくれるかね?」
『ハイ!』
「……君達の覚悟に、最上の敬意を」
マクスウェルは、自分にできる最高の敬礼を見せた。
激昂した彼の言葉で判明した。
彼の決意と覚悟。
それは生半可な物ではない。
この機体に乗った時点で、再手術で普通の人生に戻る事は不可能。
恋人と添い遂げる事も、美味しい食事にありつく事もできなくなる。
全てを捨ててでも、アンドロイドの破壊に賭けている。
彼の愛国心と忠誠心に、マクスウェルは心から感謝した。
その傍らで。
「(そうだ、私達には、果たさなければならない恩義が有る……ゴミのような人生だった私達を拾い、ここまで救ってくれた彼らの為に、この身を捨てる事なんて……)」
プラムは、新たな決心をしていた。
負け惜しみを言いながら、無様に死んでいったスレイヤー。
そして、大義も恩も持ち合わせず、野蛮な事しかできない無法者達。
彼らとは、根本から違うのだ。
覚悟の在り方、決意の強さが。
「(今度こそ、終わらせてやる、この手で)」
――――――
一方、カルミアの町にて。
連邦の連中が大人しくなっているのを見計らい、カルミアとレリアは、宇宙の仲間に連絡を取っていた。
ヴァーベナの位置を特定されたとしても、連邦に今すぐ向かうだけの余裕はない筈だ。
町の修繕や、兵士の回復も落ち着いて来たので、そろそろ次の段階に入って良い頃合い。
そう考えていると、映像がヴァーベナの艦橋が映し出される。
「しぶとく生きていて何よりだよ、ネロ」
『……貴官は?』
「あ……アタシだよ、カルミア、ちょっと義体を変えてね」
『そうだったか、印象が違い過ぎて解らなかった……ん?』
今までは音声のみでの通信だったので、こう言ったビデオ通話は今回が初めて。
ネロがカルミアの現在の姿を見たのは、これが最初だ。
そして、もう一つの知らない顔に、ネロは少しだけ身を乗り出した。
「……そうだ、紹介がまだだったな、コイツはレリア、連邦の連中が乗っ取った国の姫だ」
「どうも、カルミアから話は聞いています」
『おお、そうでしたか……私はネロ、現在、ヴァーベナの艦長を務めております』
レリアが姫だという事を聞いたネロと、そのほかの乗組員たちは、立ち上がって敬礼した。
「は、初めまして、でも、今回の私は、ただの町娘だと思ってください」
『いえ、そのような訳にはまいりません、どのような立場であっても、貴女は姫なのですから』
そう言ったやり取りをしながら、ネロと乗組員たちは座り直す。
レリアにとっては、本当にただの町娘と思って貰って構わなかった。
何しろ、交渉は失敗し、連邦とのキレツを確実な物にしてしまったのだから。
既に色々と自己嫌悪に陥ってしまっている。
「……レリアには悪いが、次の話だ……ヴァーベナの建造はどうなっている?」
『すでに主砲は実用段階に入っているようだ、各種機能の調整も、時期に終わる……短く見積もって、後二日か、三日、と言った所だ』
「そうか……明日、エーラとイベリスを、こっちへ呼んでもらってもいいか?作戦の概要を考えたい、それに、会いたい奴らだって、居るだろ?」
ヴァーベナの主砲は、次の作戦では必須なる。
なので、まだ不安を抱えたままというのは、容認できない。
それだけに、エーラとイベリスを呼ぶのは、少々ためらってしまっていた。
だが、あの二人だって、会いたい人物位は居る。
ネロも、戦力が減る事は避けたいが、最近のエーラもイベリスも、少し働きすぎだ。
『……良いだろう、明日、二人をそちらに向かわせる』
「感謝するよ」
お互いに敬礼した後、通信は終了する。
これ以上は、ヴァーベナの位置が特定されかねない。
エーラ達の来訪が決まり、身体を伸ばすカルミアは、横に座るレリアに目をやる。
どことなく、目が死んでしまっている。
「……気にすんな、元々話聞くような連中じゃないんだよ、連邦政府ってのは」
「けど……」
「けども何も無い……だが、今回の敗北をきっかけに、向こうが狂行に出ないと良いけどな」
「狂行?」
「……ルシーラの言う通り、ヴィルへルミネが一枚かんでいたとすると、狂った兵器が来ても、おかしくない」
カルミアが懸念しているのは、ルシーラの考察が完全に当たっている事。
仮に当たっていて、何らかの方法で、裏から手引きしていたとすれば、珍妙な兵器が導入されても、不思議ではない。
彼女は真の天才と言っても良い。
造る兵器に、多少の癖があっても、その性能は破格な物だ。
「……ま、何が来ても、終わればそれまで、進めたら、また一歩進めばいい」
「……貴女のその精神が羨ましいわ」
――――――
一方で、リリィは、すっかり落ち込んでしまったルシーラに頭を下げていた。
「あの、本当にすみません、まさかそこまで落ち込むなんて」
「……えっと、ゴメン、すっかり拗ねてる」
「……」
マリーを経由して、ルシーラの意見を聞こうとしたが、まるでダメのようだ。
それ程喋る事が得意でないリリィも、言葉を詰まらせてしまう。
「……あ、え?何?……わかったッ」
「ん?」
だが、何やら決心をしてくれたようで、マリーからルシーラに、意識が切り替わる。
「……よし……リリィよ、謝罪はもうよい、余も、少々大人気なかったな」
「ご、ゴメンなさい」
「だから、もうよいと……はぁ、まぁよい……今回は、個人的な質問が有る」
「質問?」
「……お主らは何故、そこまで嫌われているのだ?」
「ッ」
ようやく表に出て来たルシーラの質問は、なんともデリカシーに欠けていた。
しかし、気になるのも無理はない。
ルシーラはリリィ達の世界の事については、ほとんど知らないのだ。
「……そうですね、あいつ等にとって、私達は自然の摂理に反しているんだそうです」
「自然の摂理か……確かに、カラクリに自我を芽生えさせるなど、狂っている、と言えるのかもしれんな」
ルシーラの言葉に、リリィは思考を巡らせた。
意思を持っている機械だからこそ、自分の存在が狂っているという言葉に、少し迷いが産まれてしまった。
「(……意思を持った機械、連邦共がさんざん言っているが、本当に狂ってんのは、私達なのか、それとも、あいつ等なのか……)」
狂気の兵器。
そう言った物の規制は、使った後で行う事が多い。
アンドロイド兵でも、意思を持ってしまえば、それは人間を戦地に送っている事と変わらない。
そんな観点から、非人道的だと規制された。
意思を持つアンドロイドであるリリィを見る目と言えば、化け物扱いされるのが、自然なのかもしれない。
そんな彼女が、最前線で戦い、そして、人間と変わらない生活を送る。
今の状況の方が、もしかしたら異常なのだろう。
「(……私達を、化け物と蔑む事が正しいのか、それとも、シルフィみたいに、人間のように接するのが正しいのか……その正しさを証明してくれる奴は、誰なんだろうな)」
「……それで?貴様は人類をどう思っている?」
「は?」
「滅ぼしたいのか?それとも、共存したいのか?」
「……私の望みは、シルフィと共に生きる事ですよ、人類なんて、その幸せな生活のために、利用できる存在、と言った所でしょうね」
「では、滅ぼす気はないのだな」
「はい」
「……では、迷う事などない、たとえ魔王であっても、人類を滅ぼす気が無ければ、害悪とはなりえぬ」
「……」
ルシーラの言葉に、リリィはハッとなった。
自分はただ、シルフィと生きたいだけだ。
正しい、正しくない。
そんな事は関係ない。
ただ、意思を持った以上は、自分の人生を歩んでいきたい、それだけだ。
他人の否定なんて、どうだっていいのだ。
「(……知らない不特定多数より、本当に好かれたい一人……彼女の為に、私は、私の人生を歩めれば、それでいい)」
「……迷いは晴れたか?」
「はい」
「では、祝いにこいつをくれてやろう」
そう言ったルシーラは、リリィに青い石を渡す。
次元収納より取りだされたそれは、そんじょそこらの宝石では敵わない位、美しい輝きを見せている。
宝石に興味のないリリィであっても、うっかり見とれてしまう程。
だが、どれだけスキャンしても、構造的にはただの宝石だ。
「綺麗な石ですが、私には必要n……」
「……」
必要無いと言いかけたリリィに、ルシーラは自分の左薬指の付け根を指さす。
意図を理解したリリィは、盛大に土下座する。
「魔王様ぁぁ!!ありがとうございますぅぅ!!」
「うむ、苦しゅうない」
因みにこの後、一部始終を見聞きしていたマリーによって、ルシーラの一人喧嘩が、また始まったとか。




