恋乙女達
また新作を出しました。魔王の父と勇者の息子が一緒に世界を滅ぼすコメディ系作品となっています。
最近色々考えたのですが、もうちょっと小説のこと頑張りたいと思います。
今まで頑張って無かったってわけじゃないんですけど、なんというか、ちゃんとしなきゃなということを思い始めました。
「何言ってんだこいつ」みたいに思って当然だと思います。
実際僕もどうしてこんなことを前書きに書きたいと思ったのかよくわかりません。
でも、——なんか決意表明というか、自分にプレッシャーをかけるというか、とにかく後押し的なものが必要だったんじゃないかと思います。
まあその……、色々未熟な僕ですが、見放さずに見守ってくれると有り難いです。
どうもこんにちは。恋する乙女水井ヒメです♪
お楽しみ会で翔くんとペアになれなかったのは残念だけど、ペアになってくれた祥子さんはとってもいい人だったんだ。
優しいし頼れるし。とにかくとってもいい人。
けどやっぱり翔くんとペアが良かったなぁ……。
でもでも! ペアになれなくても翔くんにアピールできることはあるよね!
翔くんペアの手伝いをするのも方法の一つだし、——それに、翔くんは優勝賞品をとても欲しがっていたみたいだったから、あれをプレゼントすれば好感度上がること間違いなし!
ふふっ、もしプレゼントできたらどんなお礼してもらおうかなぁ。私の家に泊まりに来てもらうとか? それともまた泊めてもらうとか? いっそのこと一緒に住んじゃうとかしちゃったりぃ!? ふふふふふ♪
「ヒメちゃん? おーい、ヒメちゃぁん?」
「ふふふっ、————ハッ! え、あ、はい。どうしたんですか、祥子さん」
「いや、なんだかボーっとしてるみたいだったから体調でも悪いのかなーって」
「いえ、大丈夫です。その……、ちょっといい夢を見ていたというか……」
「……?」
おかしそうに首を傾げる祥子さん。
気にするほどのことでもないので本当に大丈夫である。
「んぅ、……まあ、いっか」
私の想いが届いたのかどうかはわからないけど、彼女はそれ以上聞き出そうとすることはなかった。
祥子さんはいい意味でサバサバした性格で、私としてはとても話しやすい。
歳は結構離れているけどもっと仲良くなりたいな。
憧れにも似た感情を向けながら、次の課題場所へと私は彼女と歩みを並べる。
「——それにしてもさ、ヒメちゃんの友達の糸崎翔くん、だっけ? なんていうか結構変わってる子だよね?」
「はい? それってどういうことですか? 確かに翔くんは周りとは違いますけど、それは別に「変わってる」とか「おかしい」とかそう言うのじゃなくて「特別」ってことなんです。だからそんな言葉で翔くんのことを決めつけるのは——」
「ご、ごめんごめんごめん! 悪かったから! 私が悪かったから! だからそんな早口で迫ってこないで!! ——い、いや別にね。悪いこと言おうとしたつもりじゃないんだよ。ただなんというか、その、……そう! こせーてきな子だなって!」
「……個性的」
…………まあ、それなら悪口にはならないからいいか。
けど誰であっても翔くんを悪く言うのは許さない。
「さっきの課題でさ、ものすごい勢いで答えみせるようにお願いしてきたじゃん? あそこまで堂々と頭を下げれるなんて逆にビックリというか……」
「はいっ、ああやって堂々と人に頼ることができるところが翔くんの素敵なところですよね♡」
自分一人で頑張ろうと意地を張ったりする翔くんもそれはそれで素敵だと思うけど、困ったらすぐに私を頼ってくれるところも可愛くて素敵だよね♡ 好き♡
「え、あ、…………うん」
頬を赤くする私に対して、祥子さんは苦いコーヒーを飲んだような顔で頷く。
「まあでも、あれくらい堂々とできるくらいがちょうどいいよねー。――それに比べ、キョースケはダメダメだよ」
ブツブツと文句を言う。
けど、なんだか楽しそうって言うか、嬉しそう?
「アイツってばいっつもああなんだよね。何するにもオドオドしててさぁ」
「………」
「私がいないとちゃんとできないダメダメなやつで、この前も体育の授業で――」
「あのぉ……」
「ん? 何?」
「…………もしかして、祥子さん。田島さんのこと好きなんですか?」
「うぇッ!?!?」
私の言葉に祥子さんは顔を真っ赤にして変な悲鳴をあげる。
あっ、もうそのリアクションで答えはわかりました。
「い、いや別にそんなんじゃないから! だ、だれがあんなダメダメなやつ——」
「でも世間では「ダメな人ほど可愛い」という言葉もありますよ」
「ぐっ! ……ま、まあ、そういう言葉もあるかもしれないけど。——で、でも、違うからね! 本当に違うから!」
祥子さんはあたふたしながらも、なんとか私の意見をウソであるとしようとする。好きって認めることの一体何が恥ずかしいんだろう? 素直に認めて伝えちゃえばいいのに。私が翔くんにそうしているように。
「——ま、まあ、アイツはほんとにダメダメで、私がいないとなんもできない奴なんだけどさ」
ポリポリとほっぺを掻きながら、少し顔を赤くしながら祥子さんは続ける。
「でも、……うまく言えないけど、……いいやつだとは思う……かな?」
「祥子さん……」
「あ、あはは! な、何言ってるんだろうね私! ご、ごめんね、変なこと言って」
「……そんなことないですよ。ただ祥子さんは田島さんのことが好きなだけってことです」
「っ! そ、そんなんじゃないからホント! アイツのことなんかホントに全然——」
「ふふふ、そうですねー」
「な、なんで笑うのさぁ!」
そんな風に話しながら、私たちは廊下を歩いた。
祥子さん、意外とかわいい人だなぁ♪




