エピローグ
1度も会う事もなく。
会話する事もない。
ただ、1日1回のメッセージのやりとり。
あれから1年後の話。
彼女の30回目の誕生日。
彼女の育った町に電車は着いた。
海があり山があり彼女にお似合いの町だ。
駅からタクシーで少し走った所に
彼女は眠っている。
桶に水を入れ、柄杓を持ち、歩いて行く。
すぐに目に付いた。
色とりどりのお花が彼女を飾っていた。
写真のドレスのように。
本当に彼女は賑やかだ。
俺は、地味だけどお似合いの花と
あの日のリブレットを置いて手を合わせた。
そして、
「30回目の誕生日おめでとう」と
するとさわやかな風が吹いた。
その日は、珍しく彼女からの返信があった。
おわり
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今回、はじめてこのような作品を作ってみました。
この作品のコンセプトは、
【実話か実話じゃないかはアナタが決める事よ】 と言う事で
実話のような実話ではない。
実話ではないような実話な話。
を作りたいと言う「自分ルール」を作りました。
だから、この話が実話かそうでないかはふせさせていただきます。
アナタにはどの様に写りましたか?
俺も、彼女も
自分ルールを作った事によってすれ違い。
また、そのルールがあったからこそ出会えてのかもしれません。
形としては、残らない2人の気持ちですが、
心の中には消えない想いになったのでは
ないでしょうか?
アナタも、
素直になるかならないかはアナタが決める事。
そんなお話。




