好きは好きで繋がるの
こんにちは飽那です。まだまだ拙い文章かとも思いますが、読んでいただけると幸いです。
これは、ローファンタジーなのでしょうか?
輪廻の輪は自分たちを繰り返し、この世に遣わすんだ。
前の生で、自分は姫だったと知っている。
自分は、王子との結婚の儀の前に国内で反乱が起き、殺された。
何で知っているのか、覚えているのかは知らないけれど。
そして今の生。
自分の目の前には、前世で結婚できなかった王子がいる。
魂の導き、神の御加護。自分は出会った。運命の人に。
今日も貴方を見ている。
今世の名は今井倶宇っていうらしい。
いつも気さくで、優しくて。貴方はたまに自分の方を向いて微笑んでくる。
そんな笑顔見せられたら、よけい好きになっちゃうでしょうが!
いつも自分の気持ちと格闘しながら過ごしてる。
前世は前世であって、今世じゃない。そこは割り切っているつもりだ。だから自分だけの気持ちでとどめようとしてる。彼が前世を覚えてるのなら、別だけど。
ある時、彼に呼び出された。まさか、告白!?……ってなわけないない。
でも、本当に何なんだろう。気になる!
時間ぴったりに、呼び出された場所へ行く。そこには、彼が立っていた。
やっぱり、かっこいい。貴方は前世、自分のことを、どう思っていたの?
ねえ、ウーク。
「ごめんなさい、今井さん。待たせてしまって」
「いや、呉野さんは時間ぴったりだよ?オレが早く来てしまっただけで」
今世の自分の名前は、呉野亜依で、前世の名前はイアだ。
「それならよかった。ところで、自分に用って何?」
早く返事をくれと、自分の心は焦る。気になって仕方がないのだ。
「それなんだけど、ひとつ確かめたいことがあって」
「確かめたいこと?」
「うん。質問してくから、それに答えてほしくて」
「わかった」
質問って何だろう……。
「一つ目の質問、イアって知ってる?」
イア!? イアって自分のことだよね? そうだよね?
「う、ん」
「じゃあ、二つ目の質問、ウークって知ってる?」
あ、もう、確定だ。
貴方は、覚えてるのね? 前世のことを。でも、それを知ってどうしたいの?
変なこと、じゃないよね?
「知ってる、けど、い、今井さんは、それを知って、どうしたいの?」
「うん。実はね、君がイアかなって思ってて、確証が欲しかったんだ。そして、本当にそうだったのなら……」
「そうだったのなら?」
「また、二人でいたいなって、思って」
えっ? えぇぇぇぇぇぇぇぇ!
いきなり、いきなり過ぎる!
でも──
「うれ、しいな。自分も、ずっと一緒いたいなって思ってたの。だから、これから、よろしくね」
「うん、ありがとう。イア」
何で自分たちは前世を覚えてるのかわからないけど、今はこの幸せな時間を楽しみたいなって、思ったよ。
ここまでお読みいただきありがとうございました。誤字脱字があったら教えていただけると嬉しいです。アドバイスや感想も送って下さったら幸いです。