産まれた日からそうなる運命は決まっていた
カクヨムで星を貰えたため更新!
木々に綺麗な色が付く秋のこと。
ある王国の公爵家の当主と正妻の間に双子が産まれた。
片方の子は真っ白で透き通った髪を。
もう片方の子は神々しい金髪の髪を持って産まれた。
そう、産まれてしまったのだ。
この世界では双子はいけないものとされている。
なぜならこの世界では双子は魂を分けてしまった存在だと考えられているためだ。
その中でも白髪と金髪を持って産まれてくる双子は禁忌とされていた。
それは実際にあった大昔のことも関係してくるのだがそれは一旦置いておく。
その禁忌は触れてはいけず普通であれば誰にも知られる前にこのことを知っているもの達を全て消し、産まれてしまったことはなかったこととされる。
そう、《《普通であれば》》
この双子が産まれる前の日にある神殿の大神官が神託を受けていた。その神託の内容は
「明日、私たちの血を継ぐ神子が産まれる。その子はリティアという名を持つ家から呪い子と共に産まれ、成人までに力を吸収し世界を救う力を得るであろう」
という物だった。
神子
それは、神話の世界で魔神や魔王からこの世界を救ったとされる人の事だった。この神託は神子の誕生を告げると同時に魔神たちの侵略が来ると告げるものでもあった。
魔神は人間たちが祀る神に仇なす亜神達のこと。神の理から外れているため神界規定の下界に関わっていけないという規定からも外れている。魔王はその眷属で一体を倒すのに1国の戦力が必要だとされている相手だ。それが何百体と群れて攻めてくる。
実際にそれを体験したものなどハイエルフに進化したもの達のみだろう。
人間たちは神話の世界だと考えるほど気が遠くなるほど昔の事だった。
だが、実際にあったことは体験していた人が実際にいる上にその戦いで滅んだ文明などが発掘されているため実話だとはみな知っていた。
ただ、実話だと知っていたとしてもそれはあまりに非現実的な話であった。なのでその時は大神官の気がおかしくなったのだとみなが思っていた。
だが、それを証明するように双子が産まれた。
そして、リティアというのはこの国の名前で王家と公爵家のみが名乗れる名前であった。
王家はA・リティアという名前で公爵家はリティアのみという区別がされている。
そして、この日に公爵家と王家から産まれた子はこの双子のみだった。
このような理由で禁忌とされていた白髪と金髪の双子は生き延びてしまうこととなった。
そして、その呪い子を産んだとされた公爵家は禁忌とされているのはこの国だけではなかったため世界中からバッシングを受けることとのなる。そして、それを受けた公爵家の矛先は呪い子に向いて行くこととなってしまっていく。