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即身仏  作者: 大村 仁
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男の秘密

男性の秘密が明らかになります。

そういえば、仏門に入った動機が不純だ。若いころは、女性とのトラブルが絶えなかった。近所から真面目と評判の青年が、日本一偏差値の高い大学に入学して、何もかも変わってしまった。

客として通った店で働いていた母と同じ年齢の女性と関係を重ねた。女性には夫がいたが、それも承知の上での関係だった。頼りがいのある年上の女性と違って、年下の女性は、純粋でかわいい。いろんな人の初めての経験の相手になってしまった。勉強の話が合うのは、同級生しかいない。とにかく、いろんな女性と関係を結んだ。もちろん、こんな生活がうまく続くわけがない。

ある日、大学の構内を歩いていると、同じゼミを受けている同級生に

「家にお金ないの? 大変だね。なんか、お母さんと妹が向こうのほうで、ケンカしている。」指差したほうへ慌てて行ってみると、家族では、なかった。その時にお付き合いしていたスナックのママと大学の後輩が周りで歩いている人が振り向いてしまうほどの大きな声で叫んでいた。

もう、女性との関係を断ち切りたい。日に日に悩みが大きくなっていく。ある日、いつものように勉強とは関係ない本をただ、ひたすら読むために図書館へ行った。本棚から気ままに本を取り、自分だけの時間を静かな図書館で過ごしていると、

「あった。」

なぜか、椅子から立ち上がって、叫んでしまった。こんなことは、初めてだ。自分の声が図書館に響いたので、思わず、周りを見てしまった。図書館に誰もいないことを確認すると、椅子に座り直し、再び本を読むことに専念した。本を読み進めていけば、いくほど、自分が求めていることが書かれている。これで女性とは、縁が切れる。この本は、仏教について書かれた本だった。すぐに思い立って、他の仏教の本を何冊も借りて、読んだ。

寺の修業がいい。女性と離れたい一心で、そう、解釈してしまった。都会にある寺は、ダメ。地方でも町にある寺は、ダメだ。地方に住んでいた祖母の家の近くに夜になると、男性が遊びに行く場所があった。人がたくさん集まる場所には、自然とそういう場所ができるようだ。もっと、人と離れなければいけない。何かに追いつめられるようにして、勉強も遊びも忘れて、調べた。それで、わかったことは、人里離れて、修行すること。それが、この寺に今でもいる理由だ。


この物語はフィクションですが、

まだまだ続きます。

即身仏は、文化遺産です。


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