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半端モノの泣きドコロ〜異世界ではラブコメを!〜  作者: 梔槐
第1章〜俺は革命家アトゥートで良い〜
9/21

第1章・4ーB

「…私は…、強いて言うならば…、‘’誰かに命令されたから”ですかね…」

また困らせてしまったか。

こいつの困った顔を見るとどうも気の毒に思えてくる。

まだ初対面して少ししか経っていないのに。

「魔女も、人間ですからね。やはり、人を殺して良い理由なんてないのでしょう」

それでも、リマナは語ってくれた。

「他人に命令されたから、私の術で、死という感覚を与えるんですよ。それで案外人は死んでしまったりするのです」

それはきっと、‘’騙り”などではなく。

「私が直接手を下した訳ではないと、自分を正当化するんですがね。やはり苦しい所はあるのですよ」

俯きながら、胸を抑えながら。

「騙す騙すとは言っても、私は馬鹿で、騙されることの方が多いんです。酷い人なら、私を騙して、私を殺しの道具に使って」

両目を多少潤しつつも。

「けれど、主人は人を殺す理由を見つけてくれました。あの方が聖者になられたのはそういうことなんです。あの方はある日突然変わられた」

己の気持ちを言葉にする姿は。

「人を殺さなくなった。聖者になると仰った。そんなこの方に私はついて行こうと思えました。それ以前にも尊敬はしていたのですがね」

馬鹿などではなく、美しい魔女だった。

「…もういいよ。話してくれてありがとな」

そう言って俺は、リマナの方を2回、優しく叩いた。

リマナも俺の方を見上げる。

やっぱ、綺麗だな。

「今から、あいつに会いに行こうぜ」


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