道連れゲット
12話
マリーは満面の笑みを浮かべて、デザートの完熟マンゴーを食べている。
商談?は無事に成立した。
○宿泊・食事・移動にかかる費用を全て俺が持つこと。
○宿泊する場合は2部屋取り、俺は別の部屋に寝ること。
○若返り以外に収納のダンジョンも攻略してマジックバックは彼女達に渡すこと
○それまでは彼女達の荷物も俺が持つこと
○ダンジョン攻略後に行動を共にするかは、その時に決めること
が、条件だ。
「無事、PT結成出来た事だし、改めて自己紹介するね」
「俺はマサト今のところはマサトで!」
『?』『?』
「自分の名前嫌いなんだよねー。そのうち変えるつもりなんよ」
「異世界人でサプロム様の使途だ。
スキルは<鑑定・探知>と<空間魔法>など。説明が難しいから詳しい事はその都度ね」
『私はマリーよ。剣術のスキルを持ってるので剣での戦いが主だけど弓も使えるわよ』
『私はミリィです。回復魔法と水魔法が使えます。』
「よろしく!」
『『よろしくね』』
「さて、この後のことだけど
俺としては急いで出発したい」
「ギルドに戻って情報は聞くけどね」
『護衛を受けながら行く予定だったけど、必要なくなったからこっちはOKよ』
「了解。じゃあハンターギルドに戻ろう」
[お帰りなさい。護衛依頼が出ましたよ?]
「ただいまー 満腹です^^」
「それなんですが、すみません依頼受けるのは無しで!」
[えー!そうなんですか?]
「ちょっと急がないとなので・・・」
「西の都までの道のりで怪人の情報とか、街道が通れないとことか聞いてないですか?」
[今のところ、そう言った情報はありませんね。]
「ありがとうございます。では急ぎますので失礼します。」
ハンターギルドを出て南側の門行きの馬車に乗ろうかと思ったのだけど、
それだと2時間近く無駄にしてしまうと思い、考えた。
そーだ!
2人を連れて内壁の外に出ると、予想通り外壁まで一直線で丸見えでした。
外壁から10mくらいは田畑も無く通路の様になっているみたいだし、
2人に動かない様に伝え
<空間相転>
§
狙い通り外壁の約50m手前に到着!
「もう動いていいよ」
『なんなのよー もー』
目の前の外壁に気づいたようで
『えーーーっ!何っ!何っ!どーなってんの??』
「空間魔法でここまで移動したんだよ
さ、行くよ」
門の前に到着すると
[田吾作村行きだよー!乗らないかぁ?]
[南の都まで行くよー!あと3名!そこの3人どーだい?!]
などと辻馬車た辻魔導車の勧誘で賑わいでいた。
「新人ハンターなんで、ちょっと戦闘訓練にその辺に行くだけだから」
と、誘いを全部断って門の外に出て森陰に隠れる。
馬車が通るだけあって街道は踏み固められたしっかりした道だった。
これなら大丈夫そうだ、と
<便利倉庫>からiMiEVを出して2人を後部座席に乗せる。
『!!!!!』
『!!!』
『も、も、もう驚かないんだからねっ』
と言いつつビビりまくってるw
「しゅっぱ~つ!」
ヒュイィィーーーーーーン!!
シルバーに光り輝く電気自動車は、盛大に土埃を巻き上げながら走り出したのだった。