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悩むあなたは私の旦那様!  作者: 紗泉ナオヤ
1/1

あの日、あの場所で、

今日もまた、いつもと変わらず俺、「伊藤そら、高校2年生」ののんびりとした学校生活が始まる『はずだった』、、、、、

「キーン、コーン、カーン、コーン、」

俺はいつものように自分の席に座り、いつものように窓の外を見ながら、ぼぅ〜っとしていた。


「あ〜今日もいい天気だなー」こうして空を見ていると眠たくなってくるんだよな〜。


「今日も朝から眠たそうだね」そら!


俺が前を向くと机の前に幼馴染の「双葉みより」が立っていた。


どうせまた昨日夜遅くまでゲームでもしてたんじゃないの?たまには早く寝ないとダメだよ!

心配そうにみよりは言う。すると先生と一人の女の子が教室に入ってきた。


はーい!みんな座って!今日からこのクラスに転向してきた『星宮 れもん』さんです。これから仲良くしてくださいね。


星宮 れもんです、これからよろしくお願いします!


それでは星宮さんの席は、、、伊藤くんの隣に空いている席があるからそこに座ってくれる?


俺は彼女と目が合い、その瞬間頭の中に緑の草木が生えた大きな芝生の上に立っている自分が浮かび上がってくる。

「もしかして『そーくん』?」

その転校生は俺の目を見つめながら何か思い出したかのような顔をしていた。


ん?、、、どこかで見たことあるような・・・それに「そーくんって昔呼ばれてた気が、

そらは頭の中で昔の記憶を思い出した。

そうだ!そういえば俺が小学1年生の時にいつも二人で遊んでいた女の子がいたんだ!その子の名前は『れもん』!

俺は転校生に聞いて確かめた。

「もしかして、昔一緒に遊んでた『れもん』か?!」


れもんは嬉しそうに俺に笑顔で言う。

「そうだよそーくん、久しぶり!やっと会えたね!」

そら、れもんちゃんと知り合いなの?

みよりが不思議そうに声をかけて来た。


俺は昔の事を話し始める。

俺は小学1年生の時に父親が亡くなって俺は母親の実家で暮らすことになった。そこは緑豊かでとても静かな田舎だった。

俺は学校も転向してその頃は友達も全然出来なくていつも一人で遊んでいたんだ。そしてある夏の事、俺は外に出て一人散歩をしていた、歩いているとそこに大きな木が生えた広場があった。地面は芝生でとても気持ち良さそうな場所だった。

するとその大きな木の下で遊んでる一人の女の子がいた、その子は花を集めて髪飾りを作っていた。俺はその子に声をかけた、「ねぇ、一緒に遊ぼうよ!」彼女は俺に名前を聞いてきて、「俺は伊藤そら!」君の名前は?「私は星宮れもん!」、それじゃ今から「私あなたのことそーくん」って呼ぶね!

わかった!「それじゃ俺は・・・れもん」で良いかな?

「うん!じゃあさっそく遊ぼっかそーくん!」

そうして遊んでた俺とれもんは毎日その木の下で待ち合わせして、二人で鬼ごっこをしたり、おままごとしたり、花で髪飾りとか作って遊んでいたんだ。・・だけどそれから一年たった小学2年生の時の夏。

俺は親の仕事の都合で母親の実家の実家を出る事になったんだ。俺はれもんと木の下で会って話したんだ。


「そーくん、行っちゃうの?」

ごめんね、れもんともっと遊びたかったけど、どうしても行かなきゃダメなんだ。


「わかった、また必ず会おうね!


うん、絶対にまた会って一緒に遊ぼう!

れもんは涙を流しながらそらに伝えた。


「そーくん!」『私そーくんの事が大すき!』、、だから私、そーくんのお嫁さんになる!

俺もれもんの事が大好き!「だから次会った時結婚しよ!」


「うん!約束だよ!」必ずまた会って結婚しようね!」

うん!約束する!絶対にまた会おうな、それで結婚式を開こう!、、、だからその時までお別れだな!

うん、その時までね!それじゃ、「そーくんバイバイ」!!

れもんは涙をこぼしながら笑顔で俺に手を振った。

「またな、れもん!」、バイバイ!


そんな昔の思い出あったんだ、私全然知らなかった!

みよりは納得した表情を見せながら、少し驚いていた。

するとれもんが思いついた顔でそらに言った。


そうだ、そーくん!「結婚式どこであげるか決めた?

やっぱりハワイとかかな?」



《そらは焦りながら驚いた。しかも教室にいた人、先生までもが驚いた表情でそらの方をじーっと見ていた。》

結婚式?それは昔言ってた事だろ!

でもそーくん結婚しようねって約束したじゃない!忘れたわけじゃないわよね?!

あー、そういえばそんな約束した覚えはあるな!


みよりが怒った表情でそらにこう言った。

「覚えはあるだけで今はもうそんな関係じゃないんだよね!?」ってかそらはどう思ってるのよ!


俺は戸惑いどう言ったら良いのか迷う。そしてそらは深呼吸をし落ち着きこう話す。


俺は、・・・れもん!お前の事を・・・・・・


《そらは悩んでいた。》


そーくん!私はそーくんの事を『愛してる!』だから私はあなたと結婚したいの!


みよりはそらの目を見ながら静かに口を開く。


「あなたの本当の気持ちを聞かせて欲しいな!」


俺の本当の気持ち、、、そうだ、俺はれもんと約束したんだ、あの日あの木の下で!


「 れもん!俺はお前の事を愛し・・・


はーい!その話はそこまで!!今はちゃんと授業に集中しくださーい!


先生がそらとれもんに優しく注意した。するとれもんは気持ちを切り替えるようにしてそらにこう答えた。


「そうだね!昔約束してたからって言われても「そーくんの今の気持ちは昔と変わってるかもしれないから。」


だから私、そーくんを待ってる!だから今は悩むより今を楽しく過ごそうよ!そーくんが私に「結婚しよう」って言ってくるの待ってるから!


そういうとそらは何かが決まったかのように立ち上がり、れもんの目を見つめ強くこう答えた。


「れもん!俺はもうその返信がどっちなのか決まってるよ!」


「本当?!どっちなのよ!」早く教えてよ!」


「いや、俺はまだ言わない!」


「なんで?やっぱりまだ決まってないんじゃないの?」


返事がどっちかは決まってる。それを変えるつもりもない!


「だったら早く言えば良いじゃん!!」


だけど俺は、みんな見てる場所じゃなくてちゃんとお前と二人きりになって話したいんだ!それにまだその返事を言うつもりもない!だから今は楽しく学校生活を過ごそうぜ!


「それじゃいつ返事を聞かせてくれるの?」


それは・・・ちゃんとした場所でこの気持ちを俺は君に言うよ!


するとれもんは微笑みながらそらと言葉を交わす。


「それじゃあ私楽しみにしてるわ!そらの返事を!」だから約束だよ!


「あー!約束する!」


よし、それじゃこの話はとりあえずここまでだね!今は楽しく授業しよ!


「 そうだな!」


「みんな〜、授業してるからちゃんと前向いてねー!」

「はーい!」


そらは穏やかな表情を見せながら、心の中でこう思った。


俺の返事は、あの場所でちゃんと言うから待ってろよ、れもん!







































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