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異世界の神様に選ばれました。  作者: 松本 彰
第8章 魔王と○○ツクール!?
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62 魔王様が見ている

 魔王の使いが迎えに来てるし行って見るか。


「分かった、バーディカさんだっけ? 案内して貰っていいか?」


「畏まりました。 魔王様はこの地より二月程の距離がある地にてお待ちですが、転移魔法にて送らせて貰います。」


この人も転移魔法が使えるのか。


「転移魔法が使えるにしても情報が速いな、何か便利なアイテムでも持っているのか?」


俺も転移魔法は持ってるが知ってる所にしか行けない。

マップと目玉クンを活用して、今では行った事が無い場所でも転移できるようになったが、この人はどうやっているのだろうか?


それとそんなに離れた場所に居ながら、俺達の帰還を知る情報網もあるみたいだしな。


中々侮れないな。


「貴方の……目玉クンですか? ネーミングセンスは兎も角、素晴らしい発想をされていますね。」


俺が付けた名前ちゃうし!

そんな事言うと……眠れる魔神を怒らせてちゃうよ?


「もしかして……私のセンスが疑われちゃってるのかな~⁉」


うわーっ、凄い殺気が!

……殺気と言うより、今なら分かるが魔力がダダ漏れして威圧してるよね。


「トテモ ステキナ ナマエ デスネ!」


バーディカさんも流石に眠れる魔神の怖さを知ったみたいだ。



「私は魔王様から力を頂いて、配下の目を利用させて貰ってるのです。」


必死に話を元に戻して誤魔化そうとしてるな。

しかし、魔王の配下の目を利用するね……配下にプライバシーは無いのか?


「プライバシーですか? ちゃんと美味しく頂いてますよ?」


食べ物ちゃうし!

きっと無いんだねプライバシー……社畜も真っ青じゃん!


「勿論、耳も利用していますのでご安心下さい。」


安心出来んわ!


「軽い冗談です。 常時使える訳ではありませんし、全員を絶えず見れる程、万能でもありません。 緊急性のある場合の時のみですね。 普段は使える(・・・)諜報員から情報を集めています。」


目玉クンのような非常識が一般常識な俺と一緒にするなと言ってる。


非常識ちゃうわ!


もう良いわ……俺に実害があるわけでも無いし、さっさと魔王の所に行こう。


俺達は最初の取り決め通りニアとミーシャを一緒に連れてバーディカの転移魔法で転移する。


「ミーシャと旅をするの初めてデスヨ! お姉ちゃんと手を繋いで行くデスヨ!」


「ニアおねぇちゃといっちょっ!」


ニアとミーシャはニコニコだね!



俺達が二人にほっこりしながら転移すると……魔王様がいた。


いやいや、魔王に会いに行ってるんだから居て貰わないと駄目なんだが、何よ? この威圧は!


「あうぅぅ~……『じょぉぉぉ~~』ふえぇぇ~~っ……」


あっ!威圧に耐えきれずにミーシャちゃんが大変な事に!


なんちゅう事をしてくれてんねん!


手を繋いで居たニアがガン泣きし始めたミーシャを慰めてる。

俺達3人は魔王に向けて全開で威圧仕返す。


「……軽い冗談だったんだが……まぁ、その……なんだ………スマン!」


魔王もどちらかと言うと俺達の威圧より、ガン泣きしたミーシャに戸惑ってるようだ。


「こんな小さい子を苛めて……サイテーね!」


「子供を虐待する魔王なんて最悪だな。」


「魔王様……部下として恥ずかしいです。」


理世達に混じってバーディカさんも文句を言ってるよ。


「おぢちゃん! ミーシャを苛めたらメッ! デスヨ!」


「お、おぢちゃん……私が……おぢちゃん……。」


ダメージ受けるトコロそこ?


ニアによる会心の一撃を受けて、魔王が呆然としている内にとバーディカさんに案内されて、里美姉とニアがミーシャを着替えに連れて行く。



「うぇぇ~っ、ひっぐっ、えっぐっ………」


ミーシャの泣き声が遠ざかりながらも聞こえてくる。

魔王も呆然として、心ここにあらずって感じだ。



「おーい、戻って来ーい、魔王ーっ!」


「はっ、私はおぢちゃんじゃ! ……な、なんだ?」


そんなにダメージ受けたのか魔王……。


「久しぶりだな『おぢちゃん!』」


理世がここぞとばかりに攻撃、流石は勇者!



「私はおぢちゃんじゃない!」


「いやいやおじちゃん、全然話が進まないからどうでも良くね?」


ミーシャちゃんを苛めた報いを受けるが良い!

魔王改め、おじちゃんに話を進めるように促す。


「だから私はおぢちゃ「「それはもういい!」」」


俺達は魔王の反論を遮る。


「で? おぢちゃんは俺達に何の用なの?」


俺達の中では魔王はおぢちゃんに決定だな。


「そ、そうだ! ゴホン……よ、よく来たな、新たな神よ。」


噛み噛みだね、そんなに動揺したのか?


「まぁ、強制的だったけどな! こんな状態の世界でどうしろって言うかな? って感じけどな。」


「私も同じような感じだから同情は出来んな。 色々な世界で長年魔王を演じて来たが、こんな配役は初めてだ。」


演技って言っちゃいますか……。

魔王も茶番って認識してるんだね。


「勇者もその辺の所は分かってるんじゃ無いのか?」


「まぁな……駄女神の脚本が最悪なのは認めるがな。」


「元々魔王の役割は、神のイメージアップの為の、マッチポンプ的な自作自演の道化だ。 しかし今回のような世界の維持を丸投げされるとは私も思わなかったよ。」


その点で言うと俺が神の座に付いて、管理してくれるようになって楽になったそうだ。


「それと神達に色々と言われて居ると思うが……犯人はマニュだ。」


おいっ! 俺も思っては居るがそんなに簡単に暴露して良いのか?

マニュも聞いているハズだぞ⁉


「構わんよ、実行犯はマニュでもその裏……黒幕は居るしな。 マニュも理解しているハズだから今更だ。」


何か神達に聞いた話と違って来てるぞ……犯人を特定するために行動してたんじゃ無いのか?

マニュが犯人だと仮定した上での動きだったハズだ。


「本来出来るハズの無かった世界が出来た。 手を下したのはマニュだが、所詮は案内役だ。 本当に世界の構築が出来る訳が無かろう。」


マニュは黒幕が世界創造のお膳立てを全て終えてから、ただ起動する役割を負っていただけだという事らしい。


「黒幕って誰だか知ってるのか?」


「簡単だ。 世界を創造出来るのは誰だ?」


創造出来るのは創造神達しか居ないよな。


「結局は私達が右往左往して慌てふためく様を眺めて笑って居られれば良いのさ。」


この場合は今回の事で注目している神々全てが容疑者であり加害者って事か。


思えばマニュも神々が喜ぶような事を優先してたよな。


「マニュはマニュで、己の役割を演じているだけだな。」


じゃあなんで俺達にあんな思わせ振りな事を言ったんだ?


「あの二人の神は、ただ単に娘が逃げ時を誤って、この世界を背負う羽目になったのを逆恨みしているだけだ。」


楽しみたいけど、そこに娘が関わるのが気に入らないって事か。

それで娘を危険な目に合わせたマニュを恨んだと。


「危険と言っても角で足の指を打つ位程度の痛みらしいけどな。」


俺は命が無くなるって言われてるのに!


「中々にイレギュラーではあるが、これも結局は茶番にしか過ぎんな。 神に勇者に大賢者、その上で魔王が来ればどうなるか? 位にしか考えて無いだろう。」


改めて聞くとヒデーな!


「その話は本当なのか?」


「ふん、あくまで私の推論だが長年の付き合いだ、アイツ等の考えてる事など手に取るように分かる。」


「確かに駄女神の事を考えると魔王の言ってる事が正しいと思うな。」


理世も魔王の考えに賛成かよ。


「この際、犯人だとか黒幕とかは深く考えるな。 私達はこの世界を安定させれば良いだけの話だ。 神々が喜ぼうが怒ろうが今の所は関係ない。」


今の所かよ⁉


「つまらなくなったら茶々を入れてくる可能性が否定出来んのでな。」


最悪だな!


「何にせよやる事は一つだよ。」


魔王の言ってる事が正しいか。




とりあえず、どうするか考えようか。

お読み頂き有難うございます。

良かったらブックマークを付けて頂けると嬉しいデス。


新作の小説もよろしくお願いいたします。

『ライトノベラーが異世界にライトトラベラー⁉』

一生懸命書いてますので、良かったら読んで見て下さい!

https://ncode.syosetu.com/n8022ep/

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