表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の神様に選ばれました。  作者: 松本 彰
第7章 日本ドタバタ劇場
58/68

55 放課後の過ごし方

 お昼の楽しい楽しい授業も終了。

死屍累々のクラスメイトに合掌しつつも、俺はさっさと教室をあとにして、ニアを連れて学校を脱出だ。


今日はいきものががりのお仕事は休み!


前回みたいにニアが居るからと捕まって、仕事をするのは勘弁願いたい。

というか、昼休みの事があるからはっきり言って理事長とかに会いたく無かった。


それに学校が異世界関係者の施設にもなっているという事で、さっさと離れたかったというのもある。


理世達には授業終了直後にメールで連絡済だ。


理世達も数日後にはあちらの世界に行くので、準備が忙しいだろうし、今日はニアと二人で放課後を過ごす事にする。


ややこしいが数日後の理世達は、戻って来た方なので、今度の向こうに行く時の話はその日からしか出来ない。


つまりあと数日はゆっくりとしても問題は無いのだ!


一人でも出来る事はあるだろうって?

元々日本へはリフレッシュが第一目的で帰って来てるので断る!



さて、ニアと何をしようか?

街中を歩くのはイマイチ気乗りがしない。


遊園地……精神的に疲れて居る時に肉体的疲労が上乗せされそうでパスだな。


癒し系がいいよな、動物園は……向こうの世界で獣人達に囲まれていたので今更だな(問題発言)。


学校のいきものががりで十分、動物園気分は味わってるしな!


水族館にするか!

ゆっくりと魚達を眺めて過ごすのもいいだろう。

ニアも森で育ってるから沢山の種類は知らないだろうし、なにより向こうとこちらでは殆ど違うだろうしな!


「よしニア!水族館に魚を見に連れて行ってやろう!」


「あい?お魚さんデスカ? じゅるり……。」


ニアさんや涎が出てるよ。食べるんじゃ無いからね。


水族館は何度か行った事があるので場所は判る。


人気の無い路地裏の死角に行ってから転移魔法を使う。


昼休みに俺の好きにやらせて貰うと宣言してるしな!

俺から異世界ネットワークとやらへの意思表示だ。


そう言いつつも理世達の隠れ家に行く為に転移魔法は使っていたので、あまり効果は無いと思うけどね。


早速、入館料を払って中に入る。

小学生以下は無料だったのでお得な気分だ。

学校の制服を着てたので小学生位には見られるかもと、ちょっと気になっていたが良かった。


こういう時に戸籍があれば、保険証とかで身分証明になるんだけどな。

でもこの場合はどうなるんだ?

遠縁の親戚って言ってたが、恐らく里親って事になると思うんだが。


まぁ細かい事はいいか!


中に入ってニアの最初の言葉はやはり。


「わぁ~!沢山のお魚さん!美味しそうデスヨ!」


見て楽しむよりも食べる方になるようだ。


「ここの魚は食べるんじゃなくて見て楽しむもんなんだ。」


「そうなんデスカ? ちょっと不思議デスヨ!」


そう言いつつも色々魚が沢山泳いでいるので、目をキラキラさせて眺めていた。


口元の涎がデフォなのは見なかった事にする。


まぁこの姿を写真に撮って母さんにメールでもしておくか。

きっと水族館とニアの様子で今日の晩ご飯は察してくれるだろう。


母さんにメールしたら直ぐに返信が来て、なんで私を誘わないの!

と怒りのメールだった。


今度埋め合わせするとメールしてなんとか納得させた。

でも、お陰で今日は魚料理になるようだ。


その後、クラゲの水槽でフワフワ漂っているのを見ながら体を上下させてクラゲのマネをしたり、ペンギンの行進というイベントにはペンギンの後をヨチヨチ付いて行ったりと楽しんで居る。


ラッコの食事を見ながらニアがマネして、両手をお腹に当てる仕草なんて実に癒されるね!


クジラを見たら大きくてビックリしてたので、今度沖縄でやってるホエールウォッチングなんて体験させたらどうなるだろうと思ってしまった。


目玉クンを沖縄に飛ばしておこうかな?


最後はイルカのショーで二人してずぶ濡れになったのはご愛嬌だ。


一通り回ったので、お土産屋さんで色々見て回る。


ニアはやはりこう言った場所では、ぬいぐるみが一番心惹かれるようだ。


ニアに買ってやりたいが俺は学生で、バイトもして無いのでお小遣いではちょっとキツイ。


向こうであれば金とか銀を創り出してどうとでも出来るが、日本は金の管理とかアレなのであまり創る訳にはいかない。


そう思った時点で、別に買わなくても創ればいいいんじゃね?

という事に気付きぬいぐるみをペタペタ触っていった。


別に盗んでる訳では無いので良いのだ!


替わりにと言ったらアレだが、ニアとソフトクリームを買って食べた。

少しは売り上げに貢献したから許してくれ!


結構時間が経ったので今日はこれで帰る事にする。

また人の居ない所から今度は俺の部屋に直接転移する。


それから直ぐに先程のぬいぐるみをイメージして創り出す。

ニアと同じ位の大きなイルカのぬいぐるみだ。

このサイズは○万円となっていたので俺が買える訳がない。


「ふぁあああっ! うれしいデスヨ!」


ニアはイルカのぬいぐるみを抱き締めてリビングに駆け出して行った。

後は母さんか親父が相手をするだろう。

流石に疲れたので晩ご飯まで部屋で休む事にした。


一人になると、どうしても今日の昼の出来事を思い出して考えてしまう。


今はそれほど深刻に考える必要はないハズだ。


何かあれば里美姉か理世が教えてくれるハズだし、クソ神達もエンデフィールがもう少し安定するまでは何もしないハズだしな。


考えて見れば異世界ネットワークとやらも俺に手を出せば、エンデフィールが危なくなることは判るハズ。


イコール、神々にもケンカを売るという事だ。

俺が全てを終えるか、クソ神達に役目を解かれるかしない限り安泰だな!


そう思い至ったら気分が軽くなった。


リビングに俺も行こう。


食事はニアの独演会だ。

今日の出来事を楽しそうに両親に報告している。


やはり水族館が一番だったみたいで、何度も何度も同じ事を繰り返し話している。


そうなると母さんがまた機嫌が悪くなり、俺に愚痴を言って来る。

仕方がないので、水族館で考えていた沖縄のホエールウォッチングの事を話した。


「沖縄⁉ そんな遠い所に気軽に行ける訳無いじゃない!」


母さんは普通の常識で考えて言うが、今の俺ならその常識は当てはまらない。


目玉クンで位置を把握して、空間転移じゃ無くて異空間部屋を経由しての移動をすれば、泊まりがけでも楽勝だしな。


この家に帰って来てもいいけど、少しでも旅行気分を味わいたいしな。

向こうでずっと寝泊まりしてるから俺には新鮮味は無いがな!


そんな説明をすると両親共に乗り気になった。

今日は月曜なので週末まで少しあるが、それなりに準備が必要だろうしな。

週末であれば里美姉達戻って来てるから誘ってみよう。


「今日見たクジラさんより大っきいんデスカ⁉ 凄いデスヨ!」


ニアも楽しみにしてくれるようだし決まりだな。


バンバン持ってる能力は使ってやるぜ!

役得位は無きゃやってられん!





力を使う事に文句があるなら言ってみろ!

お読み頂き有難うございます。

良かったらブックマークを付けて頂けると嬉しいデス。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ