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異世界の神様に選ばれました。  作者: 松本 彰
第3章 あなたは神を信じますか?
26/68

23 お休みは全力で楽しむものです

今回は趣味全開の「まったりのほほん」な回です。


料理の話が必要無い方は、

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

の印の間を読み飛ばしてください。


今回、半分は料理ネタです。



ゴブリンの巣を殲滅して異空間の部屋に戻って来た。

村とゴブリンの巣との移動距離を考えても、明日は一日お休みとしてこの部屋で過ごす事にしている。


ニアも俺と一緒に過ごせるという事で大喜びだ。

『ふんふんふふ~ん』と鼻歌を歌っているニアを見ていると、頭の上を小さい花が舞っているような幻覚さえ見えそうな位にご機嫌だ。


先程の事もあったのでニアはかなり『あまあま』モードで俺にペトっと貼り付いている。ダッコちゃん人形のようだ。


………ニアさんや足に絡み付いたら上手く歩けないから!


ニアに美味しい物を沢山食べさせようと思っているが、時間をかけたいので今日はお風呂に入って軽く済ませる予定だ。


ゴブリンとの戦いは苦戦していないが、歩いて移動しているし、魔法を使ってMPも結構消費しているしな。

あの小物のオークが居なければここまでMPは使わなかったハズだ。(思い返すも腹ただしい!)

その為余り凝った食事を創るのが難しいと思ったのだ。


それにゴブリンって結構匂うからな!

お風呂で綺麗にしないとゆっくり出来ない。

みんなでお風呂に直行だ。


ニアはレクに石鹸を付けて「ちゅるんちゅるんデス!」と言って洗っていた。

その後ろで俺がニアの髪を『わっしわっし』と洗ってあげる。

「よし!お湯で流すぞ~」と言うとニアは両手で両耳を塞いで目をキュッと閉める。

シャワーで綺麗に流してあげてニアが『ぷるぷる』するとレクも真似をして体を左右に捻っていた。

その後、体を洗ってあげて泡を洗い流したら完了だ。


ニアを湯槽に向かわせて自分の体を洗おうとしていると、「ニア達が秀一お兄ちゃんのお背中洗うデス!」と俺の背中に回り込んだ。

ニアが一生懸命『わっしわっし』と洗ってくれている。


………ニアさんやレクの『ぷにぷに』ボディで背中を洗うのは止めないか?


体を洗い終わってみんなで湯槽に向かう。

「レクー行くデスヨ!」と言って『てけてけっ』と湯槽に向かって突進して『ざっぷ~んと』ダイビング。

そのままレクと一緒に仰向けになってお風呂で『ぷかぷか』して浮かんでいる。


俺は前に一度、冗談でうつ伏せで『ぷかぷか』したらニアとレクが背中に乗って来てマジでヤバかった。


ニアはお風呂が大好きでレクを浮き輪に『ばしゃばしゃ』と泳いだりやりたい放題だ。

まぁ広いお風呂だから判るけどね。


お風呂から上がってパジャマに着替えたら、冷たい飲み物。

今回はフルーツ牛乳だ。

もちろん牛乳ビンに牛乳キャップの正統派だ!


みんなで並んで腰に手を充てて『キュッ』と飲むのはお約束だよね。


レクも器用に床に置いたフルーツ牛乳を、ビンの口だけ体に取り込んで『ググッ』とビンを持ち上げて一緒に飲んでたよ。


………レクさんや段々と芸が細かくなっているね。



夜のご飯はお手軽に蒸し料理だ。

オークの事があったのでブタ肉メインだ。


ブタ肉とキャベツ。ソーセージにニンジンとえのき。

中華鍋に入れて水を少々。

蓋をして火が通ったら完成。


これで水じゃなくてコンソメにしても美味しいぞ。

その時はじゃがいもを追加してもいいな!


今回は大根おろしをタップリ乗せてポン酢をかけてサッパリ風味。


今日の事を綺麗サッパリ(・・・・)忘れたいなんて思って無いからね!



食事が終わったらニアの大好きな魔法少女アニメを一緒に見ながらまったりタイム。


このテレビってずっと放送してる割りには、いつ見ても放送回が飛んだり重複しないから不思議だ。

テレビを付けてチャンネルを回すと、見ていた放送の続きから見れるという「無駄に力使ってんな~」と言いたくなる神仕様になっている。


俺が胡座をかいて座っていると、レクを抱えたニアが座って来る。


………ニアさんや本当に今日は『あまあま』モードだね。


俺の膝の上で創り置きのクッキーを両手で持ち『かりかり』とリスのように齧っている。

こぼれたクッキーのカスはレクの上に落ち、レクが消化吸収している。


………二人ともいいコンビネーションだね。



ニアが『こっくりこっくり』し始めたのでお布団を敷いてお休みタイム。

明日は早起きせずにニアに合わせて起きるのもいいな。

電気を消してお布団に入るとニアも俺の布団に潜り込んできた。

『にゃははは~』と照れている。

可愛いから今日は許す!


………レクさんやドサクサに紛れてお前もか。


一緒の布団に仲良く3人?で寝る事にしてゆっくりと疲れを癒す。



いつもより遅めに起きて朝食を食べ終えて、ニアとレクが『ぷにぷに』と一緒に戯れて遊んでいるのを、まったり気分で眺めながらゆっくりと過ごす。


昼食も軽く済ませてニアがお昼寝タイムに突入した所で本番だ。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


今日はニアの為に『スペシャルお子様ランチ~大動物園~』を創る予定だ。


品数が多く色々イメージしなくてはいけないので、もしかすると全力の『神の鉄槌(ケラヴノス)』よりMPを使ってキツイかもしれない。

後悔はしないがな!


まずはメインになるハンバーグ。

やっぱりキモはひき肉。

包丁で肉を乱打とかフードプロセッサーを使って自宅で自分の好みにとか言われてるけど、家では御用達の肉屋。


ただ単に近所のお肉屋さんだけどな。


そこでいつも切り落としの肉を粗挽きで引いて貰ってる。

切り落としは牛肉だけじゃなく豚、鳥も混ぜて引いて貰う。

お肉屋さんだからこそ頼める業やね。


まぁこれは料理工程上ちょっと後に登場だ。



作業は効率良くって事で最初はフライパンを使ったモノから。


赤いウインナーに切れ込みを入れてタコさんウインナー。


焼き終わったらそのままみじん切りの玉ねぎ投入。

ウインナーから出た油で炒めると焦げ付き防止の油要らずだ。


玉ねぎをみじん切りにしてこれでもか!まだダメか⁉もうこの辺で勘弁したる!って位炒めて、半分皿に分けてからまずはソース作り。


なんちゃってデミグラスソース。

炭酸系の甘いジュースを炒めた玉ねぎの入ったフライパンに投入!

とんかつソースとウスターソースを入れて止めにケチャップ。

焦がさないように火加減に気を付けて、ある程度炒めた玉ねぎが溶けたら完成!


炭酸系って言ってもグレープとかオレンジみたいな冒険は止めようぜ!

玉ねぎは本当に大丈夫か?って位炒めてないと溶けないから要注意だ。


ソースを皿に分けたら、そのまま洗わずにフライパンにご飯を投入。

チキンライスにしてはちょっと茶色くなるけど気にしない。

コーンとグリーンピースを入れてケチャップを追加して味を整える。


続けて又々玉ねぎ投入。今度は薄切りしたやつだ。

茹でたパスタを入れて再びケチャップを入れればナポリタン!

ピーマンも入れるが子供は苦手な場合が多いので今回はパスだ。


皿に分けた玉ねぎが冷めているので、ハンバーグ作りの開始だ。


ひき肉に塩と胡椒をパッパと振りかけ、炒めた玉ねぎを入れてひき肉をぎゅぎゅ。ザッと混ざったらパン粉と牛乳を投入して、程よい粘り気と固さになったら成形。

今日は『にゃ~ん』な感じの耳を付けた猫型ハンバーグだ。

匂い消しにナツメグとか言うけど、ウチは塩と胡椒オンリーだ。

真ん中をへこまして火の通りを良くして焼き上げようぜ!


フライパン料理をしている傍らに茹で玉子を作るのを忘れちゃダメだ。

まぁ拘るなら茹でる時にお箸でぐるぐる回して卵の黄身が真ん中に来るようにしても良いけどな!


茹で玉子を真ん中より上位でスパッと切ってジグザグに切り込みを入れる。

面倒ならそう言った切り込みを入れる道具があるので便利だぞ。


一度黄身を取り出してマヨネーズで和えて形を作った白身に戻す。


あとはポテトサラダを作って黄身を抜いた白身入れる。

ここで抜いた黄身は別に取って置く。


忘れちゃいけないのがエビフライ!

油跳ね防止のしっぽの切り込み。

曲がり防止の筋切りも忘れちゃダメだ。

簡単なようで敵は手強いからな!


タルタルソースはみじん切りした玉ねぎを水に入れて絞ってやる。

辛味が抜けるからこれはお好みにだな。

茹で玉子、マヨネーズ、酢とお塩で味を整える。


何気に茹で玉子と玉ねぎ大活躍だな。


さぁもう少しだ。

甘めに味付けした溶き卵をフライパンに投入。

すぐにさっき残しておいた茹で玉子の黄身を潰して投入。

箸でかき混ぜて半熟やわやわのスクランブルエッグを作る。

卵の黄身との食感がアクセントになって楽しい。


最後は飾り付け。

真ん中にチキンライス。

チキンライスの山の麓にスクランブルエッグの森を作って。

上の方にはナポリタンの海にタコさんウインナー。

タルタルソースの浜辺でエビフライが舞い踊り。

下ではデミグラスソースの岩山の上に『にゃ~ん』なハンバーグ。

ポテトサラダと茹で玉子のヒヨコさん。

付け合わせのうさぎさんリンゴも外せない。

ヒヨコを作る時に切った茹で玉子の上の部分でにゃんこのパッチリお目目。

タコさんウインナーの切れ端でヒヨコのくちばし。

海苔でタコさんウインナーとエビフライ、ヒヨコににゃんこの黒いお目目を付けて。

パセリの緑も忘れずに!


ディフォルメしたニアの旗を刺したら完成だ!


デザートはプリンアラモード。

と言ってもこれは手を抜いて、カラメル抜きのプリンにアイスクリーム。

切ったバナナやイチゴ、キウィを並べて生クリームでトッピング。

ウエハースを刺して、チョコレートを上からかける。

最後に苦味の強いカラメルソースをプリンにかけて、さくらんぼを乗せたら完成だ。



…………長いな⁉おい!こんなにイメージしてMP足りるか?


うをっ⁉MPギリギリだぜ。

ちょっと頑張って創りすぎたか?

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


うん、頑張った甲斐があった!

ニアは今までで一番の大・興・奮!

料理を見た時、大きく目を見開いてバンザイしたあと、そのまま後ろに倒れた。

起き上がっても『すぴーすぴー』と鼻息荒く、手を上下に揺らして「んんん~~~~~~」と唸ってる。


見てて楽しいが、これ以上待たせるとニアがどうにかなってしまいそうだ。


みんなで「いただきます。」をして食べ始める。

ニアは一口食べて、また手を上下に動かしてレクを『ぽすぽす』と叩いて、レクに興奮を伝えていた。


………ニアさんやレクが迷惑してるから止めなさい。


終始、大興奮で口の周りにケチャップを付けてご飯を食べるニアに癒されながら俺もご飯を食べた。


この歳でお子様ランチも無かったかな?


さすがに別の料理を創る程の力は残って無かったので同じ物だ。

しっかりイメージした分、出来上がりは納得の物になっている。



デザートまでしっかり食べたニアは俺に抱き付いてお腹の辺りで顔を『ぐりぐり』していた。


………ニアさんや服にケチャップと生クリームが。


汚れた服とニアを丸洗いすべくお風呂に直行。

昨日と同じようにゆっくりまったり。


今日もニアは『あまあま』モード全開で甘えてくる。

これは暫くは仕方が無いと考えて好きにさせる。


生きる為にレベルアップをさせて、ちょっとした魔物には負けない位に強くはしたけど、まだ4歳で親に甘えて育つ歳だからな。


面倒を見る以上、父親がわりのお兄ちゃんで居てやろうと思う。


俺の布団に潜り込んで寝ているニアを見てそう思っていると。


「パパ…ママ…ニアはとっても幸せデスヨ………」


ニアの寝言で俺も幸せで嬉しい気分だ!



明日も少しゆっくりして、昼過ぎに村かな?

そう思って眠りについた。

お読み頂き有難うございます。

良かったらブックマークを付けて頂けると嬉しいデス。


要らない話かもしれませんが、

たまに無性に書きたくなりますね。

作者の発作だと思って下さい(笑)。


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