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異世界の神様に選ばれました。  作者: 松本 彰
第2章 明日の為にそのいち
15/68

13 レベルアップ頑張ります 3

いつもよりちょっと文章が長いです。

今日も元気にキノコ狩りだ。


ニアはもちろんお留守番。

出かける時『しょぼぼ~ん』としていたので、構ってやりたかったが、レベルアップは出来る限り急がないといけない。


俺がある程度強くなったら一緒に旅が出来るからな。


ちゃんと話してニアには納得して貰ってる。

決して、お菓子を沢山用意して機嫌をとった訳じゃない。訳じゃないよ?


麻痺毒ボールはこの間使ったのと新たに創った分で、残りは約140個位だ。


1匹につき1個って訳じゃないから、もう十分かもしれないが、念のために、用意出来るうちに出来る限りストックしようと考えた。


材料があった方が無いより創る時に力を使わなくて済むからな。


もうキノコ狩りは慣れた物で、危険性は全くない。

森犬も装備が充実したお蔭で「今までなんだったんだ?」という位に簡単に倒せる。

大牙猪にも遭遇したが、創った自分が言うのもアレだが「装備パネェ!」

盾はキズ一つ付ける事無く 猪の突進を受け止め、刀の一振りで頭と胴体がサヨナラだ。


もうすでにゴブリンを倒さなくてもLVは最初に遭遇した猪と同じ位になった。

これは思うに神様補正が入ってるのではないかと考えている。

自分自身のLVに、この世界の力()を象徴する水晶に力が戻っているからそれが俺に影響しているのだろう。


最初にマニュに説明された、世界と神の関係ってヤツで聞いたのは、この事だろうと実感する。


まだまだ信仰心は無いが、魔素はほんの極僅かづつでも集めているので、最底辺の神である俺には力を実感する事が出来るのであろう。


(まさにこの世界の誰よりもチートって事だな。)


本当に力が戻ったらどれ位になるのか想像もできない。


「まぁ考えても今の俺に出来るのは狩りだけなんだけどな。」


世界を良くする為の行動を取れるようになって、初めて神様の仕事って感じかな。

……まだまだ遠いな。


そんな事を考える余裕が出来たのもレベルアップの恩恵だ。

とにかく魔物を狩り続けよう。


湖の近辺のキノコを狩り尽くす(繁殖力があるので絶滅させるのは無理)勢いで倒して行った。



「ただいま、ニア帰ったぞ。」


「おかえりなさいマセ。」


ニアが駆け寄って俺の足に抱き付く。

寂しかったみたいだ。


「お留守番ご苦労様、あと少ししたら一緒に旅が出来るからな。我慢してくれよ。」


「あい!」


ニアの元気な返事に元気付けられ、明日からゴブリン狩りを始める事を決意する。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


準備万端整えて、ある程度魔物を倒して戦う事に違和感というか慣れみたいな物が出来て少し心に余裕がある。


今の俺のステータスは、

◆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前 星見秀一 年齢 16

種族 神(人)

性別 男

JOB 創造神 (なんちゃって)

LV 15

HP 460/460

MP 420/420


STR(攻撃力) 120(200) DEF(防御力) 80(320) AGI(素早さ) 100

EVA(回避率) 200 INT(賢さ) 120(999999) DEX(器用さ) 300

MAT(魔法攻撃) 100 MDF(魔法防御) 80 LUK(幸運値) 80


【スキル】

創造神の左手

神の癒し(新米開業医)

獣魔術


【称号】

貧乏籤を引き当てる男

獣魔術師

モグリの医者


【信仰心】

極悪人の持つ罪悪感

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◆


あの大牙猪とLVは変わらないが、各種パラメータは圧倒的に俺の方が上だ。

新しい装備の補正で攻撃力と防御力が高い。

簡単に魔物を狩れていた訳だ。


いろんなモノをイメージして新たに創ったお陰で、器用さも大幅アップだ。


『神の癒し』もちょっとした怪我や骨折位なら一回で治るまでになっている、お陰で新米開業医って表示になってる訳だ。

………スキルの表示が面白くないのか変な称号が追加されてるけどな!


信仰心だけは相変わらずだ……まだ何もしてないからな。


いよいよゴブリン狩りな訳だが結構遠い。

一番近くで300匹とは聞いていたが距離までは聞いて無かった。

今までのマップ検索では表示されなかったので、マップをまた改造して近くから遠距離まで、自由に範囲検索を出来るようにした。


あんまり広域にすると敵味方表示が出なくなるから意味が無いが、目一杯広範囲にしても森全体を見る事は出来なかった。


(どんだけ広いんやねん。)


しかし南西の川をずっと下った所に大きい国がある事が判った。

距離にすると歩きで2ヶ月位か……遠い。

ここが人間至上主義の国ってヤツだろう。

ニアの事があるから用心しないといけないが、一度は行かないといけないと思ってる。


まぁこの事は今は関係無いな。


敵味方表示が出るギリギリの範囲で見ると、ゴブリンの巣は4ヶ所。

あと、村もポツポツとある事が判った。

最初の村で印象が悪いがここもゴブリン狩りが終わったら行って見ようと思う。

信仰心をどうにかしないといけないからな。


少しでも世界の崩壊のタイムリミットを延ばして、

日本に行き来出来るようにしたい。


(俺に何が必要か今ならある程度判るし、もしもの為に色々左手で触れて情報を仕入れたい。)


「ニアの為にお菓子の情報は最重要課題だな!」


親バ……兄バカである。



ゴブリンの巣まで最初の頃の俺なら半月はかかっただろうが、今なら最短ルートを通って3日位か。

成長したもんだ。(身長は変わって無いけど)

それを考えると、どれだけ人間の国が遠いか判るな。


最短ルートを通り、出会った魔物はサクサク倒す。

夕方になったら異空間の部屋に戻って、次の日続きからまた目的地を目指す。

マップと連動して異動出来ないかと思ったが、出入口の場所のイメージが判らなかったので出来なかった。


収穫と言えば、携帯で写した写真をマップに連動する事が出来るようになった。

グー○ルマップの位置情報検索みたいだ。

これなら、イメージ出来るので空間転移との連動可だ。


ちなみにこれが出来るようになって、部屋の出入口の横にタッチパネルディスプレイを創ってニアにも使えるようにした。

タッチパネルに映った場所を選ぶと俺の中の水晶に繋がり、俺が得た情報が送られて異空間が繋がる仕組みだ。


その為、水晶を持っている俺が一度行かないといけない。

写真を撮ってそこが何処かも判るようしないとダメだからな。


スマホ型の小型ディスプレイも創って持たせたので、ニア一人でも出入り自由になっている。


これもレベルアップして、出入りの心配をする必要がなくなったお陰だ。


そんな感じでレベルアップの傍ら、生活環境の改善にも努めた。



ちょっと話はズレたが、いよいよゴブリンの巣が近くなった。

マップも画面が真っ赤だ、多すぎて数が判らない。


見つからないように慎重にゴブリンの巣の風上の方に回る。

風上に来て、改めてゴブリンの巣を直接確かめる。


(………マニュさんや、ちょっと言ってた数が違うようだが?)


『レベルアップ対策を質問された時点での数でしたので。』


明らかに数が多い。

300匹位と聞いていたが、見た限りでは1000匹を越えている。


『1匹見付けると30匹は居るといいますし。』


(イ○シャルGの事かよ!)


確かに同系列に分類したが、この数は無いだろう。


『数的に他の所に回らずに済みますな。』


(マップに表示されてたから他も回るぞ!レベルアップは出来る内にやった方がいいと学習したからな。)


『うううっ、御立派になられて……他の神々も草葉の影からきっと笑ってますよ。』


(笑うなし!)


まぁ数が変わっても、殺る事には変わらない。

ただ、何か少し工夫をしないといけないな。


最初は麻痺毒で出来る限り多くのゴブリンを行動不能にして、切り込むという、単純明快な作戦とも言えない作戦だったが。

動けるゴブリンが増えると、弱いと言っても数は驚異になる。


戦い方……戦略……向かって来る敵を止めるか……。

落とし穴とかは無理だな……あとは……長篠か!


長篠の合戦は向かって来る武田の騎馬隊を来させない為の柵を作って、柵の後ろから鉄砲隊の三段構えで休み無く撃ちかけて、織田が大勝利を収めた戦いだ。


鉄砲は無いけど柵は有効だな。

来ないように止めて麻痺毒ボールで麻痺させる。

速効性じゃないけど柵で安全に時間稼ぎが出来る!


麻痺毒は効き始めたら長時間麻痺してるし……イケるんじゃね?


柵は学校の校門のヤツならイメージ出来る。

門の間隔は結構広いので、ゴブリンがすり抜け無いようにイメージしないとな。



まず、水晶にイメージを送る。今すぐには出さない。

地面に向けて麻痺毒ボールを投げつける。

ボールが割れて中の胞子が風に乗ってゴブリン達の所に飛んで行く。

次から次へ素早くボールを割り続ける。


胞子に気付いたのか、ゴブリン達が騒ぎ出す。

『ギョッギョ』と喚き、原因を探してるようだ。


俺を見つけたゴブリンが『グゲッ、ギョギョッギョ』と叫び、他のゴブリン達も気付いたのか一斉に近付いて来る。


ここで先程、水晶にイメージを送っていた門を創り出す。

イメージ的に動かないように地面に刺さっている門だ。囲まれても良いように俺の四方を囲み、俺が出入り出来るように通用門付きの門も一ヶ所創るのを忘れない。

ゴブリンとの間にも複数門を出す。一直線に来れないように交互に配置する。少しでも足止めする為だ。


最初はゴブリンをぐるっと囲もうかと考えたが、ゴブリン達の数が凄いので範囲が広くなりすぎると諦めた。


最初にイメージだけをしていたので、瞬時に創り出す事が出来た。

……料理を複数創る時の技が役に立ったぜ!


柵替わりの門が出来たので、麻痺毒ボールを直接ゴブリン達に投げ付ける。


割れたボールの中の胞子は回りに拡がってるので1個で複数のゴブリンに効果がありそうだ。


遠くの方のゴブリンにも投げ付ける。

出来る限り広範囲に、少しでも多くのゴブリンに麻痺毒が拡がるように投げる。


俺の所までゴブリン達が来始めたので、刀を抜いて門越しにゴブリン達を突き刺していく。


近すぎると麻痺毒で、俺が自爆するといけないので使えない。



門はゴブリン程度ではびくともしないので安心して、攻撃に専念出来る。

まぁ殺到して上から乗り越えて来たらヤバイが、先に麻痺毒が回る事を祈ろう。

そこまで頭が回って無かったな。

初めてだからちょっとしたミスはあるが、ドンマイ!


自分で自分に言い聞かす。


とにかく今は何も考えずに突き刺しまくる!

麻痺毒が効いて来るまで突きまくる!


麻痺毒が効いてきたのか、徐々にバタバタと倒れて行く。

時間にして5分程度だったが、1000匹のゴブリンの群れが殺到するのは結構怖かった。


300匹でも群れに突っ込もうとしてたなんて無謀以外の何者でもないな。


まず、自分の周りに居るゴブリンで倒したヤツを水晶に吸収させる。

生きているヤツは入らないので区別するのが楽だ。


生きているゴブリンを倒して行って、手の届く範囲から居なくなったのを確認してから、通用門を使って、囲いの外に出る。


後は動けないゴブリンの処理をする簡単なお仕事だ。


ゴブリン達は何も考えずに向かって来たので、

後方に居て麻痺毒に当たら無くても、刀で突き殺せたようだ。


止めを刺しては吸収を繰り返し、粗方終わったかと思った時、動き出す物が居た。


群れの一番後ろ、巣のあった場所に粗末な建物があり、崩れていたが、その瓦礫の下から現れた。


瓦礫の下敷きになってたなんて間抜けだな。


そう思いつつも出て来たゴブリンを見て気を引き締める。

普通のゴブリンよりも大きかったからだ。


大きさは俺と同じ位か………俺はちっちゃくないからな!

鑑定を見てみる。


◆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前 ゴブリンキング 年齢 10

種族 ゴブリン

性別 雄

JOB 忌み嫌われるモノの王

LV 26

HP 300/450

MP 100/130


STR(攻撃力) 180 DEF(防御力) 120 AGI(素早さ) 50

EVA(回避率) 30 INT(賢さ) 30 DEX(器用さ) 10

MAT(魔法攻撃) ーー MDF(魔法防御) ーー LUK(幸運値) 10


【スキル】

爆発的繁殖

統率



【称号】

ゴブリンの王

統率者

何処にでも居るモノ


【備考】

場所、環境を選ばず何処にでも居る。

身長1.6m、体重80kg

繁殖力が物凄く、爆発的に増える。

群れを率いて種族を効率良く増やす。

道具は何でも使うが考えても行動する為に侮る事は出来ない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◆


………間抜けそうなのに俺よりLVが高い。

あの猪よりも攻撃力あるじゃねぇか!

統率者って……統率出来て無いよな?


攻撃力は武器補正がある分、俺の方が有利だな。

今までが殆ど苦労してないし……ちょっと焦ったけど……。

ここまでやって逃げるのもアレだし殺るか!


覚悟を決めて相対する。


素早さはそこまで無いし、力勝負より勢い付けて一気に殺った方がいいな!

LVが高いので、まともにやると苦戦するハズだ。

よし!


刀を構え直し、一気に勝負をかけるので盾は行動の邪魔にならないように背中に付ける。

防御より力!スピード勝負だ!


防御力と素早さが低い事に賭ける事にした。


ダッシュして一気に間合いを詰める。

刀をを大上段に構え、キングの肩から斜めに切り裂くように振り下ろす。


「…………………あっるれぇ?」


さっきまでの覚悟は何だったのか、あっさりとゴブリンキングは切り裂かれて倒れた。


(どういう事だ?LV差があるから苦戦すると思ったんだが?)


『ゴブリンの群れを殲滅して得た経験値を考えて無いのでは?』


(……………おおっ、忘れてた!殲滅前と比較してたわ!)


マニュに言われて現在のステータスを見る。


◆ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前 星見秀一 年齢 16

種族 神(人)

性別 男

JOB 創造神 (なんちゃって)

LV 38

HP 560/890

MP 351/930


STR(攻撃力) 250(200) DEF(防御力) 180(320) AGI(素早さ) 300

EVA(回避率) 400 INT(賢さ) 150(999999) DEX(器用さ) 400

MAT(魔法攻撃) 200 MDF(魔法防御) 230 LUK(幸運値) 100


【スキル】

創造神の左手

神の癒し(新米開業医)

獣魔術

刀剣術

突き攻撃補正


【称号】

貧乏籤を引き当てる男

獣魔術師

モグリの医者

武士の一心


【信仰心】

極悪人の持つ罪悪感

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー◆


LV 15から38

HP 460から890

MP 420から930


STR(攻撃力) 120から250

DEF(防御力) 80から180

AGI (素早さ) 100から300

EVA(回避率) 200から400

INT(賢さ) 120から150

DEX(器用さ) 300から400

MAT(魔法攻撃) 100から200

MDF(魔法防御) 80から230

LUK(幸運値) 80から100

【スキル】

刀剣術

突き攻撃補正


【称号】

武士の一心



(うわ~凄いわ。上がりすぎじゃね?スキルと称号も増えてるし)


『たった一人で1000匹余りのゴブリンとキングを倒したので妥当かと。』


(これはもう結構無敵じゃね?)


『それでも人間辞めている認定をされている方に比べるとまだまだです。辛うじて人間の人の範囲では最強の部類ですな。』


(人間最強かよ。)


『ですからあなた様は「人間辞めてるヤツの中じゃ最弱だっ!」でございます。』


それを言いたかっただけだろう………。


『否定は致しません。』


もういい………とりあえずこれでニアと旅が出来そうだ。



帰ってニアを喜ばそう!

お読み頂き有難うございます。

良かったらブックマークを付けて頂けると嬉しいデス。


駆け足になりましたが、一応ゴブリンの回が終わりました。

まだ、ゴブリンの巣は残ってますが、一先ず保留です。


幕間のニアのお留守番を書くか本編を先に進めるか悩み中

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