空中戦艦
その名の通り空中を浮いている戦艦。
すべてにおいて莫大すぎる資金が注がれて開発されるその企業の威信を賭ける存在。専用のSND回線接続システムやイージスシステム、敵機照合など様々な面で戦闘部隊を広域的にサポートするための艦船とも言える。
空中戦艦の技術力でその国の現在の技術レベルがわかるとまで言われているくらいであり、製造費用は一隻につき実にM.W.S.三〇〇〇機分に相当する。
動力源として搭載されているのがSPIRITジェネレーターと呼ばれるものである。
これは精神力を電気エネルギーに変換するシステムで『Spirit-Power Ideal Reaction and Immediacy Transforming Generator』(精神力を理想的に反応させかつ(そのエネルギーを)直接変換するジェネレーター)の略称。
RLことラインハイトレヴィナスと呼ばれる純度九九.九%以上のレヴィナスを媒体として精神力を電気エネルギーに変換するシステムだがあまりにも掛かりすぎるコストと現在では採取不可能なRLを媒体とする故、少数の生産にとどまっている現在の陸上空母、並びに空中戦艦の動力源。
また、このシステムは一部のプロトタイプにも駆動システムとして用いられたらしい。その証拠にこのシステムを元にしてマインドジェネレーターを組み上げたという記録が残っている。要するにマインドジェネレーターのプロトタイプである。
このジェネレーターはその名の通り精神力を媒体とするはずなのだ。だが空中戦艦の特性上、どだいそれは無理な話である。
一体何のパワーで動いているのかなど、多くのブラックボックスが存在しており、その実態は未だに謎。
なお、空中戦艦一隻でも戦闘力は相当の物であるため、これを一隻でも保有する部隊はそれだけで『艦隊』と見なされる。ルーン・ブレイドはその典型的代表例であり二年前に叢雲が導入されたその時から『第八混成歩兵中隊』が一転して『海軍第四独立艦隊』となったほどだ。また居住性も従来の戦艦に比べて優れているためこれ自体が一つの小さな町として機能している。
補足として加えておくと空中艦船には巡洋艦と駆逐艦も存在するが補給艦は存在しない(空中戦艦は無駄にエネルギーを食うためとてもではないが空中補給艦ではまともな補給が行えない。そのため空中戦艦は基本的には各々の基地で補給を執り行う)。