アイオーン
謎の存在「ジン」を頂点とする、アイオーンと呼ばれる未知の存在が認知されたのは2260年、聖戦の時だ。
だが、実際にはアイオーンの存在自体はアーク遺跡の発掘調査中に発見されている。いつ頃から現れたのかと言うことは定かではないが、少なくとも有史以前と言われている。
その存在は、何処からか突然現れ、やがて何処かに消えていく。何故現れるのか、何が現れるためのキーなのか、その答えは千年経っても謎のままだ。
基本形はゼリーのような体をした意志を持たない戦闘兵器であり、魂とされる「コア」を中心にして成り立っている。全身からオーラシューターを放ち、場合によっては人類が駆逐されるまで無尽蔵に湧いて出てくる、そんな兵器だ。そしてコアを抜き取った瞬間、アイオーンは灰となって消滅する。
これを駆逐しない限り、人類に未来はない。そう読んだ当時の人類は、英知を結集した末に、プロトタイプエイジスを作り出し、また超長期戦になることを見込んで、旧来の刀剣類の武装をより発展させた武装の開発が急がれることとなった。人型兵器のメインウェポンの一種に銃剣を取り入れたスタイルが一時期大流行したほどである。
アイオーンは強さに応じて上級から下級のランク分けがなされており、中級と下級アイオーンの名称はセフィロトの樹にある『聖なる十セフィラー』になぞられている。
上級アイオーンは滅多に戦場に姿を見せないため、資料性が乏しいが、それぞれが独自の意志を持つと同時に、中級と下級には見られない自らの名前を持っているという点が大きな特徴である。また、上級と言われる故、それぞれが独特の能力を保持していることもまた大きな特徴といえると同時に、それぞれの形態故に三種類に分類される。
まず人型。これはその名の通り人の形状をしたアイオーンであり、人間社会にとけ込んで暮らしている者、はたまた暗躍する者などがこれに含まれる。ただし総じて赤い目と獣のような瞳孔が特徴である。イントレッセがその代表格である。
続いて接触型。これは本来は魂だけの存在であり、動植物に寄生することで真の力を発揮するタイプである。コンダクターの魂の中にいる二名のアイオーンがその代表格である。
最後に十二使徒。キリスト教の聖典に登場する十二使徒の名を持つ存在。総じて全長が50mを越える超大型タイプであり、実質的な戦闘隊長となることが多い。