依頼
1
「学生時代がモラトリアムと呼ばれるのが嫌いでね」
委員長はそう云いました。珍しく物憂げな表情で、窓の外をぼんやり眺めながら、独り言みたいな調子で云いましたのよ。既に陽も沈んで、教室にはわたくしと彼の二人しか残っていませんでしたので、わたくしは「あら、どうしてですの」と紅茶を啜りながら、お相手することにいたしましたの。
「モラトリアムとはおおむね、猶予期間という意味だ。ぼんやり聞くとのんびりした響きと感じるけど、その実、焦燥感を孕んでいる。急かされる気分だ。猶予期間が終わったとき、決定的な死刑宣告でも聞かされそうな具合じゃないか。ひどく不安を掻き立てられる。こういう平和な時間にふと影が差すかのようだよ」
「いつになく悲観的ですのね。らしくないですわ」
「そうかも知れないね。ほら、学園祭が間近に迫っているだろう? それで学校というものについてあれこれ考えていたら、感傷的な気分になってしまったのさ。いけないな」
委員長は苦笑いを浮かべますけれど、視線は相変わらず窓の外に向いていて、遥か先にある何かに想いを馳せているかのよう……。委員長が陰鬱な気分でいるというのに、わたくしったら無神経でしたわ!
「ああ、委員長、貴方は何らかの苦悩に捕らわれていますのね! どうかもっと詳しく聞かせてくださらないかしら! わたくし、たとえ力添えできずとも、共に涙するくらいはできると思いますの!」
窓の外に向いていた委員長の視線がわたくしの方へ……あら、なんですの、虚を衝かれたようなお顔ですが。
「ははっ、そんな大したことはないよ。第一、僕が苦悩なんてものを抱き、それに屈するような男に見えるかい?」
どうやら余計な心配だったようです。
「それもそうですわね。今のはお互い忘れましょう、男と女のことですものね」
「老婆心ながら教えると、言葉の使い方を間違えているよ」
「ごめんあそばせ」
紅茶を啜ります。
優雅なひとときですわ。今日は礎さんも早くお帰りになりましたし、静かなものです。
こんな穏やかな日、どこかで不幸な出来事が起こっていなければ良いのですが。わたくし、悲劇なんてものは不要と思いますの。不慮の事故めいたそれも相当数あるのかも知れませんけれど、回避できるものはなるたけ回避するようにみなが心掛ければ、世界の姿はより良いものになるに違いありませんわ。
そんなことを考えていた矢先です。教室に見知らぬ女性が這入ってきました。風貌から察するに先生がたのひとりでしょうか。姿勢も良く、理知的な佇まいで、見るからに上手に采配を振りそうなかたですわ。
「ああ、良かった。まだいた……。美化委員会ね? 君が御加賀くん?」
「いかにも、僕が美化委員会委員長、御加賀清吉です」
意外にも委員長、先生相手には敬語でした。慇懃無礼な人だと思っていましたけれど、見直しますわね。でもたしかに、紳士的な面もありますものね。
「大変なことになってしまって、知恵を貸して欲しいところなのよ」
「なるほど、依頼ということですね?」
「そうなるわ」
なんと先生から依頼だなんて。はじめてのケースじゃないでしょうか。少なくともわたくしの知る限りではそうですわ。
「話を伺いましょう」
「ありがとう。でも急を要するの。すぐに私の教室に来て頂戴。歩きながら事情を説明するわ」
「分かりました。……美麗くん、ついて来てくれ」
久方ぶりにわたくしの出番みたいですわ。わたくしは「ええ」と頷いて立ち上がりますと、依頼人の先生にお辞儀をしました。
「美化委員会委員の皇美麗ですわ」
「ええ、よろしく。ああ、まだ名乗っていなかったわね。ごめんなさい。落ち着き払っているように見えるかも知れないけど、これでも取り乱しているのよ」
委員長が「心配しなくても充分取り乱しているように見えますよ」と云うと、先生の眉が片方ぴくっと吊り上がりました。委員長、やはり礼を失していますわ……。
「壱年戌組の担任、飼葉牧子よ」
飼葉先生に連れられて、委員長とわたくしは教室を出ます。飼葉先生は大股できびきびと進んでいきます。
「この依頼は貴方達にするのがベストと考えたわ。なぜなら、貴方達は小規模な委員会だからよ。ゆえに秘匿性が高まるはずよね。それに大きな委員会はそのぶん鈍重にならざるを得ないけれど、貴方達なら俊敏に動けるはずよね。ええ、今回の事は大変な不祥事だから、できるだけスマートに、詳細が洩れるのも防ぎつつ、最善のかたちで処理したいのよ」
飼葉先生の喋りは一音一音がはっきりしていて、さすが教壇に立つお人なだけはあると思わされます。
「それで一体なにが起きたのかという話だけれど、いちおう確認させて頂戴。貴方達は口が堅い? それから、その内容がどんなものであろうと、物怖じせずに引き受けられる?」
「無論です」
委員長は即答です。こういうときの彼は抜群に頼もしいですわ。
わたくしも続けて「同じくですわ」と答えます。
「ええ、でしょうね。貴方達の評判はいくらか聞き及んでいるから、今のは本当に形式的な確認と思って頂戴。話を戻すわね。実はついさっき、私が受け持つ壱年戌組で殺人事件が起きてしまったの」
「まあ! 殺人事件!」
わたくしが声を上げると、飼葉先生は慌てた様子でこちらに振り向き、
「ちょっと、静かにして頂戴よ」
「ごめんあそばせ」
「殺されたのは津田さん。津田実理さんよ。身体を細切れにされているの」
「まあ! 細切れに!」
「皇さん!」
「ごめんあそばせ」
今度は委員長からも「気を付けたまえよ、美麗くん」と窘められてしまいました。
「津田さんはクラスで最も優秀な生徒だったわ。実に惜しいことよ。随一の努力家で、入学当初はクラスで下から数えた方が早い順位だったにも拘わらず、そこから一位にまで這い上がったのよ。私も特別目に掛けていたのよ」
飼葉先生はそこで咳払いを挟みました。これ以上続けると、泣いてしまいそうと思ったのかも知れませんわね。
「ああ、なんてお可哀想な……。心中お察ししますわ、飼葉先生。それにわたくし、その津田さんというかたのことを思うと胸が――」
「美麗くん、それ以上続けると話の進行に支障を来してしまう」
「ごめんあ――」
「そばせ、で何でも済ます癖もやめなさい。そればかりじゃないの、貴女」
これは飼葉先生からの注意です。お二人とも、手厳しいですわね……。
「事件が起きたのは特別授業の最中よ。特別授業というのは、放課後に私が、私のクラスだけでやっている特別なカリキュラムなの。本来だったら今だって、まだやっているはずの時刻ね。壱年戌組は当初から、我が校一優秀なクラスを目指す方針でやっているの。はじめは苦労が絶えなかったけれど、最近はようやく実現が見えてきたのよ。うちの生徒は全員が模範的で、非の打ち所がないわ。礼儀も身なりもきちんとしているし、良好な人間関係を築けるし、文武両道、質実剛健、全員が勤勉で真面目で、私が、いえ、火津路高校が誇る素晴らしい生徒たちよ」
飼葉先生は本当に誇らしそうに胸を張ります。
「……話が逸れたわね。ええ、とにかく今日も特別授業をやっていたの。毎日やっているのよ。それで、私がちょっと職員室に追加のプリントを取りに行っている間に、事は起きたの。帰って来てみると、最前列の、黒板から見て一番左の席に津田さんの死体……細切れの肉塊となった津田さんが、積み上がっていたのよ。もちろんそこが津田さんの席なのよ。壱年戌組ではテストの結果が良かった順に前から並べていくことにしているの。他の生徒は全員着席していて、はじめに配ったプリントの問題に取り組んでいたわ」
それはなんて光景でしょう! 空恐ろしさに総毛立ちますわ! だけれど、ちゃんと学習能力のあるわたくしなので、今回は口に出すのは控えましたわ。
「すぐに問い質したわよ。誰がやったのか、何があったのか。でもみなの返事は一律『分かりません、先生』。それが困惑、動揺、恐怖、そういった感情のどれもなく、きちんとした受け答えの態度なの。でもそんなことってあるかしら。いくらプリントに熱中していたとはいえ、クラスメイトがバラバラにされるのに気付かないことってある? ないでしょう? においも酷いし、津田さんの周りは血まみれよ。近くの席の生徒には血しぶきがかかっている有様だったわ。それなのに『分かりません、先生』なんて、おかしいでしょう? 隠しているのよ。私がいない間に教室で何があったのか。全員が合意のもと隠しているのよ。それで、このままじゃあ埒が明かないと思って、貴方達のもとを訪ねたの」
「なるほど。おおよそ把握しました」
飼葉先生が足を止めました。壱年戌組の教室に到着です。
委員長は扉に手をかけ、堂々と宣言しました。
「その事件、綺麗さっぱり美化委員会が解決します」
わたくしも「同じくですわ」と続けます。
陰惨な事件は勘弁願いたいものですけれど、真実を暴いて差し上げないと、飼葉先生も津田さんというかたも、あんまり不憫じゃありませんか!
2
机の上に積み上がっているという津田さんの肉片の山は、飼葉先生が掛けたらしい布に覆われ、隠されていました。直視していたら繊細なわたくしなんかたちまち倒れてしまったに違いありませんから、これはとても有難いことでした。
委員長だけが布を持ち上げて、その中身をまじまじと検分します。よく平気ですわね……。
壱年戌組の生徒さんにしたところでそうです。彼らは全員(もちろん津田さんを除いてですが)、背中に針金でも入れているかのように背筋をピンと伸ばし、両手を膝の上に置き、一言も発さずに正面の黒板を見ています。お人形さんのようで、失礼ながら、少し不気味に見えるほどです。さすがに数人は顔色が悪いですが、それでも気丈と云いますか、立派です。
「全員が揃っていますわね」
空いている机はひとつもありません。
「ええ、壱年戌組は五月からずっと全員が無遅刻無欠席なのよ。四月のころは私の組む厳しいカリキュラムについてこられずに休んでしまう生徒もいたけれど、そのつど私がその子の家まで出向いて説得したの。すると生徒も応えてくれるようになったわ」
飼葉先生は自信に満ち溢れた様子で語ります。
「上からものを云うようで不躾かも知れませんけれど、飼葉先生は凄腕の教育者なのですわね。生徒さんを見れば一目で分かりますわ。女子は全員が髪を後ろで縛り、男子は全員が短髪、染めているかただってひとりもいませんし、制服の着こなしも規律をしっかりと遵守なさっている……清潔感があって、まさに模範的な生徒さん達ですわ」
「ありがとうね、美麗さん。ええ、私、自分の生徒には全員に優秀になってもらいたいの。高校生のこの時期にどんな生活を送るか、すなわちどんな教育を受けるかは、生徒たちの将来を決定づけるわ。この時期に将来を見据え、基盤を固めることが大事なのよ。くだらない娯楽は切り捨てて、社会に貢献できる人材となるための条件を満たすことを優先しなくちゃいけないわ。若いうちは誘惑も多い……ついだらけてしまう……道を踏み外してしまう人もいる……だからこそ、教師が生徒を正しく導いてあげなくちゃいけないのよ。教師が信念と情熱を持って真摯に向き合えば、生徒たちも絶対に応えてくれる。私はこれまでそれを証明してき――」
「演説中すみませんね、カバ先生」
「……飼葉よ。演説なんてしていないわ」
「飼葉先生、しかし今の話、高校生である美麗くんにしても仕方がないのでは?」
委員長からの指摘を受けて、飼葉先生は決まり悪そうにします。こういうときの嫌味ったらしい委員長は、わたくし、嫌いですわ。なんて意地悪な人なんでしょう。本人にはそのつもりがなさそうなのが、かえってわざとらしいですわ。
「津田くんの死体を検めさせてもらいましたが、首がありませんね」
「まあ! 首が!」
「うん、頭のことだけではないよ。左右の手首と左右の足首もないんだ」
委員長は血まみれとなった手をハンカチで拭きながら淡々と述べます。肉片の山を掻き分けるようにしたのでしょうか。そんなこと、わたくしは想像しただけで貧血を起こしてしまいそうですのに。
「頭がないのは分かっていたけど、手首と足首もないのね。それが大事な手掛かりなのかしら」
飼葉先生はこみかみに手をあてて、目を細めます。考えるときの癖でしょうか。
「首がないということは、津田くんではないという可能性を示唆しますね。他の部位から女子の死体であるのは確かですが、それが津田くんであるという保証はありません」
「なるほどね」
「しかし委員長、津田さんでないなら誰なのかしら。他の生徒さんはみなこうして此処にいますわ」
「飼葉先生、間違いないですか?」
「ええ。全員、席順も合っているわ。いなくなっているのは津田さんよ」
「そうですか。ただ、みなさん姿格好、顔までそっくりだ。念のため、ひとりひとりよく確かめてください。僕も彼らにいくつか質問して回りたいのですが、よろしいですか?」
「ええ、どうぞ。……貴方達、御加賀くんに協力しなさいよ」
飼葉先生が生徒さん達に呼び掛けると、全員が「はい、協力します、先生」と口を揃えました。見事なものです。
委員長はお利口に着席している生徒さん達の間を縫うようにして、教室の中を歩きます。そうしながら、その後ろをついていくわたくしに「美麗くん、見たまえよ」と耳打ちします。
「学校という場所は、個性を打ち消す方向に進むのが常だ。同じ制服、同じ規律、同じ教室、同じ生活リズム……人間は環境からの影響が大きく、そして学生時代は時間の大半を学校で過ごすことになるために、同じ学校に通う者達というのは限りなく同一な環境下において段々と似通ってくる。学校では異端は迫害される。和を乱すことは許されない。各々の個性は均一化されていく。このクラスはその傾向が特に顕著だ」
「委員長はものの見方がひねくれていますわ。此処の生徒さんはみなが模範的で、理想的ではありませんか」
「模範だの理想だの、押しつけがましいことだね。これは調教だよ。躾だよ。人間相手にやる教育じゃない。此処はまるで動物園のようだ。みな、牙を抜かれて、大人しく飼い慣らされている」
そこで委員長は足を止め、男子生徒のひとりに「何があったのか、本当に分からないのかい?」と訊ねました。
「はい、分かりません、御加賀先輩」
男子生徒さんは前方を見詰めたまま、機械的に答えます。
なるほど、たしかに模範的と云うのとは、少し違うような気がしますわね……。
「飼葉先生が教室にいなかった間、誰か此処に這入ってきたり、出たりしたかい?」
「分かりません、御加賀先輩」
委員長は別の生徒さん(今度は女子ですわ)に「君は?」と問います。
「分かりません、御加賀先輩」
「席から推測するに、君は現在、このクラスで十二番目の成績なのかな? これは津田くんを含めてだよ」
「はい、十二番目の成績です、御加賀先輩」
「もっと高い順位を目指しているのかな?」
「はい、目指しています、御加賀先輩」
「一位になりたい?」
「はい、なりたいです、御加賀先輩」
そこで飼葉先生が「壱年戌組の生徒は全員が強い向上心を持っているの」と口を挟みます。
「競争意識を常に持つように云い聞かせているのよ。だからみなは切磋琢磨して、各々の能力を高める努力を惜しまないの。クラスメイトは良き仲間であり、良きライバルでもある。……そうよね、貴方達」
「はい、そうです、先生」
全員が口を揃えます。ひとりもタイミングのずれている者はいません。
「もしかして貴方達、その競争意識が昂じて、一位の津田さんを殺害したんじゃないでしょうね?」
「分かりません、先生」
またも全員が口を揃えます。ここまでくると何かの芸のようですわ……。
委員長は質問の相手をまた別の生徒さん(男子)に変えます。その席ですと……三十位のかたでしょうか……。
「君は本当に努力を惜しんでいないのかい?」
「はい、惜しんでいません、御加賀先輩」
「でも結果はあまり芳しくないようだ」
「はい、芳しくありません、御加賀先輩」
「努力を怠っているんじゃないのかい?」
「いいえ、怠っていません、御加賀先輩」
「君も一位になりたい? 心の底からそう思っている?」
「はい、なりたいです、御加賀先輩。はい、思っています、御加賀先輩」
委員長はまた別の生徒さん(女子)に、
「君は一位になりたい?」
「はい、なりたいです、御加賀先輩」
「どうして一位になりたい?」
「分かりません、御加賀先輩」
その瞬間、飼葉先生が「待ちなさい!」と叫んで、こちらに歩み寄ってきました。飼葉先生は、いま委員長が質問をしていた生徒さんの前に立つと鬼のような形相で、
「西郷さん、それ、どういうことかしら!」
「分かりません、先生」
「どうして分からないのよ!」
「分かりません、先生」
「分かりませんで済ませようとしないの!」
「はい、分かりませんで済ませようとしません、先生」
「どうして一位になりたいの!」
「答えられません、先生」
すると飼葉先生はその生徒さんの頬を思いきり平手打ちしました。
「一位を目指すことが素晴らしいことだからに決まっているでしょう! 壱年戌組は火津路高校で一番優秀なクラス! そのためには、クラス全員が上昇志向で、向上心を絶やさないことが不可欠なの! みながそれぞれ一位を目指すことで、理想的な、互いを高め合うクラスが生まれるのよ! ひとりでも手を抜いたら、これは成り立たないわ! 自分の力に見切りをつけては駄目よ! 卑屈になっては駄目よ! 全員が一位になれる才能を持っているの! 能力を持っているの! もっと努力しなさい! もっともっと努力しなさい! もっともっともっと努力しなさい! それができたら、さらに努力しなさい! それを繰り返していけば、きっと一位になれるわ! 全員がそれを忘れずに励まなくちゃいけないの! 先生は貴女達全員を高く買っているわ! 落ちこぼれなんていないと思っているわ! そうよね? 先生をがっかりさせないで頂戴! 西郷さん、貴女がどれだけ頑張っているか、先生はよく分かっているわよ。だけど足りないの! その原因のひとつが分かったわ。貴女には一位を目指す意義が十全なかたちで理解できていなかったのね! 良かったわ。これで分かったでしょう! 今の話を念頭に置いて、また頑張りなさい! 次のテストで一位を取るのは貴女かも知れないわ! 先生、応援しているからね!」
「はい、ありがとうございます、先生」
「他のみなもそうよ! 今の話はそのまま貴方達ひとりひとりに向けているつもりだからね! 分かった?」
「はい、分かりました、先生」
声が揃います。飼葉先生の熱弁をみなさんがどう受け止めているのかは、しかし、分かりません。この期に及んで、みなさんの態度は、わたくしが教室に這入ってきたときから一貫して、何も変わっていないからです。
だけど飼葉先生は満足した表情で、委員長に「ごめんなさい、調査を続けて頂戴」と促しました。わたくしは、どうしてかは上手く言葉にできませんが、身体が固まって、しばらく動けなくなってしまいました……。