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エンドロール・サガ  作者: 網笠せい
第二章 金龍の血痕
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第二章 金龍の血痕 第一話

 皇都モルティアにあるカーミラ城の一室に集まった面々は浮かない顔をしていた。事実上隠居の上層部は出席していない。ここ、龍の間に集まったのは実際に国を動かしている面々だ。会議はいつもこの部屋で行われるため、彼らは龍将と呼ばれている。実際に将の身分にいるのはアルフォンス・クーベリック少将一人だが、便宜上そう呼ばれていた。国を動かす人間であるという事実が一人歩きした結果だ。

 窓ガラス越しにやわらかな太陽光がさしこんでいる。テーブルの上にできた小さな陽だまり。それはこの部屋で唯一おだやかな光景といえた。

 以前の会議室とは雰囲気がちがう。それは城で警備担当のラズラス・マーブル大佐が暗殺された憤りや不安がつくりだしたものなのだろう。

 普段は氷のように無表情だと噂されるハレイシア・デューン大佐ですら表情を曇らせている。そんななかにあって、一歳違いの兄を失ったばかりのラグラス・マーブル中佐とその副官は意外におだやかな顔をしていた。ラグラス中佐にいたっては、普段のように眉間にしわをよせることもなく、視線を宙にさまよわせている。兄を失って呆けているわけでもない。節ばった指が小さく机の上でタップダンスを踊っている。何事か思うことがあるのだろう。

 入室してきたトゥール・シルバリエ大佐がマーブル中佐の元に歩をすすめる。この会議に出席している人間のうち、最も常識があると言われる男は、手短にお悔やみを述べ、そのまま議長席に腰をおろした。


「ユグドラシル大尉、今日はロッシュ中佐、来ますよね」


 ユーミリアにそう聞いたのはクラウス・オッペンハイマー大尉だった。闇と光の神官が互いに視線をかわす。ユーミリアは闇の神官ユグドラシル一族、クラウスは光の神官オッペンハイマー一族の出身である。クラウスの笑顔はいつも通りだが、丸眼鏡の奥の瞳は冷たく見える。闇の神官は苦笑して答えた。


「ええ、すぐに来られます」


 今朝一番で捕まえたロッシュは、明らかに帰宅していなかった。朝帰りのまま、しわだらけのシャツで執務室に現れたのだ。ユーミリアは苦々しく思いながら丸眼鏡の大尉を見やる。

 丸眼鏡の神官は、からからと笑った。静かな会議室に彼の笑い声だけが響く。緊急時にあっても、彼はいつもと変わりなく、屈託ない表情を浮かべる。ロッシュも割と似たところがあるが、クラウスの笑顔は種類が違う。クラウスには、底知れぬ不気味さがあった。

 クラウスの笑う声を聞いたアルフォンス・クーベリック少将が頭をかいた。たまたま皇都に来る用事があったとはいえ、今朝着いたばかりの少将は機嫌がよくない。いつも少将の代わりに出席していた准佐は、交代で海軍基地のある港町・クロムフに帰ったようだ。


「すみません。お待たせしました」


 足早に入室してきたのはロッシュ中佐だった。銀髪の中佐は規則正しい足取りで己の席へと向かう。着席して早々、議長が切り出した。


「そろったな。今日の議題はカーミラ城に不審者が侵入した件と、ラズラス・マーブル大佐暗殺についてだ」

「まずは新しい警備担当を」


 即座にラグラス・マーブル中佐が口を開いた。瞬時に会議室の空気が凍る。被害者の弟は、死の状況について特に何の説明も求めなかった。兄を失ったばかりの彼が即座に提案するとは、誰も考えていなかったに違いない。


「本来ならロッシュ中佐かマーブル中佐のどちらかを昇進させて頼むのが筋なのだろうが、次の警備担当にはデューン大佐を、という要請が来ている」

「一体どこからです」


 即座にラグラスが返す。地方都市の管理をしているデューン大佐が王宮警備に任ぜられるのは奇妙だ。ラグラスの眉間に噂の三本じわが生まれている。


「陛下からだ」


 瞬時にデューン大佐の表情がこわばったのを見て、シルバリエ大佐が苦笑する。普段国政に興味をもたぬ皇帝が口を出してくるのは珍しいことだ。


「あの色ボケ爺、とうとう男色趣味に走ったか」


 クーベリック提督の声に、誰も反応しない。誰もが同じことを考えているが、口にするのははばかられるのだろう。


「異論は?」


 皇帝直々の要請だ。仕方がない、というふうに皆が首をふった。


「地方都市管理はどうなる? どちらも両立させるのは無理だろ。管轄が違いすぎる」

「長はデューン大佐のままで実際の職務は、ロッシュ中佐とマーブル中佐で二分するというのはどうだろう? 幸い二人にはそれぞれ副官がいるし、新たな人材を確保するまでの間、我慢してくれないか?」

「俺のところですか?」


 ぎょっとした声を発したロッシュに、シルバリエ大佐がぴしゃりと言ってのける。


「お前がちゃんと仕事をすれば問題ないだろう。ユグドラシル大尉、申し訳ないが……」


 ユーミリアはシルバリエ大佐の言いたいことを察して苦笑した。ロッシュの仕事をこなしているのはユーミリアだと知っているのだ。ロッシュもまた、視線をそらせたまま苦笑している。

 淡い金色の髪をわずかに揺らしてハレイシア・デューン大佐がロッシュに向かって頭を下げた。


「申し訳ない。新しい人員が補充されるまでよろしくお願いします。ロッシュ中佐、引継ぎ作業を早々に行いたいのですが、このあとすぐ、お時間をいただけますか。マーブル中佐はまだお忙しいでしょうから、また後日ということに」


 見るものを凍えさせて己の意のままに操ってしまうのではないかと思われるほど、ハレイシアは冷たく、美しかった。薄い青色の瞳は凍えた空を思わせる色で、白皙の肌が冷たい印象を増幅している。有無を言わせぬその瞳に気圧されたのか、ラグラスは黙ったままうなずいた。


「その美しい顔を四六時中見つめていられるなら、いつでも歓迎しますよ」


 即答して笑った銀髪の中佐の声を聞いて、またいつもの病気かと皆が苦笑する。灰色の髪の海軍少将はいつものように悪態をついた。


「お前は陛下のことを笑えないな」

「提督、あんなのと一緒にしないでくださいよ。審美眼の確かさと血統は認めますけど、それ以外は認めませんよ」

「あんまり言うと不敬罪で逮捕しますよ」


 先ほどまで苦笑していたクラウスが鳶色の瞳を細くして、さらに笑った。眼鏡の奥の目は笑っていたが、どこか不穏な輝きをはらんでいた。


「さて、どうしたものか」


 会議中から渦巻いていた言葉が、自然とハレイシアの珊瑚色の唇からこぼれた。冷たい印象を与える顔の中で、唇だけに暖かい血が通っているように見える。淡い金色の髪の中に白く細い指をさし入れると、髪を一筋とってくるりと回す。


「どうかされましたか」


 黒髪の大尉が美貌の大佐にたずねた。大佐はすぐに苦笑して「なんでもない」と首を横にふる。会議が終わって、出席していた面々が退出する。

 ハレイシア・デューン大佐はロッシュ中佐の執務室にともに向かうと、引継ぎ業務を行った。ユーミリアはすぐに仕事を覚えたが、そのまま仕事を任せるのは気がひけた。マーブル中佐は兄を亡くしたばかりで忙しいはずだ。引継ぎ業務どころではないだろうから、数日間は通った方がいいだろう。


「大変でしょうけれど、がんばってください」


 大尉の言葉に、ハレイシアは一瞬目を丸くした。なぜ自分が城内の警備担当者として抜擢されたのか。理由を考えると、心は晴れない。


「それは私の台詞だろう。……ありがとう。心配ないよ」

「マーブル大佐が警備していたのは、寝所や後宮だったのかな。やはりそうだったんだろうな。でなければ私が後任に指名されることもあるまい……」


 薄い雲が空を覆い、強い日差しをさえぎっている。にもかかわらず、室内は豪奢な光に満ちているように思える。市街の人気を二分する二人の龍将が同じ部屋にいるのだ。ユーミリアはそれを妙に息苦しく感じて嘆息した。

 デスクで書類を片付けていたロッシュが、ハレイシアの話を耳にして叫んだ。


「んな訳ないでしょう! 普通は後宮の外です。それにしてもあの変態ジジイ、そんなこと言ったんですか」


 秀麗な眉宇をわずかに寄せてハレイシアが苦笑する。


「陛下を変態ジジイとはおだやかじゃないな」

「三本じわのラグラスには言いつけないで下さいよ。面倒くさいから」


 ユーミリアに書き終えた書類を渡しながら、ロッシュが笑う。その間もハレイシアの感情は何度も動いているが、どれも人に与える印象は大差ない。表情に乏しいのだ。


「大丈夫だよ。今日の会議でもクーベリック提督の言葉に反応したのはオッペンハイマー大尉だったろう? マーブル中佐はそれほど話のわからない人じゃない。君は意外と過敏なんだな」

「いや、あいつは俺のこと嫌いですからね。やるかもしれませんよ」

「仕事に私情を持ち込む人ではないよ」


 大佐の気遣わしげな声を聞いて、ロッシュは苦笑した。


「冗談ですよ。大佐は真面目ですねえ。四角四面で冷静沈着。ぴんと張った鉄の糸みたいだとか、完璧な絵画、歩く芸術と噂されてますよ。疲れませんか?」

「家ではたるみっぱなしだよ」


 微笑んだハレイシアの頬にわずかに朱がさしたように見えた。ハレイシアの出身はライズランドの北方、ハルシアナだ。作物がろくに育たぬ厳しい冬の大地に、ようやく訪れる春のような笑みだった。ユーミリアは一瞬みとれて、慌てて視線をそらす。ハレイシアが微笑みを見せるとは思わなかった。それを引き出したロッシュという男は、人間の素の部分を暴く力を持っているのだろう。

 ユーミリアと同じくハレイシアにみとれていたロッシュは軽く息を吐くと嬉しそうに告げた。


「えくぼ、出来るんですね」

「……仕事はどうした」


 むっとしたハレイシアに、ロッシュが力説する。


「いいじゃないですか! かわいいですよ! えくぼ!」

「……」

「照れちゃって、かわいいなあ。大佐、意外にかわいいところがあるんですね。市街じゃクール様って言われてるくらいだから、てっきりもっと冷たいのかと」

「君といると調子が狂うだけだ」


 その声にユーミリアが心の内で同意する。これほど世間話が弾む執務室など、他にはあるまい。


「中佐といるとどうもいけません。私もつい普段通りしゃべってしまう。女癖は悪いし仕事もしないんですけどね」

「ユーミリア、そんな身もふたもないことを……」

「まあ、事実だから仕方ないじゃないか」


 今にも机の上に円を描き出しそうな勢いで、中佐がすねたふりをする。副官は慣れているのでそれを無視したが、金髪の大佐は素直に謝った。


「……いや、すまん。それより例の暗殺事件の資料はマーブル中佐のところに行ってるのかな?」

「城内で起こった事件だから、デューン大佐のところに後であがってくると思いますよ」


 ライズランド帝国は小さな地域国家が集まってできている。元々龍将は、各地域の領主だった。現在、各地域の支配権は皇帝に戻っている。それに伴い、龍将の主な職務はそれぞれに専門化した。今でも各地域を治める領主を一度通すしきたりは変わっていないが、それをまとめるのはデューン大佐の仕事である。


「……事件について、ロッシュ君の話を聞かせてもらえないだろうか」

「はい。なんなりと」

「君は今回の事件を内部犯行だと思っているのか? 犯罪捜査なら、本来はマーブル中佐の管轄だ。それが私の仕事になると考えているのは、内部犯行説を疑っているということなのかと思って」

「ああ……城なんて簡単に侵入できるものじゃありませんからね。内部犯行の可能性は高いと思いますが」

「可能性が高いのはたしかだな。遺体は見たか?」


 ロッシュは首を横にふる。朝一番に身支度を整え、すぐに会議に出席したのだ。そんな余裕はない。


「私は見ましたよ」


 ユーミリアがすかさずフォローを入れる。


「そういえば大尉は相当な剣の使い手だったね。どう思う?」

「デューン大佐だって相当なものだと聞き及んでいますよ。私の見解が役に立つかどうか……」

「いや、私が使うのは槍だから少しちがう。大尉の意見を聞きたい」


 黒髪の大尉は真っ直ぐに金髪の大佐を見る。


「犯人が使ったのは、おそらく軽めの片手剣です。胸側の傷は片手剣のものでした。背中には大振りの剣による傷が一箇所。大剣はラズラス・マーブル大佐の持っていたものに、まちがいないでしょう」


 黒いオニキスのような瞳が冷たいハレイシアの瞳とぶつかる。二重の涼やかなまぶたの下にあるのは、青色の縞瑪瑙のような瞳だ。うなずきながら聞いていたハレイシアが口を開く。


「マーブル大佐もなかなかの使い手のはずだ。その間合に入って剣を奪うなんて、相当な熟練者の仕業だろう。しかも二撃でしとめるなんて……」

「いえ、三撃です」

「三撃?」


 豪奢な金色の髪が揺れた。淡い青色の瞳には驚愕の色が宿っている。


「初太刀は抜刀からつづく動きです。これはほとんど当たっていません。間合いに入る際の牽制みたいなものだと考えていいと思います。マーブル大佐の衣服の腹をかすめる程度」


 デューン大佐は感嘆のためいきを漏らした。窓から差し込むやわらかい日差しが、大佐の金色の髪を更に輝かせている。ユーミリア・ユグドラシルの剣の腕は、龍将の中でも突出している。


「第二撃は初太刀の流れを途中で止めて、突きに変化させた。胸を狙ってます。傷はそこそこ深い。この時点で、襲撃者はかなり距離を詰めています。突いてすぐに自分の剣から手をはなし、大佐の剣を拾う。そして背中から第三撃。三撃目、背中からの攻撃は完全にしとめるためのものでしょうね」


 大尉は黒い瞳をわずかに細める。窓を背にしたハレイシアの髪は、日差しを受けて銀色にも見えた。


「ラズラス・マーブル大佐が剣を落としたと?」

「ええ。絨毯の下の大理石が少し欠けていましたから、おそらくは。大佐の剣は重いですからね」


 大尉の見立ては恐らく正しい。そこまでわかるものなのかとハレイシアはうなる。


「大佐もたしかに凄腕です。けれど敵を斬るというより、大剣で叩きつぶす、なぎ払う、そんな動きだ。襲撃者が思ったより素早くて、間合いに入られてしまったんでしょう」


 これほどの剣の達人を大尉に留めておくのはもったいない。政教分離政策がなければよかったかもしれないなと、ハレイシアは胸の内で呟く。宗教都市を治める神官一族は、帝国では大きな出世ができない。政治が宗教に侵されることがあってはならないという理由からだ。


「……突きが中心か。実戦的な、殺すための剣だ」


 ロッシュの言葉に大尉はうなずく。ハレイシアがわずかに微笑む。それはとても挑戦的なにおいがしたが、同時に絶対零度を思わせるような冷たさも含んでいた。

 床に軽妙な軍靴の音を響かせて、大佐が大尉に歩み寄る。背が低い二人はちょうど並んだ。


「聞き流してくれて構わないが……士官学校で習う型に似ていると思ったんだ」

「……あくまでこれは、私の意見として聞いてください」


 挑戦的な笑みを見せたハレイシアに、ユーミリアはためらいつつも口を開いた。


「ぜひ聞かせてもらいたいな。情報は多い方がいい」


 小さな風が窓を揺らす。雲がわずかに厚くなったのか、日がかげりはじめている。


「犯人はとどめを入念にさした。急いで逃げなければならないのにも関わらず、です」

「二撃目は胸を突いてる。放っておいても死ぬのに、わざわざ三撃目でとどめを刺した。それはなぜかってことだな」


 中佐はユーミリアの言わんとしていることを察知している。ハレイシアも思い至ってはいたが、唇を開くのをわずかにためらった。言葉を選んでいる。

 ようやく開いた珊瑚の唇から、言葉がこぼれ落ちる。


「確実に絶命させなくてはならなかった。顔見知りだった可能性がある、と? 誰かにその名を告げられることを警戒した可能性がある」


 沈黙が部屋を支配した。肯定とも否定ともとれない沈黙は、扉を叩くノックの音によって打ち消された。デューン大佐を呼ぶ声がする。大佐は「ちょっと失礼」と言い残して扉の向こうに消えた。やがて扉の向こうから、遠ざかる二つの軍靴の音がした。遠くへ行ったようだ。


「ユーミリア、犯人とラズラスが顔見知りだとしたら、新興宗教の線は消えると考えてもいいよな?」


 銀髪の中佐の問いに、黒髪の大尉は再び口を開いた。


「どうでしょうね。捜査に予断は禁物と言いますし。マーブル大佐とアスハト教に大きな接点がないのはたしかですが……顔見知りがいないという確証もない」

「暗殺者の狙いは大佐だったと思うか?」


 銀髪の中佐が発した問いに、黒髪の副官は臆することなく答える。


「いえ。はじめから大佐を暗殺したかったのなら、城には侵入しないでしょう。もっと楽な場所を選ぶはずだ。暗殺者は陛下を狙っていたと思います」

「自分の力を誇示したかったという可能性は?」

「その可能性は少ない。犯人は何も残さなかった。大佐の暗殺を予言していた人間がいるとかなら、怪しいですが」


 ロッシュが大きく背中を反らせる。ユーミリアは書類の束をまとめて棚に放り込んだ。ほんの少しの間、考えをめぐらせて、銀髪の中佐は応える。


「聞いたことがないな」

「あなたが言うならそうなのでしょう。間諜も数人放ちましたが、まだ何の情報も入っていませんしね」

「相変わらず仕事が早いな」

「仕事を押し付けあっている間に犯人が逃げて、そのままこちらに仕事が回ってきたのでは困りますから」


 微笑んだユーミリアに、間髪いれずにロッシュが告げる。珍しく、ロッシュの銀色の瞳が真摯な色を宿した。


「もう一つ頼みたいことがある。突きに特化した剣術流派の熟練者のリストが欲しい。それから士官学校の卒業者名簿と、在籍者名簿。剣術に秀でた者だけでいい。海軍と陸軍全部」

「わかりました。すぐに手配しておきます。アスハト教信者に該当者がいるかどうかもあわせて調べておきましょう」

「ああ、そうだな。念のために頼む」


 すぐにいつもの表情に戻って、ロッシュはデスクの上の書類に判を押した。

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