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UE戦記  作者: 龍美邦彦
1/1

初めまして

久々の没作品投稿です。続きは考えてないけど連載形式にしております。

ある日地球は悪魔に滅ぼされかけていた。そんな窮地を救ったのは世界政府が隠し通してきた異能の力をもつ人々たちだった。彼らは地球を守り見事平和を勝ち取った。しかし彼らは地球を救ったあとどこかへ消えてしまったのだった。


それから5年後世の中は平和な世界へと変わっていった。


とある高校の入学式だった。どこにでもある高校とどこにでもいるような高校生になった彼。これから楽しい高校ライフを満喫するであろう。


ある学生が一人の教員を一瞬みてすぐに姿勢を正す。教員も気づき目線が合わぬうちにお互い知らぬふりをしていた。


学校長の挨拶が終わったあと生徒達は教員が引率してクラスへとはいっていく。


担任の名前が紹介された後順番自己紹介していった。


次々と名前順に挨拶していき次の眼鏡をかけた地味目の少年へと順番が回ってくる。


「火野勇気です。好きなものはネトゲとこの世で一番怖いものは因果応報です」


担任は少し聞いてみた。


「因果応報って前になんか悪いことでもやらかしたの?」


「いえ…そういうわけではないんですが触らぬ神に祟りなしみたいなものです」


「ふーん不思議だね君」


「よく言われます…ハハ…」


次の人に順番が周り全員回った後担任である杉原先生は言った。


「先ほど言った通り私の名前は杉原浩二だ好きなものはアニメだ、いわゆるマニアであってオタクではない!今日から一年お前らを見ていくから厳しくいくぞ!以上だ!」


周りに動じさせない勇ましいマニア宣言であった。


そんなこんなで普通の学生生活が始まっていった。


しかし早速クラスでカースト付けが始まっていった。


火野は友達を作ろうと思うがここへ高校入学したのは滑り止め合格者だったのだ。いわゆる異端児が多く地方的にも中学からの付き合いを重んじる生徒のが多く火野はついこの街にきたばっかりでなかなか馴染めなかった。


「火野君だっけ?…この街初めての?」


隣の女生徒が話しかけてくる。


「え…そうだけどどうして?」


「なんかあたしと同種の感覚がしてさ、火野君だっけ?よろしく。あたし仁田琴美、あたしもこの街はじめてなの」


整った顔立ちで髪も目も日本人特有の黒でツインテールをしていた。


あわてて火野も挨拶を返す。


「あ、よろしく。」


「あとなんかったらあたしに言いな、あたしの親代わりがここの教師だからすぐにチクれるよ」


「あぁ…ありがとう…」


不思議な少女だけど問題はなさそうだった。その親代わりの教師を知るまでは。


なんとか一人友達ができたけどこれからは苦労するだろうなと火野だった。







校長室では。


「麗原さん、本当にうちにそんな学生がはいってきたのですか?」


校長室に座っているのは小久慈時雨という年齢不詳の若き女性に見える人だった。


「えぇ、一瞬こっちを見てまた冷静になっていたわ。やっと見つけたわ。この5年、あの男を見つけるのにどれだけくろうしたことか…」


「早速裏を取るつもりですか?」


「そうですね、ちょうど私が親代わりをしている女子生徒のクラスに入りましたから、彼女には何も伝えてなくただ眷属武術を教えてきましたから、ちょっと風変わりですがいい子です。伝えれば逆に不信を取られ彼のほうから消える場合が考えられるので」


「仁田さんでも彼単体は一筋縄ではいかないというわけですか。こちらもそちらと連携を取り裏をつけましょう」


二人の会話はそこで終わった。






学校が終わりなぜか仁田さんと二人でいた。


なんで僕の背後をまっすぐにとらえてきたんだ?足さばき的に見ても常人の足の動きがちがう…でも悪意はなさそうだし…


「ねぇってば!」


「ひゃい?なんですか?」


「この街初めてだから見て回ろうようち門限6時だし」


「そう…ですね…僕も初めての街だから見ておきたいですね」


二人はなぜか一緒に街をみてまわることにした。


なんてことはないただの探索だった。ゲーセン行ったり小物ショップ行ったりってこれってデートでは?


ちょっとうぶな少年のような感情が芽生えていた。


そこへ違う学校の服装をした学生が目についた。あの服装はすぐ近くにある東元学院の生徒であった。


彼らは陰になって一人の学生を脅していた。


「は!お前も落ちたなぁ!ガリベン松原く~ん!上見すぎて洋陽学校とかださすぎ!」


「それで俺になんのようだよ?お前らみたいに中堅の学園に入っていい気になるのはいいけど洋陽だっていいとこだぞ?」


「滑り止めで入った高校なんかにしがみついてばかみてぇ!中学んとき馬鹿にした分のつけ払ってもらわねえとなぁ!」


どうやら火野の嫌な因果応報というやつが松原という同級生に帰ってきたらしい。


こういう場合は見過ごすにこしたことがないが、「あんたたちなにしてんの!?」


「あぁ?洋陽の服じゃねぇかなんだ底辺かよ!ほら仲間がきたぜ松原く~ん?」


彼女は目にもとまらぬ俊敏さで東元の生徒たちの顎を狙っていった。


彼らはぐらついた後倒れていった。どうやら闇の中へと眠っていったようだった。


火野はついさっきそこにいた仁田がすべてを解決していったのにとぼけていた。


「大丈夫?確か松原だったけ?」


「あぁ…洋陽の生徒か…なんで助けたんだ?」


「なんか雰囲気とのりで」


「君は…まぁいいよありがとう僕は松原正一、洋陽の1年だ」


「あたしも入学したての1年よ、であっちにいるのも同級生よ」


指を火野に向けて彼女は言う。


あまりの物事のスピードと淡々さにどういう顔をしていいのかわからず一応松原の近くに歩いて行った。


「大丈夫?松原君だっけ?あと東元の人たちは気絶してるだけなの?」


呻きながら倒れている東元の生徒たち。多分であろうが掌で顎を男勝りにたたいたのだろう。


「私が女であるうえ掌で顎をたたいただけだから生きてるにきまってるでしょ?それともグーのほうがよかったかしら…?」


本気で考えているあたり少し彼女が本気を出したとき常人以上の動きをするだろうと確信できる言葉だった。


なにはともあれ松原を助けたことと生徒が倒れているのははっきり言って目に入れやすいばしょなので。


「とりあえず目を引きやすいから違うとこに行こう?」


火野は提案し二人も気まずくなってきたのか賛同した。


人ごみに紛れどこにでもあるベンチに彼女は少し緊張めいて座った。火野と松原は立っていたがだれも話をきりださないでいると彼女から会話をもちだされる。


「あたしも火野君もこの街初めてで歩き回ってたらあなたにであったんだけど…はっきりいって私親代わりに箱入り娘見たいな感じで育てられてこういうとき何を聞いていいかわかんなくて…」


どうやら彼女は行動は大胆だが会話などの話術は不得意らしい。


火野も何を話せばいいか考え切り出す。


「じゃあ改めて自己紹介からしない?僕は火野勇気、洋陽学校の一年B組、地方から上京してきたばっかりの田舎出身だ」


火野はあえて田舎と誤魔化したが彼女は一瞬の隙を見せず顔みてそれが嘘であることに気づくが触れないでおいた。


「あたしは仁田琴美、火野君と同じB組で私も地方出身で親代わりがこっちに来たから一緒にきたの、火野君も初めての場所っていうから一緒にみて回ってたんだけど、それにしてもこの街、洋陽の生徒に対して風当たりが寒いわね」


「僕は松原正一、一応この近辺の中学出で滑り止めの洋陽学校の特別進学コースのA組だよ、この街は中堅の高校が多くて名門は青龍学院って高校なんだけどそこを滑っちゃって洋陽にかろうじてってとこだ。いずれ大学は青龍大学に行くと決めてるんだ、まあ風当たりが冷たいのは中堅を多く選ぶ人が多くて落ちるって言ったらここに運ばれるから中堅も受からないのかよ的な態度をとられるからだと思うよ?」


「へぇー青龍ってそんなに頭いいのばっかなの?あたしほんとそこのところ疎くて…」


「なんでも青龍学院に入れば大学までエレベーター式に大学まで行ける人が多いんだけどたまに問題児やテストで赤点ばっかだと違う学校に強制的に編入させられたりするらしいよ?あとこの大学出は有名政治家やスポーツ選手や科学者を多く輩出してるから偏差値はかなり辛いけど優遇はいいらしいよ」


「すごいとこなのね青龍ってとこ」


「青龍学院には落ちたけどただでは転ばないよ!特進コースで知恵をつけて青龍大学に合格するのが僕の今のスタート地点に向かう寄り道さ、別にほかの学校生徒を見返すとか考えてないよ。上に行きたきゃ必死になればいいし今に保身するならそれもいい、僕は僕の道をゆくだけさ、そういえば火野君は…」


街の中があわただしくなっていたのを感じ三人はとっさにその慌ただしい方角を見てみる。遠くからは救急車や消防車が後ろから走っていく。火野には心当たりがあった。仁田も聞かされたことがありそれの対処をするために暗殺術を学んでいた。しかし松原は一般生徒でありなにが起こったのかわからなかった。


「「二人とも逃げて…え?」」


火野と仁田は同時に言いだして困惑していた。お互いが発した言葉は同じ意味である、守るもののためである。


「火野君と松原君はここから遠くへ逃げたほうがいいわ!」


「仁田さんこそ女の子なんだし逃げなよ!?」


「なにがどうなってるの?」


松原は何で二人が何にこんな急な時に言い争っているのかわからなかった。


とにかく逃げるようにお互いが言い争っている火野はあきらめたようにしょうがないと言い。


「じゃあ松原君一緒にいくよ、仁田さんも冷やかしなら早く逃げるんだよ?」


「わかったわじゃあね!」


全速力で目的地に向かう仁田だった。


「松原君、多分かなりあっちは危ない状況だから早く逃げるよ?!」


「なんなんだ?何が起こってるんだ?まさか5年前のことが関係してるんじゃぁ…」


「松原君その前に見てほしいものがあるんだ…」


火野は人差し指を向けていきなり指先から炎が出ていた。


「えぇ?炎?あぁ…zzz」


炎を見せたとたんに松原は深い眠りに入ったのだった。あとは彼を火炎移動という火野にしかできない技で遠く先の5キロメートル先にベンチが見えそこに松原を置いていた。


「ごめんね松原君…あれには誰も関わらせたくないんだ…」


そう言って松原を後にしてまた火炎移動をする。









仁田は走っていた。まさか親代わりの眷属になって初めての仕事がこんな味方がだれもいない場所で眷属器を使うとは思っていなかったからである。自分を冷静に冷静にと思いながら現場にたどり着く。


人には見えないくらいのスピードで救急車や消防車を通る、さっき火野が感じた通り彼女は未知の力を持っていた。


そこにはさっきの東元の生徒が何かわからない黒いドロッとしたなにかに飲み込まれる瞬間だった


逃げる生徒は気を保っていた最後に仁田に助けてくれというような眼をして飲み込まれる。


それを見た瞬間5年前の自分を思い出し足を止めてしまう。


しかし彼女は思い出を巡らせた一気にこめかみに怒りの青筋を膨らませ。


「お前らのせいで!お父さんとお母さんが!」


彼女の記憶の両親は5年前に悪魔たちに殺されたのだった。


そして眷属器を広げる。周りでは火災があったりして緊急事態でいろんな医療従事者などがうごいていたが仁田のところには来ていなかった。それはそれを行った存在が逃げていたからである。そして不遇にも路地裏で憤慨していた東元の学生たちと出会いためらわず食べようとしていた悪魔だった。


「知ってるわよ!あんたたちはその場で人を食わずに後で消化するってこともね!アイスソード!」


彼女のてから悪魔を滅する眷属器アイスソードを顕現させる。右手首から先がすべて氷の氷柱になり突き刺す態勢をとり攻撃に転じる。


「はぁぁぁあああ!!」


目に見えぬスピードで泥のような悪魔に剣を突き入れようとすると、ぐるぐる、という音と同時に東元の学生を悪魔は突き出してきた。


一瞬迷い手を止めてしまった。


「ちっ!!卑怯ものめ!」


というと悪魔はまた生徒を体の中にいれた。


手が出せない状況である。攻撃しようとすれば悪魔は生徒を人質にガードしてしまう。


苦悶が表情でていた。


(あの人だったらこんなやつ一瞬で氷漬けににして倒すのに…)


「そうだわ!」


何かを閃いたらしく剣を地面に突き刺し


「あんたを凍らせて消してしまえばいいのよ」


(あの人は言っていたは他意のない存在に能力の一部は効かないって)


「アイスフィールド!」


突き刺した地面から悪魔の元まで氷が張っていきそのまま悪魔を氷漬けに成功した。


あとは凍った悪魔に剣で薙ぎ払い砕くだけ。少し心配なのは本当に生徒が無事かということだった。


動かなくなった悪魔を叩きつけた瞬間生徒たち3人とも無事であった。


ほっと息を吐いて安堵する仁田だった。


彼女の戦いはここで終わったのだがその大空ではそれ以上のことが展開されていた。以上というより小規模の戦いであったが。悪魔は頭上にも存在していた。仁田は頭上にすぐ気づきビルの屋上に出る。


見るのはおぞましい声で悲鳴を上げチリのように燃えていく悪魔の姿だった。仁田は感じた。この悪魔はさきのドロドロの悪魔と違い、頭と胴そして四肢に黒い体と羽があった。確実に上級の悪魔だが誰がこの悪魔を滅したのかは謎だった。


そして仁田は悪魔がなくなるまで見終え危険が去ったのを眷属器を通して感じ取っていた。


すぐに東元の生徒たちがいると救助隊に報告してその場を去った仁田琴美であった。


あとから氷結移動でいきなりシルバーへアーの美人教師こと麗原が現れた。


「師匠!」


琴美は顔が晴れていっそ安堵を増していた。


「大丈夫だったようね琴美」


琴美の目には涙がいっぱい溜まっていた。初めての緊急と怒りと悲しみ、いろんなことがありいっぱいいっぱいで限界寸前だったのだ。


「私…というよりあいつに助けられたわね、姿は見せずカオスだけを2匹も殺すなんて…やっぱりあいつの力は今後この都市に必要ね」


「ふぁい?グスッ…何のことですか?」


「まぁいいわ、琴美が無事で私は何より幸せだもの」


そういって麗原は琴美を抱きしめていた。












琴美が戦っている最中のことであった上空には二体の上級悪魔がいた。


「あのドロドロ、いつになった中級に行くのやら」


「ガッ八ハさあな!まああんな娘程度なら悪知恵くらいおもいつくだろうさ」


と先ほど突き刺そうとしていた瞬間生徒を盾にしていた。


「ほらな?ガッハハ」


「どっちにしてもあの眷属器はヴァルフリーゼのものだ、あの娘を餌に…ぐぅぅああぁぁ!!」


「どうした兄者!」


「燃える!!!熱いぐぅぅぅああぁぁぁあ!!」


「本当にどうした兄者?」


「じがづぐなぁああああ!に…げ…ど…」


兄者と呼ばれていた悪魔は内側から燃えてチリになっていった。


「なんだ…なにがいる…」


下を見ると琴美が下級の悪魔を退治したところだった。そして自分にもその炎は近づいていた。


内側から念話のように語り掛ける存在が遠くか近くかわからないがいた。


(お前らはにげられないよ)


そして一瞬に悪魔を燃やし尽くしたのだった。


苦痛に顔を歪め耐えるが内側からでてくる炎はその存在を許さずチリ化す。その一瞬を琴美は見ていたのだった。











麗原はカオスと呼ばれる下級悪魔一匹と上級悪魔2匹は感知できていたが上級悪魔を滅した存在は感知できていなかった。


(クリアのやつめ、どこにいる?)


あたりを氷結界でつつんだがそれ以上情報は得られなかった。気づくはずもない。彼は麗原のさらに後ろ4キロに存在し上級悪魔を手玉に取ったのだから。


クリアこと火野は一人事をしていた。


「やっぱりヴァルフリーゼと眷属だったか。まぁクリアイコール火野に結びつかないとはいうもののこの街に居るという情報だけでも彼女にとっては大きな情報すぎたかな…まぁいっか~…青龍大学か、もし高校を卒業出来たら受験してみたいな」


平凡を好む彼にとって平和でなければいけない世界は愛しく、また彼にとっての未知の部分を体験したいと思う部分は悪魔を何体殺そうが心から思うものであった。そんな彼はのんきに他ならなかった。


5年前から行方不明だったアンノウンエレメンツの一人、その炎は太陽よりも熱く氷よりも冷たいと評される矛盾の規格外、クリア。彼らは超自然であり異能ではない。


そう、これは人知れず悪魔と戦う戦線、アンノウンエレメンツ戦線なのだ。

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