第1話 消極少女の出会い
初めまして、狐上 百合です。
前まではTwitterでちょこちょこ書き溜めていましたが、文字数制限などで描きにくいためこちらに移行しました。
この作品が完結次第新たな作品を書かせていただきます。
ライオネル歴666年秋 とある王国にてー
白衣を着た女性達が慌ただしく右往左往している中、身なりの良さそうな男は苛立ちを顔にうかべながら口を開いた。
「まだか!まだ生まれないのか!!いつまで待たせるつもりだ!!まさか赤子が女児であり、隠し通してる訳では無いな!!」
何人もの女性がそれに怯える中、閉ざされていた扉が開きそこから1人の女が出てきて、大声でけれど冷静にこう告げた。
「無事男児が産まれました。けれども難産であった為、母子ともに疲れており休ませました。明日の朝お目にかかることが出来るでしょう。」
それを聞いた男は大層喜んだ。
「そうか!よくやった!!それでは明日の朝出直すとしよう!」
男が去っていくのを確認し、女性達は自分のやるべき事のために動き始めた。腕の中に何かを抱え出ていった人影に気付かぬまま……
数年後ー ライオネル国にて
「もう嫌。なんで私はこんな目に遭わなきゃ行けないの。今日で全部終わらせてやる!!」
ライオネル国の一角にある森の中で、綺麗な黒髪を靡かせながら少女は崖の上に立っていた。崖の下はそこが見えなくなっており、落ちたとしたら生きて戻ってくることは不可能だ。
そんな崖の縁に立ちながら、彼女は何もかも諦めたような目をして足を踏み出そうとしていた。
「なぁ、なんでここで死のうとしてんの。まだ若いのにさ、そんな何もかも諦めた顔すんなよ。」
その声に弾かれたように後ろを向くと、この周辺では見たことの無い男がたっていた。
「貴方、見たことの無い顔ね。誰?まぁ、誰でもいいわ。どうせただの気まぐれで声をかけたんでしょ。ほっといて。」
「そう言うなよ、見つけちまったからには死なせねぇよ。というわけで話聞いてやるよ、いくぞ」
そういうや、否やその男は彼女の返事も聞かず強引に手を引き森の外へと連れ出した。




