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異世界に探偵は必要ですか?  作者: アイザック・ゴーマ
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4-1:ノウレッジⅠ

   4-1:ノウレッジⅠ

 



『昔。

 君のおじいちゃんもおばあちゃんも知らない大昔の話だ。

 世界でたくさんの争いが起こっていた。

 君の遠い先祖たちも戦っていたはずだ。

 または、どこかに隠れて生き延びた。

 その争いでたくさんの生き物が死んだ。

 もしかしたら、君も生まれることはなかったかもしれない。

 

 たくさんの種族、たくさんの王がいた。

 時には手を組み、時には裏切りがあった。

 たくさんの民が死んだ。

 世界は悲しみにあふれていた。


 そんな世界に一人の魔女が生まれた。

 魔女は世界の誰よりも魔法を操り、誰よりも命を慈しんだ。

 魔女は争いのただ中に入り、魔法でいくつもの争いを止め続けた。

 そうしていると、いつしか魔女の命を狙う王も現れた。


 しかし、魔女の強大な力の前に誰もかなうものはいなかった。

 そうして、争いは次第に減っていった。


 英雄。

 王。

 神。

 魔女はさまざまな名で呼ばれるようになった。

 争いに疲れていた者たちは種族を問わず、魔女を尊敬した。

 王たちも対話を選ばざるをえなくなっていた。

 そうして、世界は今日の平和の道を歩み始めた。

 

 それでも、争いはときおり起こった。

 その度、魔女が止めていた。


 だが、魔女はまた、恐怖の対象でもあった。

 その神にも近い力は命を奪うも戻すも自由であったからだ。

 争いを止めるために多くの者が魔女に命を奪われ、そして、戻された。

 

 それまでに長い年月がかかった。

 しかし、ついには全ての種族が平和を選び、歩みだしたのだった。

 

 その魔女はそのうちに何故か姿を消した。

 魔女は伝説となった』



 『世界を変えた魔女の伝説』。




   *



 少しアニメーションのあるアーティスティックなイラストとともに、文字と落ち着いた声のナレーションで物語は語られた。

 ナレーションの声も凹太郎にわかるようになっていた。

 凹太郎は思った。

 絵本という割には対象年齢は小学生あたり向けのようだ。

 漫画がないというこの世界で、それに近いものなのかもしれない。

 細かくコマ割りのされていない漫画といって差し支えない。

 それにしても……



「こりゃまた、なろう系みたいなチート魔女の話だな」



 凹太郎はつぶやいた。

 ミゴは「ナロウケイ? チート?」と、首をかしげていた。

 凹太郎はかまわず、



「ミゴさん。

 これで終わりじゃないんですよね?

 問題の、王を殺すという話も……」



「ええ。

 今のが世界的に伝わる伝説の魔女のお話。

 続きというか、この国に主に伝わる続きがあるのです。

 ほかの国にも広まってはいますが、好まれる話ではないですね。

 真偽は怪しいですが、歴史上の記録でいえば整合性がある」



「では、次はその話をお願いします」



「いいでしょう、オータロ」



 ミゴは机上のタッチパネルを操作し、別の画面を呼び出した。

アイザック・ゴーマの小説挑戦作だぜ。

誤字、脱字は随時修正していくぜ。

特に見ても面白いことはやりませんが、Twitter、チャンネル登録もよろしくだぜ。

リンク貼っていいかわからないので、興味がある方は検索してみてだぜ。

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