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異世界に探偵は必要ですか?  作者: アイザック・ゴーマ
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0:プロローグ

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 空気がしんと澄み、純度の高い月が浮かんでいる。

 高層ビル群の中、その一つ。

 広い敷地を持ち、中身は大病院を備えている建物。

 その屋上。

 自殺防止用の高めのフェンスに囲まれたその場所に、二人、いた。

 一人は男。

 名前を「藤原 凹太郎」(ふじわら おうたろう)という。

 24歳、身長170cmのやせ形。

 黒パーカーにジーンズとラフな服装である。

 見た目は、テレビの街頭インタビューに何度出ても同一人物だとバレない程度の凡人性を持っている。

 少し特殊なことといえば、この男、探偵を生業としていた。

 そして、その生業が禍となって、今、この男、凹太郎に降りかかっていた。

 凹太郎は地面に這いつくばる姿勢でいた。

 その腹のあたりには、月明かりに照らされ、血だまりができているのが見えた。

 


「う……ぐ……」


 

 凹太郎はうめき声をこぼした。

 弱弱しく伸ばしたその右手をもう一人に向けていた。

 この場にいるもう一人。

 全身を覆う外套、そして不気味な仮面をつけていた。

 体格は大きくなく、凹太郎よりも小柄である。

 そいつは、その両手にそれぞれ小さなナイフを持っていた。

 その両のナイフから滴っているものは凹太郎の血液であろう。

 そいつはただ静かに息を引き取ろうとする凹太郎を眺めていた。

 凹太郎は薄れゆく意識の中で思った。

 


(死ぬのか……死ぬな、これは

 ……やだやだ、いやだぁ。

 ……まだ、彼女ができたこともないのにぃ。

 ……死にたくない、死にたくない、死にたくねー!

 ……かわいい女の子とデートするんだぁ!……)



 残り僅かな力、凹太郎はその右手を伸ばす。

 しかし、今度は、もう一人に対して伸ばしたものではなかった。

 生への執着。

 死への恐怖。

 ただ生存の一点に凹太郎の想いが収束していく。

 その時、どこかから声が聞こえた。

 凹太郎にはそんな気がした。



『…………たすけて…………』



 消えゆく意識の中、凹太郎はその声を強く掴んだ。

アイザック・ゴーマの小説挑戦作だぜ。

誤字、脱字は随時修正していくぜ。

特に見ても面白いことはやりませんが、Twitter、チャンネル登録もよろしくだぜ。

リンク貼っていいかわからないので、興味がある方は検索してみてだぜ。

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