伝説の…
はいわけわからんことになりましたね。
あ、明日誕生日なんでだれか祝って←
スキル欄には【スロー】の文字しかなかった。とりあえず詠唱してみた。
「…何も起こらないんですけど!?」
なんてことだ、何一つ自分に変化がない。いや、自分がスローになったらそれこそ終わりだが…。
「儚い人生だったなぁ…(泣)」
こんなところで俺の人生が幕を閉じるとは。せめて、総再生回数100万回は行きたかったなぁ…
「…ん?」
30秒程度経ったが、未だゴブリン達の攻撃はない。…もしや、【相手の動きを鈍らせる】スキルだったのか?
「とりあえず、逃げるか…。いや、」
その辺にあったそこそこ太い木の棒を手に取った。攻撃力1だろうが、絶対に1ダメージは与えられるからな。ポケ○ンがそうだったし。
「うおおおおおおっ!!!」
全身全霊を込めた一撃、感触は十分だ。
\1/
…しかし、俺は攻撃力1。最低限のダメージしか与えることができなかった。
「待てよ?これってもしかして…」
ずっと俺のターン!?そうと決まれば…。
\1/\1/\1/\1/\1/\1/\1/\1/ 【ゴブリンA を たおした ! レベル が あがった !】
よしっ!この調子で残り2体も倒すか。
「ゼェ…ハァ…も、もう出てこないよな…?」
あの後、最後の一匹が仲間を呼んで、その呼ばれた仲間がさらに仲間を呼んで…というのを繰り返した結果、約50体と戦うはめになった。しかしその甲斐あってか、レベルがかなり上がった。
「レベル9か…攻撃力も10までアップしたし、まあよしとしよう」
とりあえず疲れた。木陰で休もう…
「おにいさんっ、起きて起きて!」
すぐ側で誰かの声がしたので、反射的に起きてしまった。
「あっ、起きた!ねぇねぇイミナ!やっぱりこの人だよ!【伝説のエディター】の弟子っ!」
「そうね…。それにしても少し間の抜けた顔ね。どうにかならないのかしら」
話したこともない相手に間接的に顔を弄られるこの不快感よ。てか、【伝説のエディター】って何!?
「どうやら事情が何一つ飲み込めていないようね。頭が可哀想というか…」
「いや、流石に辛辣すぎるだろ!」
思わず大きな声を出してしまう。いやそりゃ何一つ話してもないし、それに初対面の人からいきなり罵倒されたら誰だってキレるだろ!
「あー、イミナの悪い癖ー」
「アザナ、わたしの口が悪いのは重々承知だから分かってると思うけど、この人はあの方の弟子なのだから、もっとしっかりしてもらいたいの」
…もう何が何やらさっぱりだ。とりあえず、黄色の髪をしている天真爛漫そうな子がアザナ、紫髪の、2人の会話からして恐らく年上であろう毒舌少女がイミナって名前なのだけは分かった。あとマジで【伝説のエディター】って誰?
ぷりふぇーす