第11話:幼女とショタ
魔王城に向かってパタヤ村を出発してから5日ほど経った森の中を現在馬車で疾走中です。
なぜかって? 実は馬車の後ろから大量のオーク共が追って来てるからですよどうしてこうなった?
ー初日 朝ー
「マードックさんこの馬車貰っても良いんですか? しかも立派な? お馬さんも付けてもらっちゃって」
「かまわねえさ。ドラゴン討伐に連れて行って戦闘後にあの場から逃げ出さず待っているなんて変に肝も据わってやがるみたいだしな、しかもお嬢ちゃんの事を気に入っているみたいだからな選別代わりに受け取ってくれや」
「そ、そうですかそれではありがたくいただいていきます。旅の足が確保出来て助かりました」
馬車は正直助かるんですけどその馬車を引く馬なんだけどなんて表現したら良いんだろうか……コレは馬ですか? 何かに例えるとするなら松風とか黒王号とかばんえい競馬系の巨馬ですやん。
おかしいな確かドラゴン退治の時は普通サイズのお馬さんだったはずなんだけど馬もレベル上がって進化したのかな? どうもパタヤ村の人には普通の馬に見えるみたいだけど。
「それともし大森林に入る場合は気をつけろよ同じ魔物でも強さが外の魔物よりも桁が違うからな、ゴブリンがホブゴブリン以上になってやがる……それと運が良かったら森人族に逢えるかもしれんぞ?」
「本気ですか!? 初戦闘がドラゴンだったしまだまともに魔物との戦闘なんてしてないのに……森人ですか良いですね逢えるといいな森人に(胸的に)」
こうして前半ドヨドヨ後半ウキウキとしつつ魔王城に向かって行ったのです。
ー4日目 夜ー
ここはパタヤ村から4日程のところにある大森林の手前の広場
「それでは今日はこの辺りで野宿にしましょう」
「分かりました」
これまでの3日間は特に魔物に襲われることもありませんでした。ときおり遠くに魔物を見かけましたが、こちらを見つけると慌てて逃げさっていくんです。こちとら女子供しかおらずか弱く見えると思うんですが……。
さすが野生の生存本能と言うところでしょうか? 無駄に戦闘にならず助かるというかそれから順調に進んで4日目になり、5日目を迎えるために早めの食事を済ますと退魔の魔法アイテムを使いさっさと寝る事にしました。
就寝してから数時間ほど経った頃、私はめくるめく夢の世界に旅立っていたがふと私の右半身側がだんだんと暖かくなってきたのを感じた。
夢心地の私は無意識に手でその場所を弄り始めた……これはなんだろう? あったかいし触るとぷにぷにしてる……やめられない、とまらない。
「オネエチャンクスグッタイヨ」
ん!? 聞き覚えのない声だ、こんな声の人ってパーティにはいなかったよね? 夢心地だった私は意識を取り戻すと閉じていた瞼を少しずつ開けて隣に居るであろう人物を確認した。
……え~と何だか見た覚えのない可愛い幼女が隣に居るのですが何故でしょうか? ヴィヴィちゃんとは違った可愛さですけど。
「あの~どちらさまでしょうか?」
「オネエチャンヒドイ、シェラハシェラダヨ!」
「シェラちゃん人間になれるの!? しかも喋れるの!?」
「ウン。ナントカコノサイズトカタコトナラ」
「そっか、シェラちゃんまだお城までは大分あるし念の為に寝る時以外はドラゴンに戻ってもらっても良いかな?」
「ウン、ワカッタ。イマハイッショニネテモイイ?」
「良いよ。シェラちゃん一緒に寝よ」
シェラちゃんを毛布の中に誘い一緒にくっ付いて横に寝そべった、人型になったシェラちゃんはドラゴン時と違いどこもかしこもぷにぷにで、暫くの間シェラちゃんと戯れてしまい寝れなかった……ヤバイ!? 私はいけない道に行きそうです。
ちなみにヴィヴィちゃんは私の身代わりにヴィスさんの胸の中で死にかかってました。
ー5日目 朝ー
朝起きて朝ごはんの後にみんなにシェラが変身出来ることを教えて、目の前で何度か変身させて見せた。
「ほう、シェラが人型になれるとはかなり優秀な古龍種族らしいの」
「そうなんですか?」
「竜種で人型に成れるのは特に能力に秀でた種族だけじゃ」
「それにしても可愛いですね~、マオちゃんの次に可愛いですよ」
「ヴィスさん相変わらずブレませんね」
「シェラカワイイ? エヘヘ♪」
みなさん朝から元気ですねコレが女子会か!? みんなの中でだれが可愛いかって? もちろんシェラちゃんですよ、わたし? 自画自賛的な事を言ってた事もありましたね……。
「それでヴィヴィちゃんこれからどうしますか?」
「それなんじゃが一応選択肢は2択ある、このまま大森林沿いを馬車で行く遠回りのコース、もう1つがこの大森林の中を横断して行く最短コースじゃな」
「そうですか……私的には時間的な制限が無いので無理に最短コースにしなくても良いと思います。大森林内だと馬車が走りにくいでしょうしそれに魔物の強さも変わってくるんですよね?」
「そうですね。それではもう少し休憩してから出発しましょうかマオちゃん?」
「そうしましょうヴィスさん」
「マオオネエチャン、シェラトアソンデー」
ーーーーぃーーゃーーーーたすーーーー
「っん!? 何か悲鳴みたいな声が聞こえませんでした?」
「マオよ向こうの森で争う音が聞こえるのじゃ!」
「ヴィヴィちゃん良く聞こえましたね」
「魔王の耳は悪魔耳なのじゃ!!」
いずれは私の耳も悪魔耳に……っは、いけない・いけない助けに行かないと私達は急いで大森林の中へ馬車を走らせます。しばらくすると前方を走る人影が見えました、ぐったりした黒っぽい皮膚色の子供を豚顔の人が担いで連れ去ってるところでした。
「子供が攫われている助けなきゃ……シャドウバインド!」
「ブキーーー!?」
私が咄嗟に唱えた束縛呪文は豚男の足元から勢いよく無数の鎖を吹き出し、豚男は雁字搦めになりその上バランスを崩し悲鳴をあげながら顔面から地面に突撃していきましたが、その際子供は空中に投げ出されてしまいこのままでは地面にぶつかってしまいます。
「ヴィスさん!!」
「承知!」
私の声を聞くと同時にヴィスさんは空中を走るが如く疾走し、難なく子供を空中でキャッチして見せました。
「ヴィスさんナイスキャッチです!」
「マオちゃんこの程度の事なんて造作もないのよ~♪」
良かった無事でしかしなんでこんな所に子供1人でいるんだろう? 気絶してるみたいだし起きたら聞いてみよう。
「こんな所に子供が1人なんて危ないですね、近くに保護者はいないのでしょうか?」
「捕まっておったが子供とはいえ本来なら大丈夫じゃったはずじゃこれでも森人族じゃぞ」
「っえ! 森人なんですか!?」
「なんじゃ気付いておらんかったのか、ただし闇が付くがな」
「……闇森人族ですか」
遂に出逢ってしまった森人族しかも闇森人族ですよ、果たしてこの子はどうしてこの様な所にいたのだろうか、それよりも良く見ると意外と可愛いなこの子……私の○○○センサーがキュンキュン反応してる。




