第１話：プロローグ
初の連載物です拙いですが出来るだけ頑張って続けたいと思います、応援の程よろしくお願いします。m(_ _)m
※随時修正をかけていきます※
……又、夢を見る……
…………同じ夢を繰り返し…………
……遥か昔のような……
…………ごく最近のような…………
……淡く……
…………儚く…………
……そして胸を締め付ける憎悪にも似た夢を……
ー？？？ー
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……どこからか言い争う声が聞こえる。
「魔王ヴィルヴィンドよ、遂に年貢の納め時だな！」
「（こやつにこれほどの力が）……なぜだ勇者よ、なぜ、我を裏切った！！」
「異な事をいう、そもそもオレは裏切ってなんていないぞ？」
そういう勇者の目にはハイライトが消えており、視線もどことなく彷徨っているようにもみえた、ただ、言葉に淀みはなく受け答えはハッキリしているようだが会話はズレているように感じた……
「嘘だ！魔族と人族との平和の証にオマエが欲していた秘法を教えたではないか、なのに我に剣を向けている事が裏切りではなくなんだと言うのだ！」
薄暗くだだっ広い広間の様な所で２人の男女が手に武器を持ち互いに睨み合っている。
「別に平和な世界になったあとオマエが居ては都合が悪いだけだよ」
「そんな……まさか！？あの女神に誑かされたか勇者、いや、ガイーーー！！」
「オマエと話すことはもうない、さぁお別れだ。女神アルメイヤよ、勇者ガイ＝シシオウの名の元に、さらなる光の加護を。そして、魔王を魂ごと消滅させる力を与え給え〜！」
勇者は女神から賜った聖剣を頭上に振り上げ、周囲に響き渡るほどの力強い声で女神に助力を求めると、願いが聞き届けられたのか聖剣に神々しいほどの輝きが集まりだした。
キィィイィィーーーン！！
そして、目が眩むほどの光り輝く聖剣を目の前の魔王に向かって勢いよく振り下ろした。
「光になれー！ 神光滅破斬！！！」
「させるかーーー！！」
勇者が振り下ろした聖剣から勢いよく放たれた閃光は最大限に防御を固める魔王を物ともせず真っ直ぐに身体の中心部に吸い込まれていった。
ドウゥーーーン
「ギィッヤャャャーーー！！！」
「成敗！」
「っお、おのれ〜勇者〜おのれ〜女神め〜〜〜」
バタッ！！
魔王が断末魔をあげて倒れあたりが静かになると、勇者の身体から虹色に輝くオーラが溢れ出し、それが段々と人の形をとり、しばらくするととても美しい女神がその場に現れた。
「……よくぞ魔王を打ち倒しました勇者よ！」
「おぉ〜女神様、貴女のご加護のおかげです……」
魔王の亡骸のそばで２人は勝利の余韻に浸りながら会話をしだした。
しかし、いつの間に現れたのか広間の隅では１人の半透明な女の子が事の成り行きを見て呆然と佇んでいた。
『……っな！ なんじゃこりゃーーー！？ なんで私が殺されなきゃならないの？ 悪い事なんてしてないのに！』
『……っていうかココ何処よ？ なんでこんな所にわたしがいるのよ？……あ？……れ？…………わたし？……わたしってだれじゃ？………わらわは死んだ？……だれがだ？…………死んだってわたしが？……と、とにかくココから逃げなきゃ。』
女の子は想像を絶する自体に半ばパニックに陥っていた、だが、なんとか我を取り戻した女の子がその場から立ち去ろうとした時。
「っは！？ 勇者よ待つのです！」
「……どうかなさいましたかアルメイヤ様？早く国に戻りましょう」
「勇者よ、よく分かりませんがあそこの隅に魔王に似た気配があります、もしや魂がまだ消滅していないのかもしれません、それにこの場から逃げるつもりのようです！」
「ナニ！？ 往生際の悪い魔王め！ 女神アルメイアよ、勇者ガイ＝シシオウの名の元に光の加護を、魔王よ滅せよ！ 聖光聖域！！！」
勇者が呪文を唱えると魔王と戦った大広間一帯が聖なる光に満ちていき不浄なるものはその姿を維持できなくなっていく、そしてそれは半透明の女の子も同じようで……
パァ〜〜〜〜〜〜！！！
『きゃあ〜〜〜、手が…足が……消え…ちゃう……わた…しが消えちゃう……よ〜、た、助…けて……誰…か……わたしを……私を助けて〜！！！』
ー某都市ー
ガバッ！！
「っは！はぁ〜はぁ〜はぁあぁぁ〜！！……また、あの夢なの！？」
……私は都内某所に住む何処にでもいる平凡なＪＫだ。
近頃、私は変な夢を頻繁に繰り返し見る。
まるで、男の子が大好きなRPGゲームみたいな勇者が魔王をやっつける夢を。
それだけなら普通は主人公の勇者役は私で、敵対する魔王をやっつける夢で済む話になるんだけど。
だけど、夢では私の方が何故か必ず魔王役でしかも自由に動かせず、勇者と思われる青年に何度も殺されるの……しかも夢のはずなのに痛みが本当に受けたように感じるくらいリアリティがある……。
ただ、この夢を見始めた頃からだと思うけど私の左胸には……正確には心臓の位置に何か痣の様なものが浮き出てきた、コレが何なのかは私には分からない。
しかし、 最近この痣の様なものが刻々と何かの模様のようなモノに見え始めた事と、何か関係があるのかもしれない。
先の見えない不安に私の心は日々募る恐怖に締め付けられる思いに駆られる。
もう少し軽いものにしておけばと、早くも後悔・・・
＿|￣|○
感想よろしくお願い申し上げます＿φ(￣ー￣ )
