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第10話 むぎゅたーんの技



「あの、冗談ですよね」


 だとしたら、「面白い冗談ですよね!」


 なんて、そんな風に愛想笑いしてこの場を終わらせようと思ったのに……。


 冗談などではなかったらしい。


「いいえ、本気ですよ。貴方はとても面白い。だから、興味が湧きました。私の家に住んでもいいですよ」

「いえ、ですから、それはちょっと。そのそこまでしてもらうのは、先生に悪いですし、ね?」


 悪党の仲間の家に誰が住むのか。


 私はひっしで、オコトワリの言葉を探す。


 その家、危なくないですか?


 人体実験のミイラとか転がってないでしょうね?


 家に入ったとたん牢屋に入れられるなんて事になったら、ノワール様の助けをするという私の目的が果たせなくなってしまう。


 それからも、目をそらしながら、必死に断り続ける私。


「ですからいいですってば!」


 一向に引く気のない相手の姿勢にきれた私は、支度のために手に持っていたカバンで、ずいずいちかよってきていた保険医の顔をむぎゅっとおしかえして、その反動で華麗にターン。


 身をひるがえして、脱兎のごとく保健室から脱出。


 病弱な体に鞭打って、学校内からすたこらさっさと逃げ出すはめになった。


 乙女ゲームの登場人物だからイケメンだし、目の保養にはなるけれど。

 あの人、心の底が見えなくて怖いのよね。



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