第5話
「降りてきやがれ!!このくそったれ魔法使い!!」
「つかまらないよー」
「綺麗ー!」
全身を虹色にうっすらと輝く泡を纏いふわふわと空中を飛びながら眼下に見える魔女狩りと子供、通りがかった通行人に手を振るクルツ。
今日ばかりは追いかけてくる魔女狩りも突き出される槍も怖くはない。
(僕にも空を飛ぶ技はあるにはあるけど、これ飛ぶ方向を選べない上に一定時間経つと割れちゃうからなぁ…………あれ?割れる?)
不穏なことを思い出した瞬間、泡が割れた。
「うわああああ!?」
「捕まえろ!!やれ!!」
落ちて尻餅をつくのとほぼ同時、あっという間に魔女狩りに取り囲まれ捕縛されるクルツ。
「暴れるな!大人しくしろ!!」
「痛い痛い折れる折れる!!ええいこうなったら!!」
縄で後ろ手に縛りあげられそうになった時、クルツは仕方なくある魔法を使った。
「ぬおッ!?」
「うわあ!?」
クルツの身体から茶色く濁った油があふれ出した。
身体から流れ出る油と全身ヌルヌルになったその姿はまるでナメクジのよう……
子供も、見ていた大人も思わず顔をしかめた。
「おい待ちやがれ!!気持ち悪い動きをするな!!」
「滑る!あべッ」
魔女狩り達が油で悪戦苦闘する中、縛られたままのクルツはその場に寝転がり地面を滑走して逃げた。
残された大量の油で住民が怒ったのは言うまでもない。
「全身ヌルヌルだよ全く……」
全裸になって服を絞って油を出すという光景はさぞ珍妙に見えたことだろう。
火をつければよく燃えそうな服を脱ぎ棄て自宅の床(地下水道にそのまま寝そべる。
「背中にものすごい砂が付くな……」
「何してるんだお前は……」
「あ……」
全裸でヌルヌルまみれになって寝っ転がっているクルツ、そこをギースに見られた。
終わった…………
「




