働き者の転生者と怠け者の転生神3
初期設定とやらが終わり
僕は鏡の前に立たされていた。
これをくぐると異界に行けるという。
にわかに信じがたいが
そういうもんか、と思うことにした。
そうじゃないとやっていけないような
そんな気がした。
「…よし」
もう後戻りはできない…。
僕はこれから新たな人生を歩むんだ…。
出来る限り前世のことは忘れよう。
そして何があっても死なない…!
覚悟は決めたんだ…!
行こう…。
そして僕は鏡をくぐった…。
「よーし
今日の仕事おーわり!
ローア!飲みに行こうよ!」
「行きません
酒弱いんだから
ちょっとは自重してください
…そういえば
彼に何のスキルをつけたんですか?」
「んー?
あれだよ
『 最強の矛盾』ってスキル」
「…は?」
「死にたくないっていうから
つけといた」
「あ、あの伝説級のスキルを…ですか?」
「あ、そうなの?」
「…またチーター増やして
どうするんですかっ!!」
「まぁ、一人や二人ぐらい増えても
いいでしょ
それよりさぁ
彼…なんか気になるのよね…」
「話を変えないでください!
いいですか!?
『 最強の矛盾』は
普通じゃつけられない
マスタースキルなんですよ!?」
「あ、もう議会の時間だ
あとは任せた」
「ちょっと!
聞いてますかっ!?」
「全く…ローアったら
小姑みたいに細かいんだから…」