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暗躍する七つの大罪



 パニカさんはじっと息を殺して私を見ている。私は脱いだ白ローブをソファにかけた後、黒タイツをするする脱いでいく。


「ま、まってシア!何で脱ぐの!?」

「?脱がないと見せられないじゃないですか」


 口をわななかせてるパニカさんを無視して、引き続き服を脱いでいく。白い長袖ワンピースは脱ぎづらい形状をしているが、この山を越えたら後は下着だけだ。脱ぎづらさのあまり踊りのような動きになってしまっているが、私は一生懸命に服を脱ぐ。ソファの上に脱ぎ捨てた服は、少しの間をおいて光となって消えてゆく。


「あの、シア?見せたいものがあるってそういう事なの?あたし達は、その、女の子同士なのよ?あの、困るっていうか……。あたしノーマルだし、まだお昼前だし……」

「……え!?パニカさん何か大変な勘違いしてません!?」


 私の言葉が聞こえてないのか、パニカさんが茹でダコみたいな顔でくねくねしてる。女児相手にどうしろと言うのだ。そんなパニカさんを無視して下着をぽんぽん脱いだ。こうして私は自宅の居間で全裸となったのである。いつの間にかパニカさんは両手で目を塞いでいたが、お約束のように指の間からチラチラ見ている。パニカさんらしいコミカルなリアクションだ。そもそも私は別に裸を見せたつけたいわけじゃないのだ。急に恥ずかしくなり、慌てて変身ポーズを取る。


 ふわっと身体の周りに光が集まり、全ての服を着ている状態になった。そして右手にはきらきらと光る水晶の短剣が収まっていた。昨日、ソファで寝ていた私がいつの間にか持っていた綺麗な短剣。この短剣も私の服と同じように現れて、手を放せば数十秒で消えてゆく。


「これ、私の固有スキルだと思いますか?」


 私は情報通のパニカさんに質問を投げかけたが、パニカさんは口元をもにゅもにゅさせるばかりで何も言ってくれない。パニカさんがもにゅもにゅしてる時は何か気まずいと思っている時だ。私もソファに腰掛けて、神妙な顔でパニカさんの言葉を待つ。


「……服を出す魔法なんてないから、それは間違いなく固有スキルよ?最初会った時から気付いてたけど、その話題は避けてたのよ。いくらなんでも服を出すだけとか、へっぽこ過ぎて……」

「へっぽこって言わないでください!でもほら、短剣も出ましたよ!」

「……わざわざ固有スキルで出さなくても。買えばいいじゃないの」


 私は短剣をことりとテーブルに置いて、両手で顔を覆った。ひどい。そこまで言わなくてもいいのに。分かってたけど。そんな事は分かってましたけど。じわりと目頭が熱くなる。


「あ!何枚も服が出せるなら良い商売に……無理なの?……そう」


 顔を横に振って答えたら、パニカさんは心底残念そうに溜め息をついた。溜め息をつきたいのは私の方である。何度か検証したが、この不思議服召喚は私が着る分しか出てこない。最初からこの服を着ていたのだから、私はとっくに固有スキルを発現させていたという事になる。1人1つの固有スキルだというのに、全然戦力に繋がっていない。儲けにも繋がらない。この服もただ綺麗に直るというだけで防御力は皆無。ウルフに引き裂かれたし噛まれた。そもそも石版通販の高額商品コーナーには自動修復する服が売っているのだ。ぜんぜん固有スキルである必要性が無い。私はどんどん悲しくなっていき、顔を覆ったまま鼻を啜り始めた。


「いや、ほら!服はアレだけど短剣は凄いわ!なくさないもの!」


 フォローするポイントが微妙である。普通に失くさない様に気を付ければいいだけの話であった。私はどんどん落ち込んでいき、しまいには声を上げて泣いた。おいおい泣く私を、出来る姉モードのパニカさんが優しく撫でてくる。


「大丈夫。シアちゃんはただのへっぽこじゃないわ。かわいいへっぽこよ」


 もはや一片もフォローする気無し。パニカさんの追撃で私は増々泣いた。チュートリアル後の世界で死んだら神を恨んでやる。化けて出てやる。お豆腐の角をぶつけてやるのだ。大豆イソフラボンの力をあまりなめない方がいい。拳を固く握りながらも、私はおいおい泣き続けた。




 晴天の下、引っくり返したおもちゃ箱みたいな街を歩く。真っ白な壁とパステル色な屋根の住宅街をトコトコ歩くパニカさんは、なんだかとてもこの街に似合っている。コミカルなパニカさんもおもちゃじみて見えるのだ。気まぐれにパニカさんのエルフ耳を摘まむと「みー!」と鳴いた。音の鳴るぬいぐるみ。ぐぬぬ顔で睨まれたのでサッと目を逸らして誤魔化す。今朝がたへっぽこだと罵られた仕返しである。


 もしかしたら水晶短剣には凄い効果があるかもしれない、とパニカさんが訝しみ、これから郊外の草原で試すことにしたのだ。まあ毎日午前中は草原で訓練しているのだから普段と変わらない道程なのだけど。我が家のある東住宅街、通称『迷宮住宅街』を抜けて、郊外への門がある南住宅街に入った。こちらの住宅街は少し大きめな家屋が多く、ちゃんと等間隔に建てられている。こちらの方が道幅も広くて過ごしやすそう。転移者への自宅提供は完全にランダムだったので、羨んでも仕方ないのだと内心で呟き、小さく息をついた。


 前を行くパニカさんが急に左腕を横に構えた。迷宮内で使う停止の合図。こんな街中で何があるのだろうと思いながらも、指示に従って立ち止まる。パニカさんは真剣な顔で路地の奥に杖を掲げていた。私は首を傾げたまま杖の先を窺った。


 やがて路地の暗闇から、フードで顔を隠した黒ずくめの男が現れた。フードから覗くその顔は殺意の権化とでも言うべき凶顔。濃厚な死の気配を纏い、おおよそ人間らしい感情が窺えない。ヘビに睨まれたカエルのように私の身体は動かなくなった。もはや震える事すら許されない。そんな私を庇うかのように、パニカさんが一歩前に出た。


「依頼人は誰よ!!!!!!!」

「クククッ!冥途の土産に教えて……誰が暗殺者だ!!杖向けてんじゃねぇぞチビガキ!!!俺だ!レンジだ!!」


 暗殺者ではなくチンピラさんだったらしい。陽の光の下でも顔がこわい。顔を隠すようにフードを被っているから増々凄味が増している。ノリツッコミのキレがいいけれど、本当はパニカさんと仲良しなんじゃなかろうか。


「ん?何だ。野生のチンピラじゃない。シア、拾っちゃ駄目よ。うちにはチンピラを飼う余裕なんてないんだからね?」

「は、はい……」


 パニカさんはチンピラさんを無視する方向性で行くようだ。トコトコ歩くパニカさんは唖然とした表情のチンピラさんを通り過ぎた。拾っちゃだめだと注意された私もその後を追う。


「ちょ、ちょい待て!!話があるんだ!!金髪!お前にどうしても頼みたい事が……!!!」


 チンピラさん必死の形相である。こわい。仲の良いパニカさんではなく、どうやら私に用があるみたいなので足を止めた。チンピラさんとは殆ど言葉を交わしていないはずだが、頼みとは何だろう。


「金髪。お前と会った夜以降、俺は色んな奴に狙われるようになったんだ。お前が何を思ってあんな設定広めたかは何となく察したが、それでも、あれはマズイ。俺の命がマズイ」


 チンピラさんがしきりに周囲を窺いながら言う。そんな動作がよけいに暗殺者じみていると思った。チンピラさんがマズイマズイと言っているが、私には兄妹設定の何が不味かったのか分からない。隣のパニカさんに聞こうとしたが、パニカさんは邪悪な笑みでニヤニヤしていて聞きづらい。


「金髪、何とかしてくれ……!!あの日から昼夜問わず『嫉妬』に狙われてんだ!おいチビガキ、お前も『強欲』なんだから『嫉妬』をどうにかしろ!!仲間みてぇなもんだろが!」

「はぁー!?知らないわよそんな奴!勝手に仲間にしないで!何が『強欲』よ!それ生徒会が勝手に言ってるだけだから!!!」

「同じ七つの大罪ネームドだろが!!獄中で臭い飯食いあった同胞じゃねぇのかよ!?」

「毎晩お迎えが来て牢屋に帰宅するあんたとは違うのよ!!!!」


 パニカさんとチンピラさんがわいわい元気に言い合いしてる。私と話すより楽しそう。わいわい話す二人の隅で、徐々にふて腐れた気持ちになってきた。


「あれ以来提灯通りに飯食いに行けねぇしどうに……」


 ゴワンッ、という鈍い音が住宅街に響いた。突如チンピラさんの頭上に巨大なタライが落ちてきたのだ。その衝撃でうしろによろめいたチンピラさんが、たまたまそこに落ちていたバナナの皮を踏んで後ろに転ぶ。鈍く後頭部を打ち付けたチンピラさんの顔面に、追撃とばかりにまたタライが落ちてきた。


 ぐわんぐわんとタライがたわむ音。暫しの間をおいてチンピラさんが顔を覆いしくしくと泣き始めた。一方のパニカさん、大爆笑である。意味不明な一連のコントみたいな流れに、正直私も笑いを堪えている。


「ぷくくっ!『嫉妬』の固有スキルは罠系だって聞いた事あるけど、実際見ると本当おもろいわ!」

「わ、笑っちゃだめですよ……ぷふふっ……」


 仰向けのまましくしく泣いていたチンピラさんのみぞおちに招き猫が落ちてきて、そこでとうとう声をあげて笑ってしまった。




 草原には人影はなく、春風が自由に行き交っている。近くの花畑から飛んできたのか、時折花弁がひらひらと宙をゆく。草原の中心にはたった一本だけ広葉樹が生えていて、大きな木蔭が腰を据えるのに丁度よい気温になっていた。街を出るまでの道程で数えきれないほどの罠にかかったチンピラさんが、私達の目の前でしょんぼりと肩を落として座っている。ぽつりぽつりと話してくれた内容を聞いて、私は顔が青ざめた。


「つまり、私の、思い違いだったんですか……?」

「ああ。提灯通りじゃあ、チビガキは毎晩暴れてるからな。大体の連中はコイツの本性知ってんよ。まぁ、俺を助けようとしてくれたってのは感謝しとくが」


 あの晩、私はプライドを捨てて妹モードにならなくても別によかったらしい。じゃれるような気安さで殴り合いに発展したりするけれど、でも本気でボコられたりはしていなかったそうだ。あの晩までは。


「転移者の男には無駄にハーレム望んでたりする連中が多いんだよ。元々モテなくてムッツリが多いせいか、リア充っぽい奴らに強烈に嫉妬するもんなんだ」

「そうよね。俺TUEEすればハーレムっていう単純な男は、転移者しかいないチュートリアル島じゃ当然モテないのよ。チンピラしかり」

「俺は違うが。俺は全然ハーレム望んでないが、確かにそんな奴は多い。そんな中で義理の妹が出来たっていうのは、相当連中の嫉妬を煽るもんなんだよ。クソネームドの『嫉妬』にも目を付けられたしな」


 私の兄妹設定は逆効果だったようだ。申し訳なくて顔を覆う。深夜アニメを思い出して妹っぽく振る舞った意味。でも仮の妹が出来たくらいでそんなに怒るものなのだろうか。よく分からない。今それを考えてもしょうがないと、頭を振って切り替えた。私の責任だ。私が何とかしなければ。


 周知されてしまった兄妹設定を上手く活かした改善策。実は何の関係も無いほぼ初対面ですって説明してもきっと意味は無いだろうと思う。何も浮かばなくてうんうん唸っていたら、パニカさんが声を上げた。曰く完璧で完全な作戦らしい。嫉妬改善策の詳細をパニカさんから聞き、私は目から鱗が落ちたような思いだった。最初チンピラさんは胡乱な目をしていたが、話を聞くにつれて元気を取り戻していった。自信満々のパニカさんは始終不敵に笑っていた。




 東地区にある提灯通りは海に近いせいか、潮の香りが食べ物の匂いに混ざっている。海沿いゆえに魚料理も多く、久しく食べていない魚料理を欲してしまう。私はきょろきょろとお刺身の売っているお店を探した。うろうろと徘徊する私を、チンピラさん改めレンジさんが頭を掴んで確保した。


「チビガキの発案ってのが不安だが、シア、作戦通りに頼むぞ」


 周囲を窺いながらレンジさんが言い、私はそれに頷いて答えた。唐突に凄い速度で飛んできたみかんをレンジさんが上手くキャッチして、何故か私に渡してきた。みかんを食べながら辺りを窺うと、マスクを被った男性達がこちらをチラチラ見ている事に気付く。マスクの額の部分に「しっと」と書かれている。なにかの漫画で見たことがあるような気がする。わざわざ作ったのだろうか。


 空いている野外席を見つけたらしいレンジさんが先を行く。レンジさんの背中にはいつの間にか紙が貼られていて、『吾輩は童貞である、経験はまだない』と書かれていた。嫉妬の力は恐ろしいものだと戦慄しながらレンジさんに続く。


 私が席に着くと、視界の隅に待機しているパニカさんが見えた。作戦上パニカさんに登場の機会は無いのだけれど、それでも近くで見届けたいらしい。カンペを両手で持っていて「まきで」と書かれている。にっこにこしていて楽しんでいるようだ。レンジさんはそれを見て渋顔を浮かべた後、こそこそ周囲を窺った。


 すごく、注目されている。何故みんなお酒を片手にこちらを窺っているのか。視線が集中して私のパッシブスキル【ひとこわ】が発動した。微かに指先が震えている。そんな私を無視して、パニカさんの「開始」のカンペと共にレンジさんが話を切り出す。


「シア、今日までよく頑張った!今日訓練した限りじゃ、もうほとんど俺と互角と言える!!」


 レンジさんが不自然に大きな声で言う。多少棒読みだけれど大丈夫だろうか。野次馬が一様に聞き耳を立てていて辺りが静かだ。視線が集中しているのが肌で感じる。


「に、兄さん……」

「これじゃあもう兄貴面はできねぇな!最初は酷いもんだったが、今じゃシアも一端の探索者だ!」


 両手を大きく広げて私を褒める。これがパニカさんの作戦だ。義理の兄妹というより弟子のような付き合いで、実力が互角になった事により関係解消、という経緯を表現した寸劇である。パニカさんが「いいね」というカンペを出しているが、大勢に見られている緊張で頭が真っ白になってきた。


「あれ?オレが聞いてた話とちょっとちげぇぞ」

「凶顔の妹弟子みたいなモンなのか?それでも憎いが」

「あぁ、なんか師弟って感じだよな。でもクソがって思うが」


 野次馬たちの声が聞こえる。話の流れが良い方にいってるみたいだ。それを実感したレンジさんがうれしそうに邪神みたいな顔で笑う。こわい。


「今日からその兄さん呼びは無しだな。なんせ俺達は同じ探索者同士だ。対等なのにそう呼ぶのはどう考えたって変だろ?」


 レンジさんが周囲をチラチラしてる。反応が気になるのだろう。私は人ごみの緊張のせいか少し震えた声で言う。


「れ、レンジさん……」

「あぁ、シア。俺はレンジだ。お互い頑張ろうぜ」


 大勢の人が私達を見ていて、レンジさんの顔が怖くて、身体の震えが止まらない。じわりと視界が滲んだと思ったら、もう止まらなかった。あとからあとから涙がぽろぽろ落ちていく。


「ぐすっ、よかったな、妹ちゃん……。いや、シアちゃんか……」

「そうか、もう兄妹関係じゃなくなったのか。オレも大人げなかったな」

「魔王陛下もやるじゃねぇか。今日は格好よく見えるぞ」


 情けなく泣いてしまっているが、なんだか良いように勘違いされているみたいだ。レンジさんは優しげな目をして私を見ている。こんな展開を見越してたのか、パニカさん凄い。そろそろ撤退だろうかと、未だ滲んだ視界でパニカさんを見たら「トドメ!」というカンペを大きく掲げている。意味が分からない。


「どこまでも腐った奴だな魔王!!これは奴の計略だ!!兄妹関係を断つって事は男女差を意識させるって事だぞ!!このままじゃ純粋なあの子が毒牙にかかるぞ!!」


 純朴そうで、でもこれといって特徴のない青年が声を上げた。青年の言葉が辺りに響き渡り、あれほど騒がしかった提灯通りがしんと静まり返った。


「はぁーーー!?てっめ『嫉妬』!!何適当ブッこいてやがる!!」


 がなり立てるレンジさんに返答は無い。周囲の男性達が真顔でレンジさんの周囲に集まってきた。空気が殺気立っている。屈強な男性二人に腕を掴まれ立たされたレンジさんの表情があまりにも悲痛で、これはまた何か勘違いされてるのだと気付く。


「お、おいチビガキ、おま、まさか!!!!」


 るんたるんたと跳ねるように歩いてきたパニカさんが、先ほど大声を上げた青年とハイタッチした。徐々にレンジさんは引きづられて遠くなる。


「ハメやがったなチビガキィィィ!!!『嫉妬』と組んでやがったな!!!クソがぁぁーー!!!!」

「隙だらけのアンタが悪いのよ!!名前の恨みは忘れてないわよチン・ピラー!!!」

「テメェが先にやりやがったんじゃねぇかチン・チクリンが!!!!!」


 パニカさんが邪悪な笑みを浮かべてレンジさんを見送る。さりげなくパニカさんの本名を知ったが、なんだかとても大事になってしまったような気がする。このままではレンジさんがボコられてしまう。無実の罪でレンジさんがボコられる。見過ごせない。ローブの袖で顔を拭った後、引きづられていくレンジの元に駆け付けた。


「ち、ちがいます!レンジさんはそんな人じゃ」


 ふわっと背の高いエルフの女性に抱き着かれて言葉が止まる。


「大丈夫だよ。本当はみんな仲良しだから、ただ裏路地でチンピラと遊ぶだけ。いつもの事よ。もちろん怪我なんかしないから安心して?後の事は全部私達にまかせて。ね?」


 そうなのか。じゃれるような気安さで殴り合いすると聞いていたけれど、その延長みたいなものなのか。また私は変な思い違いをして恥をかくところだった。ホッと胸を撫で下ろしてパニカさんの元へ歩く。レンジさんにはレンジさんの人との付き合い方がある。ぼっちだった私には口を出せない領域の話だ。


「復讐って!虚しいものなのね!」


 やたらとスッキリした笑顔でチン・チクリンさんが言った。





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