至らない日常
教室につき、ドアを開けるとそこにはいつもと変わらない風景と景色
「昨日のアニメ見た?」
「でさー、最近の音楽はねこういうアンチテーゼというか勢いがないのよ!」
(何を知ったような口を利いてるんだこいつは・・・)
様々な雑談を後にしながら席に着く、でもいつもよりクラスが騒がしい・・・
なにか、知らぬ間にクラス内で内輪ネタができているようだ。
一応クラスのはしくれとして少しでも気になる。
「おいおい、今日はなんか行事でもあるのか?」
「えっおめー知らねえの?転校生だよて・ん・こ・う・せ・い!!」
こんな時期に?転校生?ラノベかよ・・・
すると担任がいつものように教室へ入ってきて、生徒に言う
「静かに、席について。コラッそこ、ご飯を食べるのやめなさい!」
「へへっすみません」
まったく、なんで運動部のやつらはこう節操がないんだ
そんなことを思いながら担任が重い口を開いた
「えー、今日は転校生を紹介するぞ。女子だからって、このクラスの男子共は浮足立つなよぉ~?」
「先生、そんなんいいから早く連れてきてよ!」
「そうだそうだ!!」
もはやこの光景が滑稽だよ俺は
「あー分かった分かった!では入ってきなさい」
ガラガラッと開けられたドアから出てきたのは、赤い髪と大きな目をした
「桔梗茜」であった
「では、こっちに来て自己紹介を。」
どーなっているんだ、桔梗が転校生?悪い冗談だ、ドッキリにしてもできすぎている
なんせ、桔梗はつい先日まで俺たちと同じ学校に通っていたんだぞ
みんながどうかしているのか、それとも俺がどうかしているのか?
それに、このクラスの妙な一体感は何だ?まるでこれが現実みたいじゃないか
「桔梗茜です。よろしくお願いします!えーっとなにから話せばいいんだろう、好きな事は食べる事!」
おーい...何呑気に自己紹介してるんだ。頭がどうにかなっちまいそうだ